些か大げさなタイトルだが、資産運用のつもりで話をしていたら、実質的には人生相談になっていた、というケースは少なくない。 米国のプライベートバンカーの間で流行っているとされている「ゴールベースド・アプローチ」は、これをひっくり返して人生相談で顧客に食い込んで、資産運用のビジネスの形で稼ごうとする人生相談型の「営業話法」に過ぎないと筆者は思っているが、どちらも真面目にやろうと思うと、中核部分に人生相談の経済的な原理を整理して一般化した方法論が必要だ。 私の場合はビジネス化されていないので、以下のような感じになることが多いだろうか。 相談者(以下、相):「山崎さん、お金の問題でちょっと相談があるのですが、少しいいですか」 山崎(以下、山):「どうぞ」 相:「私は35歳でMBAを取って、キャリアを変えて行きたいのですが、そのためには、どんな資産運用をしたらいいのでしょうか」 (以下、お金の相談が始