新型コロナウイルスの感染拡大を受け、京都市内の神社が相次いで春祭りの変更や中止を決めている。大勢の参加者でごった返す神輿渡御(みこしとぎょ)や行列の巡行を中止する一方、飾り付けた神輿を境内に安置する「居祭(いまつり)」を行ったり、唐櫃(からびつ)での巡行に切り替えたりするなど、工夫を凝らして祭礼の季節を迎える神社もある。 長い歴史を持つ祭りも多く、本殿などでの神事は例年通り行う神社が大半。伏見区の伏見稲荷大社は4月19日に始まる稲荷祭で、南区の御旅所への神輿渡御を中止する。代わりに、今年は「居祭稲荷祭」として、飾り付けた神輿5基を4月12日~5月4日まで境内の外拝殿に置く。 西京区の松尾大社も、4月26日の松尾祭の神幸祭で、神輿渡御を行わないことにした。船に乗せられた神輿が桂川を渡る場面で知られるが、今年は神霊をまつった唐櫃を車で御旅所まで運ぶ。5月17日の還幸祭については現時点では未定と