地球を直径10センチのりんごに喩えてみる。そして、人が(地球上で)到達できる範囲で、最も高い所をエベレストとすれば0~9千メートルであろうか。それをりんごの皮の厚さに換算してみれば、0.07ミリメートルだという。皮をむけないくらいの薄さである。 太陽系の惑星で、ほんの表層に生きる極小な存在が、我が人類なのか。なにかで読んだ話だが、年末になるとこういうことをよく考える。 「数え日」という言葉は、年の暮れに残りの日数が少なくなることをいう。もういくつ寝るとお正月・・・と、指折り心を弾ます子どもたち。あれもこれもしなければ・・・と、日を数えながら追い立てられるのは大人のほうである。 「数え日」で混み合う店先。商店街の風景をテレビで見かける。また年の瀬を迎えたという実感が好きだ。 そんな年の瀬にもう少し浸っていたいが、大晦日は早足でやってくる。時計を見やりつつ過ごす習わしに「年惜しむ」という季語が