大阪地検特捜部が捜査した横領事件で無罪が確定した不動産会社の元社長が、違法な取り調べがあったと主張し、国に賠償を求めている民事裁判で、事件を担当した検事の1人が「元社長の逮捕は待ったほうがいい」と、捜査を指揮する主任検事に意見を述べていたことが、国側が裁判所に提出した陳述書で明らかになりました。 5年前の2019年、学校法人の土地取引をめぐる横領事件で大阪地検特捜部に逮捕・起訴され、裁判で無罪が確定した、大阪の不動産会社の元社長、山岸忍さん(61)は、当時の特捜部の検事が山岸さんの元部下を脅すなど違法な取り調べをしたなどとして、国に賠償を求めています。 この民事裁判では、来月、元部下や横領事件で有罪判決を受けた学校法人の元理事の取り調べなどを担当した4人の検事の証人尋問が行われる予定で、これを前に国側は、当時の取り調べの様子などを述べた4人の陳述書を、大阪地方裁判所に提出しました。 この中