ジェンダー平等と労働組合の新しい活動スタイルの模索 山形県労連事務局長 佐藤 完治 山形県労連では、育児のため週35時間しか活動できない事務局長(筆者)を選出し、その中で様々な模索を続けてきた。それはたまたま、全労連がジェンダー平等の方針を太く打ち出すのとほぼ機を同じくしており、山形県労連におるジェンダー平等について考えるきっかけのひとつになってきた。本稿ではその経緯を概観しながら、労組専従を含む組合幹部役員においてジェンダー平等を貫くことに伴う課題、それはまた、当事者の要求実現エネルギーに依拠したボトムアップ型の運動へのシフトが避けられないものでもあることを試論しようとするものであり、2022年5月19日に行われた全労連のジェンダー平等学習会での特別報告に加筆したものである。 子育てしながら事務局長の任に 私は現在54歳だ。山形県労連の事務局員になってから29年が経過し、2017年9月か