翌朝拘置所で再び小指を噛み切った 「その後、小指の具合はどうですか?」と尋ねると、植松はキャップ状になった包帯をポンとはずして、右手の小指を見せてくれた。 「やめなさい!」と係官があわてて制止したが、第二関節から上がなく、赤黒いかさぶたが覆っていた。 「言葉だけの謝罪では伝わらないと思ったから」 初公判(1月8日)で植松が小指を噛んで、係官に取り押さえられたことは大きく報じられたが、驚くべきことに、翌朝拘置所で再び小指を噛み切ったのだ。 まるでヤクザのケジメだが、「許してもらうつもりはない。恨まれるのは仕方ないから」と植松はいった。 著者に届いた手紙 「裁判では自分の主張を十分に語れましたか?」 私が尋ねると、植松は意外なことをいった。 「はい。心証を良くしようとしてくださったんで」 「心証を? それは弁護人が? 検察官が?」 「いや、記者の方たちが、皆さんわかってくださっているなと」 私