中山 達樹(なかやま・たつき) 東京大学法学部,シンガポール国立大学法学部ロースクール卒業。シンギュラリティ大学エグゼクティブ・プログラム及びリー・クアンユー公共政策大学院リーダーズ・プログラム修了。Drew & Napier法律事務所などを経て,現在は中山国際法律事務所の代表弁護士・海外事業コンサルタント・公認不正検査士。主要著書に『アジア労働法の実務Q&A』(商事法務,共著)など。海外進出及びグローバル・コンプライアンスに関する講演多数。環太平洋法曹協会にて要職を歴任。 三菱電機の検査不正 ―コンプライアンスの機能不全 本年7月に発覚した三菱電機の検査不正は、日本の「コンプライアンスの機能不全」を明るみに出した衝撃的な事件である。35年間も三菱電機が検査不正を放置してきたという本事件は、同社のコンプライアンスが長年にわたり奏功しなかったということを示している。 財閥系企業のコンプライア