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幡野広志の検索結果1 - 10 件 / 10件

  • 死ぬかもしれないから、言っておきたいこと。|幡野広志

    ガン患者になってちょうど一年がたつ。 この一年はまさに激動だった、充実していたともいえるのであっという間に過ぎたようにも感じた。このペースで進んだらあっというまに人生が終わってしまいそうだ。 去年とおなじように今年も病院でクリスマスと年末年始も過ごすことになった、じつは肺炎で入院している。肺炎ってはじめてなったけどけっこうヤバい。 いつもの仮病とは明らかにちがう様子に妻が異変を感じ、大学病院まで連れてきてくれた。検査をするとCRPというよくわからない数値が49(4.9じゃないよ49)というハイスコアを出していた。 さきにいっておくけど肺炎球菌って日本中のどこにでもある菌だから、ネパールがどうとか関係ないからね。ネパールは感染性胃腸炎、つまり下痢と嘔吐の方が怖い。菌が恐ければ滅菌室に引きこもっていればいいのだけど、人生なかなかそうもいかない。 帰宅まぎわの担当医がきてくれて、このまま死ぬ可能

      死ぬかもしれないから、言っておきたいこと。|幡野広志
    • 溺れる人に藁をつかませる人。|幡野広志

      取材を受けていたNHKクローズアップ現代が6月5日に放送された。 代替医療から勧誘を受けているガン患者として、ほんの少しだけ紹介されている。 驚くほど多くのガン治療の代替医療があることを、ガン患者になって知った。 代替医療というのは治療効果の薄い、もしくは認められていない、乱暴に言えばインチキ医療のことだ。 医師が開業するクリニックで行われるなんちゃら免疫療法やら、怪しい健康食品、マッサージまで幅広い。 僕の中で印象深いインチキ医療の勧誘は、赤ちゃんプレイ療法とバイアグラ療法だ。これマジだぜ。別々に勧誘されたけど、並行して治療したら絶対ヤバイよね。 もちろん治療効果が認められないから健康保険は適用されないので高額だ。 藁をもすがるガン患者や家族からお金を毟りとり、後悔を与える卑劣な行為だと僕は思う。 後悔って書いてるけど、赤ちゃんプレイもバイアグラもやってないからね。 ここまで読んだ人の大

        溺れる人に藁をつかませる人。|幡野広志
      • 迷惑な話。|幡野広志

        “ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。”が昨日発売された。 Amazonでは一時的に品薄状態になっていて、値段を倍近くに釣り上げた業者が出品しているけど、今日増刷が決定したのですぐに解消されるとおもいます。 近所で流通している書店か電子版、Amazonで購入したい方は少しお待ちください。Amazonから出版社に大口で注文が入っているのですぐに解消されます。 プレミアがついて高くなるかも!!なんてことは絶対ないので早まらないで。 最初からもっと部数を刷れよって声も聞こえてきそうなんですが、本が売れないと言われる時代、初めて書籍を出す人間に対して出版社も冒険できないのが実情です。それでも担当編集者さんが頑張ってくれて、比較的多く部数を刷っているんです。 息子から花束を渡されて、妻からは手作りのプラ板というものをいただいた。 プラ板という存在を知らなかったのだけど、楽しそうなのでぼくも作って

          迷惑な話。|幡野広志
        • 友達に恵まれることは、とても幸せなこと | 幡野広志の、なんで僕に聞くんだろう。 | 幡野広志 | cakes(ケイクス)

          cakesは2022年8月31日に終了いたしました。 10年間の長きにわたり、ご愛読ありがとうございました。 2022年9月1日

            友達に恵まれることは、とても幸せなこと | 幡野広志の、なんで僕に聞くんだろう。 | 幡野広志 | cakes(ケイクス)
          • 幡野広志さんのcakes連載記事を削除。14歳からの相談への回答内容に批判

            運営するnote株式会社は記事を削除したと認めた。この連載では2020年10月にもDV被害者からの相談を「嘘」などと指摘し削除・謝罪している。

              幡野広志さんのcakes連載記事を削除。14歳からの相談への回答内容に批判
            • 「うまいけど、ダメな写真」と「ヘタだけど、いい写真」|幡野広志

              作家の岸田奈美さんと16才の男子高校生に写真を教えることになった。二人ともカメラのことも写真のこともまったく知らないようだ。それでもシャッターを押せばうつるのが写真の魅力のひとつだ。 しっかりのレベルにもよるけど、カメラのことと写真のことをしっかり学ぼうとしたらそれなりに時間がかかる。大学や専門学校で写真を専攻したぐらいだと、撮影現場ではまったく役にたたず、足をひっぱるだけの存在になって辛酸をグイッと飲まされる。(あれ、つらいよね) どれくらいの時間をかけてどこで何を学んだか。人生で何を考えて吸収してきたか。撮影者の人柄までうつるのが写真だったりする。だからぼくが数時間で何かを教えられるわけもなく、岸田奈美さんと高校生が見たものを写真にどう反映させるかを整えてあげる程度のことだ。100の感動のうち10しか撮れなかったことを20とか30とかにしてあげられればいい。 ↓  ここから岸田奈美さん

                「うまいけど、ダメな写真」と「ヘタだけど、いい写真」|幡野広志
              • 人を大切に扱うこと。|幡野広志

                もういちどコラムを書いてほしいとDybe!の担当編集者からメールで依頼をされた。 ぼくは2018年の11月に『仕事だけを生きがいにしていると、仕事を失ったときに死んでしまう。』というタイトルで病気と仕事に関するコラムを、知ったような口をきかせながら書かせていただいた。 ありがたいことに反響がおおきく、たくさんの方から感想をいただけた。 自分の考えに感想をいただけるというのはとてもありがたいことだし、自分が書いたコラムが多くの人に読まれるというのはやっぱりうれしいものだ。 編集者からのメールには仕事に関することを書いてほしいという内容と、最後に前回のギャランティよりも、すこし金額が上がったギャランティが提示されていた。このすこし上がったギャランティがぼくの背中を押してくれて、いまこのコラムを書いている。 いきなり矛盾したことを言い出すけど、ぼくは報酬の多寡では仕事を受けないようにしている。ギ

                  人を大切に扱うこと。|幡野広志
                • 「他人に判断をゆだねてきた人は、死の間際で後悔する」幡野広志に聞く“悩みに答えを出す方法”|新R25 - シゴトも人生も、もっと楽しもう。

                  ガンを発症したことを公表して以来、たくさんの人生相談に答える 「他人に判断をゆだねてきた人は、死の間際で後悔する」幡野広志に聞く“悩みに答えを出す方法” 写真家・幡野広志さん。 2017年にガン(多発性骨髄腫)を発症した後、自身がガン患者であることを公表した幡野さんのもとには、応援のメッセージだけでなく… 「家庭のある人の子どもを産みたい」「自殺したい」「子どもを虐待してしまう」 など、たくさんの人生相談が届いたそうです。 それらに答える連載「幡野広志の、なんで僕に聞くんだろう。」(cakes)は、幡野さんの歯に衣着せぬ言葉が反響を呼び、2月には書籍化。 でも…できれば人に頼ることなく、自分自身で悩みを解決したいもの。どうすれば幡野さんのように、ズバッと「自分なりの答え」を出すことができるんだろう…? そこで今回は、「自身は悩むということがあまりない」と話す幡野さんに、“セルフ人生相談”の

                    「他人に判断をゆだねてきた人は、死の間際で後悔する」幡野広志に聞く“悩みに答えを出す方法”|新R25 - シゴトも人生も、もっと楽しもう。
                  • 「なんで写真を撮るんですか?」|幡野広志

                    この記事に掲載してる写真は、ぼくが本当に見せたかった写真じゃない。本当に書きたいことも書いていない。なぜかといえば、読んだ人に大きなストレスを与えてしまうからだ。 人は受け入れられないストレスを感じると、現実から目を背けようとする。現実から目を背けても、現実が消えるわけじゃないのに。 現実から目が背けられなくなると、現実を見せてきた相手を叩くことで心の安定させようとする。つまり撮影者であるぼくが批難させるのが目にみえているから、本当に見せたい写真を載せないし書かないのだ。 災害時の報道をマスゴミと罵り、ボランティアする人を自分探しの旅と揶揄して、寄付をする人を売名や偽善者と叩く。 それぞれに問題点はあるだろうけど、揚げ足取りのように小さな問題点を見つけて叩き、被災者にとって大きな利益を潰す人はたくさんいる。 批難を浴びせるのはだいたいいつも安全地帯にいる人だ。どんなことでも現場に立って現実

                      「なんで写真を撮るんですか?」|幡野広志
                    • 「ありがとう、は安く不満を抑えようとする言葉かも」幡野広志に聞く“感謝と感動ポルノの違い”|新R25 - シゴトも人生も、もっと楽しもう。

                      未曾有の国難に直面し、社会は殺伐とした空気になっています。しかし、この苦しい状況下だからこそ、誰かへの感謝を感じることもあるのでは? 新R25は、みんなが前を向くエネルギーになる声を届けるコンテンツをつくり、「#ありがとうプロジェクト」として発信していきます。 …というプロジェクトを立ち上げてしばらく、ずっと気にかかっていることがありました。それは、この企画が“感動ポルノ”になってはいないか、ということ。 先日も、新型コロナウイルスと戦う医療現場への応援メッセージに対して、「医療現場の過酷さを、勝手に美談にしないでほしい」というような声がSNS上で見られました。 困難な状況にある人を、「感動の材料」として消費してしまう感動ポルノ。じつは僕たちも、普段の生活のなかで無意識のうちにやってしまっているんじゃないか…? そんな危機感を抱いた筆者は、2017年にガン患者であることを公表して以来、たく

                        「ありがとう、は安く不満を抑えようとする言葉かも」幡野広志に聞く“感謝と感動ポルノの違い”|新R25 - シゴトも人生も、もっと楽しもう。
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