岡田さん親子が見つかった倉庫の入り口前=3月3日、北海道湧別町町役場には夏音さんを激励する手紙やメールが相次いで届いている=北海道湧別町 【熊井洋美】父の初めての月命日が巡ってくる。猛吹雪の中、自ら覆いかぶさって体を温めてくれた父は童謡を歌って励ましてくれた。北海道で9人が命を落とした3月2〜3日の暴風雪被害から1カ月。「あんまり泣いてはいけないよ」。先に亡くした母の言葉と、父のぬくもりとともに、9歳の少女は前を向こうとしている。 「学校に行きたい。けど、まだ、あんまり指が動かせない。どっちの足も」 足に凍傷を負った岡田夏音(なつね)さん(9)は、約10日前に病院を退院した。数年前に母を亡くし、父幹男さん(当時53)と2人暮らしだった自宅から、使い慣れた布団やクマとキリンのぬいぐるみを運び、地元・湧別町の親族宅で暮らしている。 続きを読むこの記事の続きをお読みいただくには、会員登録が