○発表のポイント: ◆高性能半導体デバイスなどの電子デバイスでは、局所的な発熱による性能や信頼性の低下が問題となっており、熱管理が課題になっています。 ◆シリコン膜の表面をわずかに酸化させることで、酸化膜界面の格子振動により表面フォノンポラリトンという光と格子振動の連成波を熱励起し、シリコン膜からの熱放射を倍増させることに成功しました。 ◆今後、排熱を課題とする電子機器の熱管理や輻射ヒーター、宇宙空間での放熱などに応用が期待されます。 表面をわずかに酸化させたシリコン構造から、表面フォノンポラリトンによって面内方向に強い熱放射が起こることを示す概念図 ○概要: 東京大学 大学院工学系研究科 立川 冴子 大学院生(日本学術振興会特別研究員)(研究当時)、同大学生産技術研究所 ホセ オルドネス 国際研究員、ロラン ジャラベール 国際研究員、セバスチャン ヴォルツ 国際研究員、野村 政宏 教授ら