東北大学は6月7日、人間の計測データを使わずに、深層強化学習を用いて7自由度の多関節アームの自然なリーチング運動パターンを生成する手法を提案したことを発表した。 同成果は、東北大 大学院工学研究科 ロボティクス専攻の林部充宏教授、同・Han Jihui大学院生(研究当時)らの研究チームによるもの。詳細は、IEEEが発行する「IEEE TRANSACTIONS ON MEDICAL ROBOTICS AND BIONIC」に掲載された。 ヒトの身体の運動制御は、実は数学的には難題だ。意識することなく身体を動かしているが、いくつもの関節があり、なおかつ動かせる方向(自由度)が複数あるものも多いためで、この自由度の多さの問題は、多数の関節の冗長性問題と多数の骨格筋の冗長性問題に起因し、「多自由度空間問題」といわれる。ヒトがどのようなメカニズムで、この多自由度空間問題を解決しているのかという議論は