日本での癌死亡率の上昇は、日本人が癌に罹りやすくなったためではなく、長生きになったためだとするエントリーを、ごく一部の読者が、「食生活と癌は無関係だと主張している」と誤解したようだ。もちろん、食生活と癌は関係があるに決まっている。アメリカ合衆国における癌による死亡の原因として、タバコ(30%)と並んで、成人の食事/肥満(30%)が挙げられている*1 。癌に寄与する割合は異なるだろうが、日本でも食事と癌が関係しているのは確か。たとえば、大腸癌の増加の一因に食生活の変化があるとされている。しかし胃癌は減少しており、こちらは塩分摂取量の低下と冷蔵庫の普及による生鮮食料品の摂取などが原因の一つと考えられている。要するに、減った癌もあれば、増えた癌もあるということ。癌全体については、加齢の影響を除けば、日本で癌が増えているとは言えないことは既に示したとおりである。 それでは、具体的にどのような食事を