タグ

ブックマーク / www.newsweekjapan.jp (14)

  • クリストファー・ノーラン監督の『オッペンハイマー』を日本で今すぐ公開するべき理由

    <原爆開発をテーマにしたこの作品を、被爆国日は当事者として評価する権利がある> 現在、世界で最も注目されている映画監督の1人、クリストファー・ノーラン監督(『ダークナイト』『インターステラー』)の最新作『オッペンハイマー』がアメリカで公開されました。7月21~23日という、最初の週末の興行収入は8250万ドル(約117億円)と、科学者の伝記映画としては例外的なヒットとなっています。 内容は、アメリカ陸軍による原子爆弾開発計画「マンハッタン・プロジェクト」のリーダーを務めた物理学者ロバート・オッペンハイマーの半生を描くものですが、単に原爆開発のストーリーだけでなく、非常に複雑な構成が取られています。主人公の半生に加えて、後に「赤狩り」の犠牲者として追及を受けた尋問の様子、さらに彼を陥れた黒幕に対する議会の審議という3つの時間軸がモザイクのように散りばめられ、それぞれが緊張感のある対話劇にな

    クリストファー・ノーラン監督の『オッペンハイマー』を日本で今すぐ公開するべき理由
    m_insolence
    m_insolence 2023/07/26
    公開日決まってないの知らんかった。勝手にBarbieと同じタイミングだと思ってたわ。
  • 中国系スーパーヒーローが活躍するマーベル新作映画が中国当局の気に障った理由

    “Shan-Chi”Fans in China Call Government Decision Not to Release Movie a“Tragedy” <「反中」要素はないはずなのに──巨大市場の興行収入を期待していたマーベルの親会社ディズニーの大誤算> マーベル・スタジオの新作映画『シャン・チー/テン・リングスの伝説』は、北米ではレーバーデーの祝日を含めた9月第1週の週末にオープニング興行収入で歴代トップを記録、快進撃を続けている。 中国系のスーパーヒーロー、シャン・チーの宿命の戦いを描いたこの映画、なぜか中国では検閲当局の許可が一向に下りず、公開の目処が立っていない。スクリーンに炸裂するカンフーアクションを楽しみにしていた中国のマーベルコミック・ファンは、不許可の理由に首を傾げ、不満を募らせている。 主人公のシャン・チーを演じる中国系カナダ人、シム・リウはじめ、この映画ではア

    中国系スーパーヒーローが活躍するマーベル新作映画が中国当局の気に障った理由
    m_insolence
    m_insolence 2021/09/10
    シャンチーの部屋に『カンフーハッスル』のポスター貼ってあるし、オマージュシーンが沢山ある。香港映画愛溢れる作品だから、それだけで中国当局はNGなんだろう。
  • 「ケリー広島献花」を受け止められなかったアメリカ

    ケリー国務長官はG7外相会合の他の参加メンバーと共に原爆死没者慰霊碑に献花した Jonathan Ernst-REUTERS 今週11日、G7外相会議で広島を訪れたアメリカのケリー国務長官は、G7外相の一員として広島の原爆死没者慰霊碑に献花しました。また前後して、原爆資料館も見学しています。しかしこのニュース、アメリカの各メディアから基的にスルーされました。 日米の時差を考えても、アメリカの11日朝のニュースや朝刊には間に合わせようと思えばできたはずです。しかし朝の時点での扱いはほぼゼロでした。その代わり、ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストなどは日中になって電子版で論評を出しました。 テレビに関して言えば、報道は極めて限られています。CNNが短く編集したニュースをウェブに出しており、この映像は午後から夕方のニュースで放送した可能性はありますが、夕方以降の7時台、8時台のニュースで

    「ケリー広島献花」を受け止められなかったアメリカ
  • 「トランプ現象」を掘り下げると、根深い「むき出しのアメリカ」に突き当たる

    記事の冒頭にこちらの写真を貼っておく。後ほど解説するので、数秒間見つめていただきたい。 ドナルド・J・トランプ氏を理解するには、まず彼の熱烈な支持者の心境に寄り添うことが必要だ。アメリカリベラル系メディアはトランプ氏の大躍進に焦りを隠せず、来る日も来る日もひたすらこき下ろす記事を発信している。 だが、ただ「おぞましい」「明らかな嘘を付いている」「支離滅裂な演説をする」「まったく実現不可能な公約を口走っている」「暴言がひどい」と羅列しているだけでは、トランプ氏の破壊力に太刀打ち出来ない。それどころか次にトランプ氏が仕掛ける扇動に対してあらかじめ免疫をつけることもできない。大手メディアや共和党のエスタブリッシュメントがトランプ氏を「許しがたき、恥ずべき存在」だと非難すればそれだけ、同氏の支持者は熱狂するからだ。「ざまを見ろ」と。 この支持者たちは誰なのか?なぜ溜飲を下げているのか? 表面的な

    「トランプ現象」を掘り下げると、根深い「むき出しのアメリカ」に突き当たる
  • 竹田圭吾氏の原点――天の邪鬼な魂よ、永遠なれ

    竹田圭吾:1964-2016年。東京生まれ。慶応義塾大学文学部卒業後、スポーツ雑誌で米国プロスポーツ取材多数。1993年に「ニューズウィーク日版」編集部に移り、98年より副編集長、2001年1月~2010年9月に編集長。フジテレビ系「情報プレゼンター とくダネ!」「Mr.サンデー」やテレビ朝日系「やじうまテレビ」のコメンテーター、J-WAVE「JAM THE WORLD」パーソナリティー等を務めた。 Photo by Makoto Ishida 竹田圭吾さんが亡くなった。51歳という若さである。まるで人生を駆け抜けたかのようにも見える。 1986年の創刊に携わり、その後一度は離れたニューズウィーク日版の編集部に私が戻ったのは、1994年だった。その時に彼がいた。当時はまだ若手で、がっしりした体つきが印象的だった。一緒に仕事をした期間はほぼ10年になる。その間に、彼は副編集長になり、やが

    竹田圭吾氏の原点――天の邪鬼な魂よ、永遠なれ
  • イラク:モースル陥落の深刻さ

    恐れていたことが起こりつつある。 アルカーイダすら「絶縁」するほどの過激派、「イラクとシャームのイスラーム国」(ISIS)が、イラクで攻勢に出、イラク第3の都市、モースルを手中にいれたのだ。 ISISは、すでに今年初めからファッルージャなどイラク西部で拠点を築き、イラク国軍と抗争を繰り返していたが、6月に入ってバグダードの北125kmにあるサマッラーに攻勢をしかけるなど、活動範囲を急速に拡大していた。それが、10日には北部ニナワ県県庁所在地のモースルを陥落したのである。 ISISの武装勢力はモースルの市庁舎や空港など要所を制圧し、同市を守るべき警察、軍は軍服を脱いでほうほうの体で逃走したという。庇護を失った市民は市外、県外に逃げまどい、その数は45万人にも上ると言われるが、隣接するクルド自治区では殺到する難民に固く門戸を閉ざして、騒動に巻き込まれまいと必死だ。 イラクの治安は、2011年末

  • 世紀の大傑作『かぐや姫の物語』にあえて苦言を一言

    ちょうど封切りの初日に間に合ったのは幸いでした。短い一時帰国の最後の晩、新宿のシネコンで観賞後に羽田発の深夜便で西海岸乗り継ぎで戻ってくるというのは強行軍に聞こえますが、その間、映画の余韻がずっと続いていたことで疲労も感じなかったぐらいです。 傑作だと思います。いや大傑作でしょう。 これはアニメーションというカテゴリに全く新しい次元を開いただけでなく、原作の『竹取物語』が千年を越える生命を保っているように、この作品も長い時間を越えて残っていく価値がある、それぐらいの作品と思います。 何よりも、日画や水墨画を思わせる「開かれた、そして動的なエネルギーのある線」の表現が、動画になることで、ここまでの表現力を獲得したということが画期的です。アニメは、ここに至って「輪郭線と塗りつぶし」という文法から解き放たれたのですが、そのことの意味がこれほどまでに説得力を持つというのは驚愕でした。 日画の影

  • アメリカの保守派はどうして「オバマの医療保険改革」に反対するのか?

    それにしても、誰でも病気にかかるのは怖いはずです。カゼならともかく、重い病気になればどうしても医者にかからないわけには行きません。その場合の費用を考えると「医療保険はいらない」という発想は考えられないはずです。「無保険」の場合、例えば突然に重病だということが判明し、高額な手術をしなくては助からない場合は、生命に関わることにもなります。 多くの先進国が「国民皆保険制度」を設けているのはこのためであり、先進国あるいは成熟国の場合は常識であると言えます。ですが、この「常識」をアメリカへ適用しようとしたオバマの「医療保険改革」に対して、今でも議会の下院共和党は「延期か廃止」を求めて一種の「ストライキ戦術」に出ているのです。要するに大統領と上院に対して「予算案」を人質に取って抵抗しているわけです。先週から続いている「政府閉鎖」が発生したのはこのためです。 下院共和党の背後にはいわゆる保守票があります

  • 映画『風立ちぬ』のヒロインが「菜穂子」である理由

    宮崎駿氏の最新作『風立ちぬ』を見ました(以降は、ストーリー上の「ネタバレ」に触れている箇所もありますので、気になる方は映画を先にご覧になることをお勧めします)。 まず、零式戦闘機(通称「零戦」)の設計者である堀越二郎については、飛行機への思い一筋に生きた姿がアニメ一筋に生きた宮崎氏自身の生き方と重なって説得力がありました。戦争の問題については、控えめな表現ですが「国を滅ぼしてしまった」「(零戦は)一機も帰って来なかった」という台詞が全てを語っているように思います。 色々な議論が可能と思います。ですが、亡国に至った戦争は否定するが、資源の物量を技術力で補って究極の抑止力を目指した零戦開発の努力までは否定しないという宮崎氏の立場について、私は納得させられたということは申し上げておこうと思います。 ところで、この作品ですが、その堀越二郎の「零戦開発奮闘記」というストーリーに、堀辰雄の小説『風立ち

  • アメリカはどうしてシリア攻撃に踏み切ろうとしているのか?

    先週21日に「アサド政権は自国の反政府勢力に対して化学兵器を使用した」というニュースが報じられたのを受けて「シリアへの介入論」が高まっています。今日(8月29日)から翌30日にかけて、アメリカが攻撃を開始するという説も相当に濃厚になっているようです。 アメリカは、アフガンとイラクの戦争で大苦戦を強いられると共に、国が大きく傾くほどの経済的なダメージを受けました。これを受けて、国民の間には強い厭戦気分があります。また、9・11以降続いていた、自国の安全のためには手段を選ばずという能的な心理も消えています。 何よりも現在のアメリカは2008年9月の「リーマン・ショック」以来の不況をようやく脱しつつある中で、「軍事費を聖域とはせず」という方針で国家財政の健全化に取り組んでいる最中でもあります。 そうした時代の流れの中で、アメリカの世論は今回の「シリア攻撃」を支持はしていません。一部の調査によれ

  • レイプや銃撃を女装のせいにする偏狭

    ドレスを着た男性 人と格好が違うというだけで襲う人間のほうこそ襲撃禁止令が必要では Demian Chavez-Reuters ベルギーのブリュッセル高等教育大学が学生に「女装禁止令」を発令した。きっかけは、女装をしていた男子学生が集団レイプの被害に遭ったことだ。「女装を挑発的な行為と受けとめる人たちもいる」と、大学側は学生に注意を喚起した。 レイプ事件が起きたのは先月のこと。大学の社交クラブに入会するための儀式として女性の格好をしていた男子学生が、少年のグループに身ぐるみはがされ暴行された。彼らはさらに学生を人気の少ない駐車場まで引きずり出し、レイプした。レイプに及んだのは、グループの中の15歳と17歳の少年で、現在身柄を拘束されている。 大学の広報が地元メディアに語ったところによれば、女装禁止令は学生自治会と話し合ったカウンセラーから提案されたもので、拘束力はないという。 とはいえ、こ

  • イタリアを売春宿に変えた男

    文化の一部? 首相の「ブンガブンガ」と呼ばれる悪名高いセックスパーティーは有名(写真はローマの売春婦) Reuters 「イタリア人がドイツ人に、美女を口説くテクニックを伝授するというジョークを知っているかな?」。ある大学の卒業式で、イタリアのシルビオ・ベルルスコーニ首相(74)が学生に問い掛けた。彼はそこで言葉を切り、ウインクしてから、オーラルセックスに絡んだ下世話なオチを披露した。 しかし見事にスベって会場は静まり返った。「ソフトなバージョン過ぎたかな」と、ベルルスコーニは言葉を継いだ。「物はもっと面白いぞ。君らが想像できないくらいに」 その数分後、成績優秀者の表彰式で登壇した2人の金髪美女に、首相はにやにやと語り掛けた。「おめでとう。君たち2人は最高だ。ブンガブンガ(彼の悪名高いセックスパーティーのこと)に招待しよう」 2人の笑顔が凍り付いた。 ベルルスコーニの下品な冗談は毎度のこ

  • 日本の「働く母親」に捧ぐ | TOKYO EYE | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

    今週のコラムニスト:レジス・アルノー 先週、娘を保育園に迎えに行った帰り道のこと。同じ保育園に通う子供を自転車に乗せたある母親が、私の前を歩いていた。すると彼女は突然立ち止まって、自転車に突っ伏した。 彼女は疲れきっていた。あたりは真っ暗で、私が後ろにいることにも気づいていないようだった。10秒近い沈黙の後、私は彼女に声をかけた。「大丈夫ですか?」数秒かかって、彼女はこう答えた。「大丈夫です。すみません」 あの時の、名前も知らないお母さん。このコラムをあなたに捧げます。 この世に出産ほどミステリアスなものはない。何よりも革命的でありながら、同時にこれほど自然なこともない。子供の誕生はそれ自体が奇跡と言える。 それでも今の世の中には、子供をもちたくなくなる理由が溢れている。毎朝テレビや新聞で目にするのは、衰退する一方の世界だ。子供をつくるというのは、未来に悪いことが起きないというわずかな望み

    日本の「働く母親」に捧ぐ | TOKYO EYE | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
    m_insolence
    m_insolence 2011/08/03
    2010年7月5日の記事。「現在、日本では金を払って出産しなければならない! これほどスキャンダラスなことはない。」
  • 30発の核爆発を撮影した日系カメラマン

    9月から娘が中学に通い始めた。けど、うちの学区にはスクールバスがないので、まだ登下校の送り迎えはしている。 カリフォルニアでは子供は12歳になるまで子供を独りにしちゃいけない。独りで留守番させても、警察に通報されたら親が責任を問われる。だから鍵っ子なんてもってのほかだ。 理由はもちろん子供の誘拐を防ぐためだが、日でも子供はいっぱい襲われているのに、いまだに小さな子がランドセルしょって独りで歩いているのを見かける。アメリカ生活に慣れた目から見るとハラハラする。 ただ、中学生になれば、子供だけでも2人以上で一緒なら、大人がいなくても黙認される。そこで、近所の同学年の子供と「通学バディ」を組ませた。うちの娘のバディはキーラちゃんという女の子になった。彼女は日系4世だ。 こないだの感謝祭で、キーラちゃんの家に泊りに来た彼女のおじいちゃんに会った。 「私は日系人でただ1人、アメリカ軍の核実験の写真

    30発の核爆発を撮影した日系カメラマン
  • 1