私が嫁いだとき、最初に姑に言われたのは「週に一回、主人のお墓に連れて行ってほしい」。当時の家から車で20分ぐらいのところに上沼家のお墓があって、毎週、私は車で姑をお墓にお連れしてました。そうすると彼女はいつもお墓に向かって「お父さん、お父さん」と語り掛けるわけです。 その様子を見て私は「ああ、お義母さん、本当にお義父さんのことが好きだったんだな」と思っていたんですが、今ならわかります。お義父さん、60歳で亡くなっているんです。そのときお義母さんは50歳。それぐらいで死に別れると、美しい思い出のままでいられるんじゃないんでしょうか。残酷な言い方ですけど、この頃、本当にそう思うんです。 呼吸もできなくなるくらい惚れて22歳で結婚 ウチは2024年で結婚47年になります。 最初に出会ったとき私は20歳そこそこで主人はテレビ局のバリバリのディレクター。シュッとしていて立ち居振る舞いも外国人みたいに