メルケルが強引に押し切るとは… 1月8日付の本コラムで、EUと中国が昨年12月30日、投資協定の大筋合意に至った話を書いた。 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/79094 現代ビジネス編集部が、「日本人が理解していない『独メルケル政治』の恐ろしすぎる本質」というおどろおどろしいタイトルをつけてくれたが、確かに私も、今回、メルケルはやりすぎたと感じている。そして案の定、今、EUでは、その余波が轟々とうねり始めている。 ●これまで不平等であった中国とEUの投資条件の是正を目的に7年前に始まった交渉が、昨年12月30日に大筋合意に至った。強引に進めたのがメルケル首相と言われる。 ●EUの理事長国は半年ごとの輪番制で、昨年の後半はドイツであった。つまり、12月30日というのは文字通り、理事長国の期限が切れる2日前。メルケル首相が影響力を行使できる最後のチャン