「電車なのに自転車操業」と言ってはばからず、「マズイんです! 経営状況が…」と「まずい棒」を売り出すなど自虐ネタで知られる銚子電鉄(千葉県銚子市)が新型コロナウイルスの直撃で、本当にマズイ状況になっている。 観光客が8割を占める鉄道は閑散。もうひとつの柱である「ぬれ煎餅」や「まずい棒」も観光客激減で大苦戦。ユニークな企画で経営危機に立ち向かってきた銚電が大ピンチだ。 ◇ ◇ ◇ うららかな陽気となった19日は親子連れも乗り込み、2両編成の車内に10人を超す乗客がいたが、銚電によると、今月に入って1本当たりの乗客は平均5人。乗客ゼロで銚子~外川間6・4キロを走る列車も出ている。11日から計画運休がスタートし、本数を3割減らしたが、「銚電の場合、間引き運転しても密になることは全くない」(柏木亮・取締役営業戦略担当)。3密とは無縁にもかかわらず、コロナ禍は直撃した。 銚子のシンボル「犬吠