ヒマラヤの山頂にたどり着くと“眼下”に山々が見えるという。空は蒼いインクを流したかのような濃いブルーに染まっているという。ヒマラヤンブルーと呼ばれるそれが視界の左右360度続いている極地で、この感動をみんなと分かち合いたい。それが自分の使命だと思えるようになった。最後の目標は地球最高高度の極地、エベレストだ。 栗城史多27歳。職業・登山家。人にニートと呼ばれたこともある。 単独・無酸素でエベレストへ 栗城は酸素ボンベを背負わずに、一人で山を登る「単独・無酸素」でエベレストを目指している。すでにヨーロッパのエルブルース(5642m)、北アメリカのマッキンリー(6194m)、南アメリカのアコンカグア(6962m)、アフリカのキリマンジャロ(5895m)、オセアニアのカルステンツ・ピラミッド(4884m)の6大陸最高峰を登頂。 2009年9月に単独・無酸素登頂に挑んだエベレスト(8848m)。そ