「一極集中」を本連載では物事のあり方が歪んでいる状態を示す言葉として使っている。一例が「自社一極集中」である。通常の仕事も、何かプロジェクトを始める際にも、自社の社員だけでこなそうとする。 社員同士なら、あうんの呼吸で仕事ができる。ただし、新鮮味はさほどないので変化を起こしにくくなり、次第に時代の流れから取り残されていくかもしれない。一人ひとりが新鮮な気持ちで仕事に取り組めるようにするにはどうしたらよいか。 1つの手だてとして、ゲームの楽しさをビジネスの世界に持ち込むことが考えられている。これを「ゲーミフィケーション」と呼ぶ。果たして機能するものなのか。知識労働者の働き方やマネジメントについて取材を続けている高下義弘氏(ITproライター)に調べてもらった。 (聞き手は谷島 宣之=日経BPビジョナリー経営研究所) 谷島:ゲーミフィケーションという言葉を最近聞くが何か。 高下:まだ新しい概念