cakesは2022年8月31日に終了いたしました。 10年間の長きにわたり、ご愛読ありがとうございました。 2022年9月1日
作家の岸田奈美さんと16才の男子高校生に写真を教えることになった。二人ともカメラのことも写真のこともまったく知らないようだ。それでもシャッターを押せばうつるのが写真の魅力のひとつだ。 しっかりのレベルにもよるけど、カメラのことと写真のことをしっかり学ぼうとしたらそれなりに時間がかかる。大学や専門学校で写真を専攻したぐらいだと、撮影現場ではまったく役にたたず、足をひっぱるだけの存在になって辛酸をグイッと飲まされる。(あれ、つらいよね) どれくらいの時間をかけてどこで何を学んだか。人生で何を考えて吸収してきたか。撮影者の人柄までうつるのが写真だったりする。だからぼくが数時間で何かを教えられるわけもなく、岸田奈美さんと高校生が見たものを写真にどう反映させるかを整えてあげる程度のことだ。100の感動のうち10しか撮れなかったことを20とか30とかにしてあげられればいい。 ↓ ここから岸田奈美さん
もういちどコラムを書いてほしいとDybe!の担当編集者からメールで依頼をされた。 ぼくは2018年の11月に『仕事だけを生きがいにしていると、仕事を失ったときに死んでしまう。』というタイトルで病気と仕事に関するコラムを、知ったような口をきかせながら書かせていただいた。 ありがたいことに反響がおおきく、たくさんの方から感想をいただけた。 自分の考えに感想をいただけるというのはとてもありがたいことだし、自分が書いたコラムが多くの人に読まれるというのはやっぱりうれしいものだ。 編集者からのメールには仕事に関することを書いてほしいという内容と、最後に前回のギャランティよりも、すこし金額が上がったギャランティが提示されていた。このすこし上がったギャランティがぼくの背中を押してくれて、いまこのコラムを書いている。 いきなり矛盾したことを言い出すけど、ぼくは報酬の多寡では仕事を受けないようにしている。ギ
ガンを発症したことを公表して以来、たくさんの人生相談に答える 「他人に判断をゆだねてきた人は、死の間際で後悔する」幡野広志に聞く“悩みに答えを出す方法” 写真家・幡野広志さん。 2017年にガン(多発性骨髄腫)を発症した後、自身がガン患者であることを公表した幡野さんのもとには、応援のメッセージだけでなく… 「家庭のある人の子どもを産みたい」「自殺したい」「子どもを虐待してしまう」 など、たくさんの人生相談が届いたそうです。 それらに答える連載「幡野広志の、なんで僕に聞くんだろう。」(cakes)は、幡野さんの歯に衣着せぬ言葉が反響を呼び、2月には書籍化。 でも…できれば人に頼ることなく、自分自身で悩みを解決したいもの。どうすれば幡野さんのように、ズバッと「自分なりの答え」を出すことができるんだろう…? そこで今回は、「自身は悩むということがあまりない」と話す幡野さんに、“セルフ人生相談”の
未曾有の国難に直面し、社会は殺伐とした空気になっています。しかし、この苦しい状況下だからこそ、誰かへの感謝を感じることもあるのでは? 新R25は、みんなが前を向くエネルギーになる声を届けるコンテンツをつくり、「#ありがとうプロジェクト」として発信していきます。 …というプロジェクトを立ち上げてしばらく、ずっと気にかかっていることがありました。それは、この企画が“感動ポルノ”になってはいないか、ということ。 先日も、新型コロナウイルスと戦う医療現場への応援メッセージに対して、「医療現場の過酷さを、勝手に美談にしないでほしい」というような声がSNS上で見られました。 困難な状況にある人を、「感動の材料」として消費してしまう感動ポルノ。じつは僕たちも、普段の生活のなかで無意識のうちにやってしまっているんじゃないか…? そんな危機感を抱いた筆者は、2017年にガン患者であることを公表して以来、たく
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