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伊藤計劃の検索結果161 - 187 件 / 187件

  • 少女へ託す危うさに、書き手として無自覚ではいたくない 伴名練インタビュー

    後編では、その作品における少女性から主題、そして現在『SFマガジン』誌上で連載する、SFにおけるジェンダーバランスについて、話が深まっていく。 同席されていた小説家・高山羽根子さんを交えながら、伴名練の目を通して向き合っているものに迫る。 目次少女性、あるいは伴名練作品の主題「SFは女にわかるわけない」日本SFの最初期を問い直すファンダムの分断と再興「新井素子」という存在才能と作品が増えることは嬉しい、けれどSF的な想像力が広がったからこそ 少女性、あるいは伴名練作品の主題 ──『なめらかな世界と、その敵』はジュブナイル小説としても広まった側面があると考えています。その要素の一つとして、伴名さんの近年の作品では、少女を主人公にすることが非常に多いように思えます。少女というモチーフに何か意図しているものがあるんでしょうか。 伴名練 同人誌に書いているものも含めて、改めて自分でもいろいろ確認し

      少女へ託す危うさに、書き手として無自覚ではいたくない 伴名練インタビュー
    • ミスト - えいざつき ~元映画ブログだったポエマーの戯言~

      お題「最近見た映画」 ここでは題名と名称を恣意的に表記します。[敬称略] www.imdb.com 今日のポエム その選択が、正しい結果になるとは限らない 映画とはポエムです!ポエムとは映画でもあります。それでは大いにポエムちゃいましょう! そして、キーワードは。 理性がある恐怖! 今回はネタバレはスレスレの解説モード。 物語は田舎の街で商業画家を営んでいる主人公が、前日の激しい嵐で破壊された自宅の修理のために8歳の息子と共にショッピングセンターに買物にきたところ、謎の霧が街を多いはじめ、不安に駆られてショッピングセンターに大勢と立てこもるが、やがてそこから現れたなぞの化物と戦う流れだ。原作はスティーブン・キング。 そして本作の怖さとは化物の描写ではなくて -- もちろん、そうした描写もちゃんとある -- ショッピングセンターに閉じ込められた人々が、狂信的宗教者のミセス・カモーディの影響で

        ミスト - えいざつき ~元映画ブログだったポエマーの戯言~
      • 話題の映画『えんとつ町のプペル』に抱いた「強烈な違和感」(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース

        しばしば物議を醸して炎上しているお笑い芸人で絵本作家のキングコング西野亮廣が原作・製作総指揮・脚本を務め、『マインドゲーム』『鉄コン筋クリート』『海獣の子供』などで国際的に高い評価を得ているSTUDIO 4℃が制作した3DCGアニメーション映画『えんとつ町のプペル』が2020年12月25日に公開された。 【写真】13歳女優の官能シーンに批判殺到、上映中止に… 絵本から大幅にシナリオが加筆されていたのだが、この加筆によって、より西野の思想の問題点を露呈させる作品になっていた。 ---------- (本稿は作品のネタバレが入ります。あらかじめご了承ください) ---------- 絵本&映画『えんとつ町のプペル』とは 原作絵本は2011年頃に西野が着想を得て、14年夏に本格的な分業体制構築の準備に入り、クラウドソーシングとクラウドファンディングを使い、15年春から分業でイラストパートを製作を

          話題の映画『えんとつ町のプペル』に抱いた「強烈な違和感」(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース
        • ビジネスとSFの関係の誤解と、本当に気をつけるべきこと:SFプロトタイピングを巡って

          ・はじめにSFプロトタイピングが大きなブームになり、様々なところからお話がかかることが多くなりました。一方で、ブームが広がるにつれ、SFプロトタイピングを読んだことがない、という方から、誤解された応答を受けることも増えています。 特に、SFにビジネスが関わることで、何か失われるものがあるのではないか、という漠然とした不安を感じていると思しき意見を見かけることが増えました。また、それに伴い、作家の方の中でも、不安に感じている方もいると思います。 そのため、SFプロトタイピング研究に関わっている立場として、自分が何を考えているか、いちどここに書いておきたいと思います。 ・科学技術・ビジネスを元にしたSF。広告小説等そもそもSFプロトタイピング以前に、SF作家がビジネスと関わる、つまり科学技術の宣伝に関わる事例は古くからあります。特にインターネットがない時代には、雑誌の役割がとても大きく、雑誌形

          • testangleのブックマーク - はてなブックマーク

            SFマガジン 2021年 12月号 早川書房Amazon先日から早川書房から刊行されているSFマガジンではハヤカワ文庫JA全解説を3号連続で行っていた。僕も10点ぐらいの作品に解説を書いたのだが、その全解説がおわったこのタイミングで、ハヤカワ文庫JA700点以上の割引セールがやってきた。 amzn.to このセール終了が12月2日なので滑り込なのだが、今回は僕が読了済みの中からオススメの作品を一部紹介してみよう。ハヤカワ文庫JAのラインナップはほとんどがSFやファンタジィで、小川一水の『天冥の標』から伊藤計劃の『虐殺器官』『ハーモニー』といった定番の作品から、この数ヶ月に出たような最新の作品まで幅広く揃っている。ハヤカワ文庫JAは先日出た『異常論文』で総計1500点になり、700点強は(電子書籍がない作品も多いことを考えると)かなりのカバー率となる。 新作・準新作 隷王戦記1 フルースィー

            • 実はこの人もはてなーですっての

              伊藤計劃とか

                実はこの人もはてなーですっての
              • 2/2 南区DIY読書会 プレ発表:生きることの当事者研究 原稿 - 降りていくブログ

                ◇なぜ「生きることの当事者研究」か? 「苦労の社会化」が環境を新生させる 当事者研究は、べてるの家からはじまったもので、専門家に解決を委ねていた自分の「苦労」の仕組みを自分自身で「研究」し、それを周りにシェアするものです。そこでは個人のものとして閉ざされていた「苦労」が周りの人たちに伝わり、発表者は周りの人にとって異質で理解不能な存在であり、わたしの世界の外にいた存在だったところから、わたしの世界の一員、わたしの隣人になっていきます。当事者研究では、そのような「苦労の社会化」のプロセスを通して、個人とその周囲の人の認識が共に更新され、有機的な新しい関係性が派生していきます。当事者研究は当初は精神障害者が中心だったところから、時がたつにつれ、福祉の支援者の当事者研究が生まれたり、子どもの当事者研究なども行われたりもしています。 個人が適応することが求められる「社会」の側ははたして本当に健全な

                  2/2 南区DIY読書会 プレ発表:生きることの当事者研究 原稿 - 降りていくブログ 
                • 断絶の時代を繋ぐゲームクリエイター・小島秀夫のMEME「創作する遺伝子」を受け継ごう | ダ・ヴィンチWeb

                  『創作する遺伝子 僕が愛したMEMEたち(新潮文庫)』(小島秀夫/新潮社) ゲームクリエイター・小島秀夫監督の最新作『デス・ストランディング』が世界中のゲームファンを驚かせ、楽しませ、寝る時間を奪い、号泣させている。 映画でも小説でもマンガでもなく「ゲーム体験だからこそ」得られる感動や面白さを追求し、次々と「新しいゲーム」を生み出してきた小島監督。 「かくれんぼ」をスリリングな潜入ゲームにし、「おつかい」そのものを世界と人の絆の再生のゲームに仕立ててしまう、視点と感性。 発想の源にあるのは何か? 何をどう見て読んで自分に取り込むことで、新しいものが生まれるのか? 現役クリエイターも、クリエイターを目指す人も、創作の源を知りたいと思うことだろう。 その手がかりのひとつになるのが『創作する遺伝子 僕が愛したMEMEたち(新潮文庫)』(小島秀夫/新潮社)だ。 MEMEとは、「進化生物学者のリチャ

                    断絶の時代を繋ぐゲームクリエイター・小島秀夫のMEME「創作する遺伝子」を受け継ごう | ダ・ヴィンチWeb
                  • 大森望、伴名練が厳選した2010年代のSF傑作選 表紙はシライシユウコ

                    POPなポイントを3行で 大森望、伴名練が厳選した2010年代のSF傑作 神林長平、宮内悠介、野﨑まどらを紹介 2010年代のSFを網羅した本も同時に刊行 早川書房が2010年代の国内SF作家の傑作短篇を集めたアンソロジーを2月6日(木)に刊行する。 編者は劉慈欣(りゅうじきん)さんによる長編SF小説『三体』翻訳者の大森望さんと、異例のヒットを記録したSF短編小説集『なめらかな世界と、その敵』著者の伴名練さん。 本書は日本のSFを牽引するベテラン作家の作品をまとめた『2010年代SF傑作選1』と、10年代デビューの新鋭作家による『2010年代SF傑作選2』の2つに分かれており、大森さんか伴名さんによる詳細なガイドと各巻に2人による熱量の高い序文と解説が収録される。 カバーイラストは故・伊藤計劃さんの『ハーモニー』や、芥川賞受賞作家・円城塔さんによる『エピローグ』の単行本表紙を手がけたことで

                      大森望、伴名練が厳選した2010年代のSF傑作選 表紙はシライシユウコ
                    • 屑籠の歴史 ラカン-ジジェクと読む最悪の百合作家「中里十/西在家香織派」 - ラビィたむ萌え萌えブログ

                      ひとりひとり見れば、人間は、多少とも理性的外見を呈しており、食べたり、眠ったり、頭を使って悪事を企んだりする。だが総体としての人間は、変わりやすく、不可解で、気まぐれで、愛嬌がある。つまり、人間ひとりひとりはまさに人間であるとしても、人間全体は女なのである。 G・K・チェスタトン『新ナポレオン奇譚』 僕が書こうが書くまいが、どうせ何か別の意味を探そうとするに決まってる。僕の沈黙のなかにだって。そういう連中なのだ。いくら理屈を言っても無駄、啓示には盲目なのだ。マルクートがどうしたと言うんだ。マルクートはマルクート、それだけのことさ。 ウンベルト・エーコ『フーコーの振り子』下 すべてを包括するキリスト教的態度――パウロの有名な言葉、「男も女も存在しない、ユダヤ人もギリシア人も存在しない」から必然的に出てくるのは、キリスト教共同体への編入を受け入れない者たちの完全な排除である。 親愛なる読者の皆

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                      • ゲームと社会情勢は関係している? 『ゲームが教える世界の論点』著者・藤田直哉氏に聞く

                        差別や貧困、ジェンダー、LGBT、フェイクニュースなど、現代社会は解決を見ないさまざまな問題を抱えている。お互いの主張がぶつかり合うなかで、折り合いをどこでつけるのか。妥協点は一向に見えないままだ。 「あらゆる社会問題の解決策は、世界中で支持されているゲームのなかに存在する」 日本映画大学准教授であり批評家の藤田直哉氏は、2023年1月17日に出版された著書『ゲームが教える世界の論点』のなかでそう述べている。 ゲームカルチャーの現在地、今後の可能性を踏まえ、ゲームが示す人と社会の関わり方を、藤田氏とともに考える。(結木千尋) なぜゲームの文化的価値は軽んじられるのか ――『ゲームが教える世界の論点』の発売、おめでとうございます。なぜ藤田さんはこの本を執筆しようと考えたのでしょうか? 藤田直哉(以下、藤田):1番の理由は、ほかのカルチャーと比較し、ゲームの文化的価値が軽んじられていると感じて

                          ゲームと社会情勢は関係している? 『ゲームが教える世界の論点』著者・藤田直哉氏に聞く
                        • シライシユウコ インタビュー 星雲賞受賞クリエイターが語る、ネットの外で生きる方法

                          SFジャンルにおける功績者を表彰する日本最古のSF賞「星雲賞」。その第51回アート部門を受賞したのが伊藤計劃さんの『ハーモニー』や野崎まどさんの『Know』のカバーイラストで知られるイラストレーター・シライシユウコさんだ。 幾何学的な背景の複雑な鮮やかさと、あくまで一つのパーツとして配される人物の絶妙なコントラストによって、宇宙船やメカといった従来のSF的なモチーフを用いずとも非現実感を漂わせる独自の画風を形成しており、SFジャンルにおいて絶対のポジションを築き上げている。 現代におけるイラストレーターといえば、pixivやTwitterを巧みに活用し、インターネットの世界や商業とは別の同人のフィールドで自らの価値を高めるのが主流。これまで連載で取り上げてきたイラストレーターたちの活躍にもそれは感じられるが、彼女のスタイルは大きく異なる。 現在pixivアカウントは運用しておらず、Twit

                            シライシユウコ インタビュー 星雲賞受賞クリエイターが語る、ネットの外で生きる方法
                          • 面白いSFが読みたい人に――『中国SF女性作家アンソロジー 走る赤』 - 機械仕掛けの鯨が

                            中国女性SF作家アンソロジー-走る赤 (単行本) 作者: 中央公論新社 Amazon 近年、中国SFが盛り上がっていることを否定するSFファンはいないだろう。『三体』大ヒットに牽引されるような形で続く各種作家の作品刊行の波はいまなお収まるところを知らず、その魅力もあってか、むしろ加速しているような感さえある。本書もそんな波の中で刊行された一冊なのだが、その唯一無二といってもよいであろうコンセプトが目を引く。 〈中国女性SF作家アンソロジー〉。添えられた副題を見て、読者は何を思うだろうか。はっきり言って、わたしは「ニッチだな」とはじめ思った。中国SF作家だけでもまだまだ本邦未紹介レベルの作家がたくさんいるのに、そのうえで女性作家縛りでアンソロジーを編むなんて……。コンセプト先行の、クオリティは犠牲にされた、いびつなアンソロジーになるんじゃないのかなあ。そんなことを思い描きながら手に取った。

                              面白いSFが読みたい人に――『中国SF女性作家アンソロジー 走る赤』 - 機械仕掛けの鯨が
                            • 聖書でなくて;京大SF幻想研『伊藤計劃トリビュート』感想 - すやすや眠るみたくすらすら書けたら

                              11年の京都大学SF・幻想文学研究会のかたがたが出した、『伊藤計劃トリビュート』の感想です。1万8千2万字くらい。 p.booklog.jp 同人配信販売サイト『パブー』にて、電子書籍(改訂済み第二版)を入手することができます。そして『パブー』は9月30日閉店予定、いそぎましょう。(1003追記 この感想をアップした翌月、9月3日のお知らせにある通り別運営会社に移管され、サービス自体は継続されているみたいです! デマ言ってすみませんでした) ※以下、『伊藤計劃トリビュート』と伊藤計劃作品のネタバレした感想が続きます。ご注意ください※ 約言 ざっと感想 各作について 巻頭言 こわい/かわいい汗;『echo』 『死者の時制』 歯車の隙間から漏れ落ちる;『量子の海のカルペディエム』 私と貴方とその間の間の間の間の;『The Pile of Hope』 夢の感触;『猿に始まり、狐に終わるーーあるア

                                聖書でなくて;京大SF幻想研『伊藤計劃トリビュート』感想 - すやすや眠るみたくすらすら書けたら
                              • 第2回 小川哲「ギャグと拳とディストピア」 - となりのヤングジャンプ

                                撮影:石川耕三 第2回 小川哲 ギャグと拳とディストピア 小説と漫画は、「物語」という同じ揺りかごに生まれた二卵性双生児である。 人気小説家が「漫画」を巡り、言葉を紡ぐ特別企画。第2回はデビュー作が「伊藤計劃の時代を終わらせた」と謳われたSF小説界のホープ、小川哲先生が登場。ジャンプ漫画が自作に与えた影響、SF小説とギャグ漫画の意外な共通点などを語ります。 小川哲(おがわ・さとし) 1986年生。千葉県出身。 2015年『ユートロニカのこちら側』で第3回ハヤカワSFコンテスト〈大賞〉を受賞しデビュー。 2017年『ゲームの王国』で第38回日本SF大賞、第31回山本周五郎賞を受賞。 2018年「小説すばる」9月号より、19世紀の満州を舞台にした歴史スペクタクル『地図と拳』を好評連載中。 ディストピアと『HUNTER×HUNTER』 小川 僕が前作『ゲームの王国』を書くときにすごく考えたのは「

                                  第2回 小川哲「ギャグと拳とディストピア」 - となりのヤングジャンプ
                                • 舞姫 (森鷗外) - Wikipedia

                                  『舞姫』(まいひめ)は、森鷗外の短編小説。1890年(明治23年)1月号の『国民之友』に発表。ドイツに留学した青年男性の手記の形をとり、生い立ちからドイツでの経験までを綴る。高雅な文体と浪漫的な内容で、鷗外初期の代表作とされる。 概要[編集] 本作は、森鷗外の創作小説として発表された第一作目である。ドイツを舞台とした作品であり、ドイツへ留学した経験が生かされている。森鷗外は留学から帰国後に、本作、『うたかたの記』、『文づかひ』と次々に創作小説を発表しているが、そのいずれも舞台はドイツであり、これらは独逸三部作(ドイツ三部作)と呼ばれる。 本作発表のひと月後に石橋忍月は本作の評論[1]を発表し、これから鷗外・露伴の時代が始まるだろう、と高く評価した。その一方で、物語に疑義を提示しており、それに対して森鷗外が反論を発表し、両者の間で論争が始まった(#舞姫論争)。 森鷗外がドイツ留学から帰国して

                                  • 『ディファレンス・エンジン』ウィリアム・ギブスン & ブルース・スターリング - トーキョーブックガール

                                    [The Difference Engine] 黒丸尚さん。漢字にルビをふるという独特のやり方や個性的な文体で、SF翻訳の歴史に名を残した翻訳家である。 去年スチームパンクやサイバーパンクをわりと読んだのだけれど(YA含む)、どれもこれもめちゃくちゃ面白かったので、これは記念碑的な作品である『ディファレンス・エンジン』も読んでみようと手に取ってみた。 ディファレンス・エンジン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF) 作者: ウィリアムギブスン,ブルーススターリング,William Gibson,Bruce Sterling,黒丸尚 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2008/09/01 メディア: 文庫 購入: 11人 クリック: 105回 この商品を含むブログ (79件) を見る ディファレンス・エンジン〈下〉 (ハヤカワ文庫SF) 作者: ウィリアムギブスン,ブルーススターリング,Willi

                                      『ディファレンス・エンジン』ウィリアム・ギブスン & ブルース・スターリング - トーキョーブックガール
                                    • ジャンル難民発表会 発表原稿 生きることの当事者研究 - 降りていくブログ

                                      <プレ発表で以前に投稿したものに加筆したものです。> →3/2再度編集しなおしました。 ◇なぜ「生きることの当事者研究」か? 生の主体性の取り戻しと「苦労の社会化」が環境を新生させる 当事者研究は、社会福祉法人浦河べてるの家からはじまったもので、専門家に解決を委ねていた自分の「苦労」の仕組みを自分自身で「研究」し、周りの人たちに「研究発表」するものです。専門家である精神科医に診断名をつけられ、指示に従う受動的存在にされていた精神障害者の人たちが当事者研究に取り組むことは、自らの生の主体性を回復させる営みでした。当事者研究においては、精神障害者が専門家が提示する正しさに一方的に従う受動的な存在にさせられてしまうこと自体が、人間の疎外であり、回復の疎外であるという理解があります。また当事者研究は単に個人を変えていくだけでなく、周囲の人たちもまた変えていくところに大きな特長があります。当事者研究

                                        ジャンル難民発表会 発表原稿 生きることの当事者研究 - 降りていくブログ 
                                      • ユヴァル・ノア・ハラリ『ホモ・デウス』 - 「童貞のまま結婚した男」の記録

                                        非常に危険な本だ。 なぜなら、人が人であり続けるためのハードルが非常に高いことを、史実やデータに基づく事実から痛いほど突きつけてくる内容だからだ。 「人間至上主義」 思えば私たちは、長いことその思想に浴していたのだろう。 人の経験や感情。つまり「心」というものの価値は何ものにも変え難いものだと信じてやまない。 ある意味で、20世紀はキリスト教やイスラム教よりも多くの信者を獲得した宗教が「人間至上主義」というものだった。 「人の心の持つ価値」 それを疑ってしまったら、私たちの人生は意味のないものになってしまう。 しかし、もしかしたらそういう時代は、すぐそこまで迫っているのかもしれない。 「人の心」をアルゴリズムによって再現可能であることを証明してしまったならば、そこから先の人類は「アルゴリズム」を信仰することになるのだ。 かつて「神」を捨てて「人間至上主義」に傾倒したように、社会は「便利な方

                                          ユヴァル・ノア・ハラリ『ホモ・デウス』 - 「童貞のまま結婚した男」の記録
                                        • 映画「HUMAN LOST 人間失格」で脚本 作家・冲方丁さんインタビュー|好書好日

                                          文:ハコオトコ 写真:斉藤順子 冲方丁(うぶかた・とう)作家 1977年岐阜県生まれ。 96年、『黒い季節』で第1回スニーカー大賞金賞を受賞しデビュー。2003年『マルドゥック・スクランブル』で第24回日本SF大賞を受賞。10年に歴史小説『天地明察』で本屋大賞、大学読書人大賞、吉川英治文学新人賞、北東文芸賞、舟橋聖一文学賞受賞。SFを始めライトノベル、文学、アニメ・漫画の原作・脚本など多彩なジャンルで活躍する。 昭和111年、医療革命により死を克服した無病長寿大国・日本、東京。大気汚染と貧困の広がる環状16号線外“アウトサイド”で薬物におぼれ怠惰な暮らしを送る大庭葉蔵はある日、暴走集団とともに特権階級が住まう環状7号線内“インサイド”へ突貫し、激しい闘争に巻き込まれる。そこで“ロスト体”と呼ばれる異形体に遭遇後、不思議な力を持った女性・柊美子に命を救われ、自分も人とは違う力を持つことを知る

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                                          • トラウマ必至の「グロアニメ」一覧(猟奇的・残虐シーン画像のまとめ)【閲覧注意】(50音順・160作品以上) - ホビールーム

                                            トラウマ必至の「グロアニメ」一覧(猟奇的・残虐シーン画像のまとめ)【閲覧注意】(50音順・160作品以上) 2021年4月15日 2022年9月8日 ホビールーム編集部 エルフェンリート、進撃の巨人、another、コープスパーティー、ジェノサイバー、BLOOD-C、デビルマンなど人体破壊描写(スプラッターシーン)や(内臓が生々しく細密に描写されるなど)グロテスクな残虐描写(不気味な造形)が多いトラウマ級のグロアニメの一覧(50音順・160作品以上)。各作品ごとにグロ度合い評価の参考となる猟奇的・残虐シーン画像もまとめています。 テレビアニメ版はグロ描写が規制されボカシが入り、グロ規制解除版のBD&DVDメディアが発売されるというのが通例になっている。この一覧ページは、グロ・残虐描写の画像や動画を膨大に含んでいるため、グロ耐性が低い方の閲覧は要注意でお願いいたします。 あ行 A KITE(

                                              トラウマ必至の「グロアニメ」一覧(猟奇的・残虐シーン画像のまとめ)【閲覧注意】(50音順・160作品以上) - ホビールーム
                                            • ピーター・ワッツ “Peter Watts Is An Angry Sentient Tumor: Revenge Fantasies and Essays” - 視神経

                                              2019年11月刊行。50本の再録記事に書き下ろしの序文を加えたエッセイ集。 周辺情報 書名はアナリー・ニューイッツが短編集を推薦した際のコメントから。元々は副題を書名に提案したが、昨今はリベンジ・ポルノを連想させるのでやめたらしい。2004年のインタビューでは Starfish を「復讐が持つ癒しの力を言祝ぐ物語」と称している。本書にも弾圧や監視への反撃を夢想するエッセイがいくつか収録されているし、近年に発表された短編小説でも大衆の反抗が描かれている。 ブログで読める39本については見出しにリンクを付した。加筆修正された記事もあるが、一見したところ大きな変更はない。 ブログを読むのが面倒くさい場合は、各エッセイで語られたアイデアや思想が凝縮された短編 “Incorruptible” がうってつけ(ただし掲載サイトは少し重い)。伊藤計劃『ハーモニー』との共通点や相違点も興味深いはずだ。私家

                                                ピーター・ワッツ “Peter Watts Is An Angry Sentient Tumor: Revenge Fantasies and Essays” - 視神経
                                              • サインは「V」 - 伊藤計劃:第弐位相

                                                これは「いまどきの管理社会」のシステムを描いた物語ではない。というのも、この映画で描かれているのは管理社会ではなく「独裁社会」であり、そんなものがいまどきの「ぼくらの」管理社会だと思える人間は少なかろう。 に対して、「マトリックス・リローデッド」という名作(あ、そこ、石投げないで!)で描かれていたのはまさに、古くさい「支配」でなく、いまどきの「管理」の在り方だった。ぼくらは自由だ。ぼくらには選択する自由があるように見える。でも、それってほんとかな。そもそも自由ってなんだろう。自由っていうのはぼくらがアプリオリに有しているなにか実体のあるものなのかしら。「リローデッド」は、いいや、それは違う、という。無限定の自由などどこにもない、それはしくみ、アーキテクチャで決まっているものだ、と。ぼくらがネットに接続するとき、ぼくらがamazonで買い物をするとき、個人情報の群れがゆるやかに結びつけられて

                                                  サインは「V」 - 伊藤計劃:第弐位相
                                                • TFから失礼します「時をかける伊藤計劃」 - (本気)マシュー心象スケッチ(長期休暇)

                                                  (T)タニンの(F)フンドシで相模をとる はてな場所 西 前頭 三枚目 間周乃山(ハーテナ国出身 はてなの部屋) ▼空の青さ SF作家・伊藤計劃さんが、はてな個人ブログにて空の青さを語っていたのでご紹介したい。 ▼2006年7月31日 (アニメ映画)時をかける少女(以下、時かけと略す)をみて 『うまく理屈に落とせないんですけれど......』と前置きをしながら次のように綴っておられる。 『彼のいう未来って、死後の世界なんじゃないかしら。』 『あるいは人類が死滅してしまったからっぽの大地からやってきたんじゃないかしら。幽霊として。』 ▼ 計劃さんは、さわやかな映画から「死」を意識することは無粋とわかっていたし、そういった気持ちを抱く傾向は警戒すべきともわかっていた。 にもかかわらず、意識せずにはいられなかった。 それは「時かけ」前にみた「劇場版ワンピース~オマツリ男爵と秘密の島」からの「彼岸

                                                    TFから失礼します「時をかける伊藤計劃」 - (本気)マシュー心象スケッチ(長期休暇)
                                                  • なんでわざわざ映像化したのか、その意味がさっぱりわからない 映画「虐殺機関」 感想 - 特撮は大人の嗜みです。

                                                    こんにちは! 今回は映画「虐殺機関」の感想です。 虐殺器官〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA) 作者:伊藤計劃 発売日: 2014/08/08 メディア: 文庫 あらすじはこんな感じ↓ 9・11以降の“テロとの戦い"は転機を迎えていた。 先進諸国は徹底的な管理体制に移行してテロを一掃したが、 後進諸国では内戦や大規模虐殺が急激に増加していた。 米軍大尉クラヴィス・シェパードは、 その混乱の陰に常に存在が囁かれる謎の男、 ジョン・ポールを追ってチェコへと向かう https://www.amazon.co.jp/dp/415031165X?tag=hatena-22&linkCode=osi&th=1&psc=1 2020/5/27閲覧 rimokongetao.hatenablog.com なんでわざわざ映像化したのか、その意味がさっぱりわからない映画でした。 原作はすごく面白いです。 その原作を

                                                      なんでわざわざ映像化したのか、その意味がさっぱりわからない 映画「虐殺機関」 感想 - 特撮は大人の嗜みです。
                                                    • シン・エヴァンゲリオン劇場版観た - 夏休み突入でぇ~す!

                                                      とりあえず新宿バルト9の10:20〜13:10の回で観てきた。以下雑感。ネタバレ含む。 ギリギリに行ったら発券・エレベーター待ちで長蛇の列ができていて階段を駆け上がるハメになった。体験としては実によかったと思う。 冒頭は0706作戦から結構SE変わってましたね。陽電子砲食らってる戦艦を蹴り飛ばす箇所は前のほうがよかった気がする。 取り返しのないことが起こっても人生は続く。 シン・ゴジラで被災を描いた先の問題意識として復興が出てくるのはまあ自然ですよね。 オタクがクネクネしている横でみんな生活を送っている。意味なんかないさ暮らしがあるだけ。 シンジを信じるだとか縁がある→エーン(赤子)だとか槍でやり直すほどでないにせよこういう入れないと死ぬ病気なんか? 「綾波・式波シリーズはシンジへの好意を持つようにデザインされている」という設定からアスカの使徒化演出と救済に繋げてくるのは上手いですね。ちょ

                                                        シン・エヴァンゲリオン劇場版観た - 夏休み突入でぇ~す!
                                                      • ハヤカワがSFを漫画・アニメ絵の女の子で推してるんでしょ - 最終防衛ライン3

                                                        増田でトラックバックを打っても良かったのだが、本の表紙をたくさん紹介するならはてなブログの方適している。ちなみに Amazon のリンクがたくさんあるが、アフィリエイトを登録していない私には一銭も入ってこない。 はじめに SF小説の表紙はなぜキャラ絵ばかりなのか問題について とても細かいことなのだが、以下の部分が気になった。 ハヤカワは伊藤計劃の『ハーモニー』『虐殺器官』の文庫化の際に、伊藤計劃作品のアニメ映画でキャラデザを務めたredjuiceを起用した。ちなみに表紙に、ではない。本をすっぽり覆うタイプのオビにイラストを反映させたのだ。実質的には「アニメ絵の表紙になった」とみなされても仕方がないし、事実そのように勘違いしている人も散見される。 SF小説の表紙はなぜキャラ絵ばかりなのか問題について 「虐殺器官」と「ハーモニー」の文庫化はアニメ化が決定される前である。時系列的に考えて、文庫化

                                                          ハヤカワがSFを漫画・アニメ絵の女の子で推してるんでしょ - 最終防衛ライン3