本編終了後、アンコールに応え舞台に戻った主幹・菊地成孔は結成から現在にいたる彼らの活動総体から演繹したふたつの命題を満員のオーディエンスに言い放った。いわく「ハメられるのもわるくない」。さらに「みずからの神にそむくな」。 ――本稿は菊地成孔のこのことばの真意にあたうかぎり肉薄せんがために、かつてデートコース・ペンタゴン・ロイヤル・ガーデンと呼ばれ、DCPRGからdCprGと改称し現在はDC/PRG(名称は各期で異同があるが、本稿ではこちらで統一する)と名乗る団体の履歴をたどりながら、11月3日の名古屋THE BOTTOM LINEを皮切りに、大阪Banana Hall、福岡BEAT STATIONとこの1ヶ月間、三都市でくりひろげた〈MIRROR BALLISM〉と題した20周年記念ツアーの楽日となった11月28日の東京公演の模様をとおし、菊地成孔とDC/PRGの現在地を考察するものである