初期の陸上動物と考えられているイクチオステガの想像図=Julia Molnarさん提供 【竹石涼子】3億6千万年ほど前、陸地に上がった初期の4本脚の動物は、歩いていたのではなくアシカやアザラシみたいに這(は)っていた? 英ケンブリッジ大などの研究チームが、そんな研究結果を13日付英科学誌ネイチャーに発表した。 チームは、陸上生活に適応したばかりの生物とされ、4本脚で歩いている想像図などがよく描かれてきたイクチオステガと呼ばれる動物の化石の構造を、X線を使って3次元的に詳しく調べた。 その結果、脊椎(せきつい)の構造が人間など現在の動物と異なっていたことがわかったのに加え、体重を脚ではなく胸で支えていたことを示唆する骨格の痕跡が見つかった。 これらのことからチームは、イクチオステガは歩くことはできず、這っていたのではないかとした。 関連記事森口氏の論文2本を撤回 英ネイチャー姉妹誌(