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  • #84 パートナーの気持ちが変化したことに、理由はないのです | 岸見一郎 25歳からの哲学入門

    【今回のお悩み】 「パートナーから、いきなり距離を置きたいといわれました。どうしたら、その人とよりを戻すことができますか」 自分はうまくいっていると思っていたのに、相手はそうではなかった。いきなり断ち切られた2人の関係に修復の余地はあるのでしょうか。 哲学者の岸見一郎先生に相談してみました。 どんな対人関係も、適度な距離を取るのは難しいものです。とりわけ、愛し合っている2人の距離は概して近すぎます。しかし、近くなければ、愛することはできないというのも本当です。 距離があれば冷静に関われるかもしれませんが、誰かが好きであるというとき、冷静でいることはできません。プラトンは、愛は狂気(マニアー)であるといっています。醒めた愛とか理性的な愛は形容矛盾です。理性的な愛などありえないということです。 しかし、恋愛関係においても適度な距離を取らなければ、関係が行き詰まってしまいます。相手が距離を置きた

      #84 パートナーの気持ちが変化したことに、理由はないのです | 岸見一郎 25歳からの哲学入門
    • アンデシュ・ハンセンが伝授──毎日の生産性を上げる「運動とデジタルデトックス」のススメ | 30分の早歩きで創造性はアップ!

      乖離するデータと現実 ──いまスウェーデンでは、人々のデジタル・ウェルビーイングのためにどのような議論が起こっているのですか。 スウェーデンでは、デジタル・ウェルビーイングに関する議論が始まろうとしたときにパンデミックが起こったため、こうした議論は1年遅れることになりました。いまは、多くの学校において「デジタル化」が進んでおり、電子タブレットで学校の教科書を読めるようになっています。 私が驚いたのは、ほとんどの教育者たちが「PDFで読むより、紙の本のほうが理解度は高まる」という研究結果を知らなかったことです。

        アンデシュ・ハンセンが伝授──毎日の生産性を上げる「運動とデジタルデトックス」のススメ | 30分の早歩きで創造性はアップ!
      • 「トイレが物語る暴君たちの不都合な真実」─プーチン、ヒトラー、フセイン、トランプ… | 超高級トイレブラシから顔入り石鹸、黄金のトイレまで

        「強い男」のイメージで知られる権力者たちのトイレを覗いてみたら、人々には知られたくなかったであろう彼らの側面が見えてきた──。英誌「1843マガジン」が、皮肉たっぷりに権力者とトイレの奇妙なエピソードを紹介する。 プーチンの超高級トイレブラシ 周知のように、ウラジミール・プーチンは自身について、こんなふうに考えて欲しいと思っている。 「半裸でカーキ色の戦闘ズボンを履き、熊と格闘すべくウラル山脈へと馬を走らせる、永遠の大統領」と。 しかし、毒殺しそこねたアレクセイ・ナワリヌイによって、プーチンはロシア国民が想像する別のイメージへと引きずり落とされた。そのイメージとは、足首までズボンをおろして便器の中に糞便を垂れ、「850ドルのトイレブラシ」という戯画的な堕落のシンボルを脇に控えさせたプーチンのことだ。 プーチンの宮殿について暴露するナワリヌイ。プーチン本人は、これが自身のものであることを否定

          「トイレが物語る暴君たちの不都合な真実」─プーチン、ヒトラー、フセイン、トランプ… | 超高級トイレブラシから顔入り石鹸、黄金のトイレまで
        • 「捕鯨再開」の権利を求めて─アメリカ先住民・マカ族「捕鯨」の戦い | 大切な伝統を守るため

          伝統を取り戻すために コククジラは毎冬、夏のあいだに餌場としているアラスカから、出産のためにメキシコのバハ・カリフォルニア半島へと約6000マイルの旅を始める。 そんなコククジラをアメリカ先住民のマカ族が捕鯨しても良いか否かが、ワシントン州の行政裁判で決まるかもしれない。 マカ族はワシントン州オリンピック半島のネア・ベイ地区に暮らしている。彼らは伝統的な捕鯨を再開し、今後10年間で20頭まで捕獲する権利を得るべく、アメリカ海洋大気庁(NOAA)に対して「海産哺乳動物保護法」の免除を求めているのだ。 政府はかつて「1855年条約」において、マカ族に捕鯨権を付与している。この条約の存在もあり、マカ族の要求は連邦政府と世界中の「部族共同体」から支持されているのだ。 1855年、当時のワシントン州知事アイザック・スティーブンスは、3万ドルと30万エーカーの土地の譲渡を交換条件に、マカ族に対して「魚

            「捕鯨再開」の権利を求めて─アメリカ先住民・マカ族「捕鯨」の戦い | 大切な伝統を守るため
          • 仏ノーベル物理学者アラン・アスペ「新技術を支える基礎研究を重視せよ」 | 若者の科学離れが進む現代への懸念

            「量子もつれ」の研究で2022年にノーベル物理学賞を共同受賞したフランスの物理学者アラン・アスペ。2つ以上の粒子が遠く離れていても完全に関連するというこの現象が明らかになったことで情報科学や暗号理論の研究が大きく進展し、新たな知識や技術が生まれた。 アスペは長年、学生に物理学の面白さを伝え、その教え子には研究者や起業家が多い。いまも若者の科学への関心を高めようとする彼に、仏誌「ル・ポワン」が、科学の力を保つために何ができるのかを聞いた。 技術革新のもとになっている基礎研究 ──何を原動力に研究に取り組まれているのですか。 物理学の研究は抽象的と思われがちですが、実は日々の生活に大きな影響を与えています。 たとえばMRIとして知られる核磁気共鳴画像法を使うと、体に傷をつけずに、人体の内部を見られます。いまでこそ、この装置はどこの病院でも使われていますが、もとは物理学者が抽象的に考え出したもの

              仏ノーベル物理学者アラン・アスペ「新技術を支える基礎研究を重視せよ」 | 若者の科学離れが進む現代への懸念
            • ベーシック・インカムは実現可能? もし実現可能ならするべき? | 経済学者ガブリエル・ズックマンが答えます

              ガブリエル・ズックマンの答え 同じ「ベーシック・インカム」という言葉を使っていても、二つの大きく異なるものを指しているということがあります。第一のベーシック・インカムは、保守派が提唱することが多いものですが、これは社会保障制度を通じた所得再配分の大部分を廃止し、その代わりにベーシック・インカムという単一制度で、国民全員に一律で現金を給付するという構想です。 それに対し、もう一つのベーシック・インカムは、革新派が提唱することが多いものですが、これは既存の社会保障制度を通じた所得再配分を維持しながら、それに加えて国民全員に現金を支給するというものです。累進的な所得税を財源とするので、高所得者はベーシック・インカムのために支払う額のほうが、ベーシック・インカムで受け取る額よりも大きくなります。逆に低所得者は、支払う額よりも受け取る額のほうが大きくなります。 後者のベーシック・インカムが実現可能で

                ベーシック・インカムは実現可能? もし実現可能ならするべき? | 経済学者ガブリエル・ズックマンが答えます
              • 「60歳を超えると人の性格は再び変化しはじめる」 その理由とは? | 高齢になってから性格を再形成

                「人は変わらない」とも言われているが、最近の研究では、人はおおよそ60歳を超えた頃から再び性格が変化しはじめることが示唆されている。 その要因には認知障害などの脳の変化もある。だが、そのような症状がない場合の「別の要因」が注目を集めている。 研究によれば、人は高齢になるにつれ、経験に対するオープンさや「社会的活力」と呼ばれる外向性が減少する傾向があるという。そして、特に人生の終わりに近づくと、神経症が増加する傾向もあるという。 この理由については、いくつかの理論が存在し、可能性のひとつには、退職、子供の巣立ち、伴侶に先立たれるなど、高齢期に起こりやすい特定のライフイベントによって性格が形成されるというものがある。 ただこれについては、仮に「別れ」を経験したとしても、その感じ方は人によってさまざまであり、一概に前述のような外交性の減少を説明するものとは言えないとの指摘もある。それよりも、健康

                  「60歳を超えると人の性格は再び変化しはじめる」 その理由とは? | 高齢になってから性格を再形成 
                • 足し算引き算もできる? ニワトリについてケッコー考えてみた | 肉は旨いし、長い付き合いだし、キチンとね

                  神のような存在だったニワトリ ニワトリを鍋に入れる──いまから2000年以上前、現在の東イングランドにある地に移住した人々もしていた、なんの変哲もない行為だ。 だが特筆すべきは、彼らがニワトリを煮るなり焼くなりして食していた、わけではないということだ。 リンカンシャーの現地をのちに発掘した考古学者たちは、無傷のニワトリの骸骨を発見し、これは鉄器時代の人々によって丁寧に埋葬されたものだと結論づけた。それはおそらく神々への供えものだった、あるいはニワトリ自体が神のような存在と見られていた、このどちらかだったのだろう。 このアジア原産の野鶏の子孫がブリテン島にいたのはけっきょく数百年間だけだったが、ニワトリはやかましく、色鮮やかで、珍しい存在だった。 ニワトリは、エキゾチックで、特別な鳥だったのだ。 今日、ヒトとニワトリとの関係はまったくもって様変わりしてしまった。200億羽ものニワトリが世界中

                    足し算引き算もできる? ニワトリについてケッコー考えてみた | 肉は旨いし、長い付き合いだし、キチンとね
                  • 【歴史ミステリー】マルコ・ポーロは本当に中国へ行ったのか、そもそも実在したのか? | 四半世紀前に疑義を呈した歴史学者と考える─「歴史」とは何か?

                    マルコ・ポーロは、世界史の教科書にも出てくるくらいだから当然、実在の人物で、本人が『東方見聞録』で語ったとおり中国にも行った──のか? いまから四半世紀前、この「自明」の歴史に異議を唱えて世界を揺るがした歴史学者のフランシス・ウッドと共に探求する──「歴史」とは何か? 25年前、大英図書館中国部の学芸員フランシス・ウッドは、『マルコ・ポーロは本当に中国へ行ったのか』(邦訳1997年)を執筆した。 「おそらく行ってないだろう」というのがウッドの結論だ。 ウッドはほぼ確信していた──13世紀に、想像力たくましいベネチアの若者が父と叔父と共に中国に渡り、24年後ふたたび船で帰国したという話は史実でない、と。 ウッドは本の反響に驚いた。 「それはもう大騒ぎでした。いつものように仕事に出かけると、『タイムズ』紙が社説で取り上げ、テレビ局が大英図書館に一晩中、電話をかけ続けていたことを知りました」 ウ

                      【歴史ミステリー】マルコ・ポーロは本当に中国へ行ったのか、そもそも実在したのか? | 四半世紀前に疑義を呈した歴史学者と考える─「歴史」とは何か?