フィリップ・コトラー、デービッド・アーカー、バイロン・シャープ――。マーケティングの権威たちの間で、なぜこんなに主張が食い違うのか。結局、何が正しいのか。その問いに対し「答えはエビデンスにある。まず、科学的な根拠とおとぎ話を分けましょう」と語るのは、『未顧客理解』(日経BP)の著者であるコレクシア(東京・中野)の芹澤連氏だ。同氏は長年、エビデンスに基づくマーケティング研究で知られる南オーストラリア大学アレンバーグ・バス研究所のバイロン・シャープ教授をウオッチしてきた。そこで本連載では、芹澤氏にエビデンスに基づくマーケティングの考え方を軸に、ある種“常識”とされてきた従来のマーケティングの落とし穴について解説してもらう。 マーケティング施策で思ったような効果が得られない場合は、慣習や常識を疑ってみるべきだ。その施策は、本当に「エビデンス」に基づいているのだろうか… ※画像はイメージ(画像提供