反対論が巻き起こり、いったんは法制化が見送られた「ダウンロード違法化」をめぐる検討が再び始まる。新たな顔ぶれとなった文化庁の有識者会議の第1回が、27日午前に開かれる。 権利者の許可無くインターネットに上げられた漫画や写真、論文などのダウンロードのうち、どんな行為を違法とするか。議論が始まった昨年はネット利用の萎縮を危ぶむ声が高まり、国会提案が見送られる異例の事態となった。経済被害が拡大する海賊版への対策と、ネットの自由との落としどころをつけられるのか、新たな案が注目される。 きっかけは、昨年まで猛威を振るい、逮捕者まででた海賊版サイト「漫画村」だった。出版業界が訴える深刻な被害をふまえ、政府は当初、「抜け穴のない海賊版対策」を目指した。そこで、著作権侵害のものだと明確に知りながらのダウンロードを違法とする著作権法改正案をつくった。これまでは音楽と映像に限って違法だったものをすべての著作物