公聴会に先立ち、米上院銀行委員会がフェイスブック幹部のデビッド・マーカス氏による冒頭証言の要旨を公表した。米議員らはプライバシー保護などのリスクを慎重に審査する必要があるとしている。マーカス氏は要旨の中で「規制上の懸念を解消し、適切な承認を受けるまでリブラを提供しない」と表明し、規制当局側の意向に従う姿勢を示した。 国境を越えて流通することを目指すリブラの意義について、マーカス氏は従来の決済や送金サービスに比べ「より効率的で低コスト、安全な代替案になると信じている」と説明。IT(情報技術)産業の育成に力を入れる中国を念頭に「我々が行動に失敗した場合、価値観が劇的に異なる人々によってデジタル通貨が支配されることになるだろう」とも指摘している。 フェイスブックは世界で27億人に上るSNS(交流サイト)の利用者を基盤にリブラを普及させる計画で、米議会ではドルなどの法定通貨を超えた影響力を持つこと