構造的な「無理」があった しまむらが、ZOZOTOWNからの撤退を発表した。これに対して、アパレル業界関係者は概ねほとんど驚いていない。もちろん、筆者自身も驚いておらず「極めて当然」という感想だ。 しまむらがZOZOTOWNへ出店したのは昨年7月のことで、わずか1年弱での撤退となった。出店当初から筆者も含めたアパレル業界関係者は怪訝にしか思えなかったが、ZOZOTOWNファンやIT関係者からは期待の声が大きかったように記憶している。 アパレル業界関係者がしまむらの出店に疑問を抱いたことにはそれなりの理由がある。 低価格販売で知られるしまむらだが、利益率も低く、いわば「薄利多売」で成り立っている。全業態を合わせたしまむらの店舗数は2000店を越えるが、売上高は5400億円ほどである。 よく対比される(この対比が正鵠を射ているとは思わないが)ユニクロは国内約800店舗で8500億円の国内売上高