中村天風の講演録『君に成功を贈る』。 前回の記事では「思い通りの人生に生きる」の章をまとめました。 クンバハカに関することも前回で触れています。 今回は「敵をも味方にする」の章について。 天風氏は講演の日が雨だった場合はよく講談をしていたそうで、今回は主に桂小五郎と近藤勇の果たし合いの話がメインです。 本文は味のある語り口で面白いですが、この記事ではそこから教訓になる部分をまとめます。 ちなみにこの記事と次の記事で、本書の最後までを要約する予定なので、もうしばらくお付き合いください。 敵がいるから自分の価値が定まる 日本の昔の武士というのは大義名分に生きることを重視していたので、どんな場合でも敵を愛し、憎むことは決してしませんでした。 自己の存在は相対的なものがあってこそ、その存在を確保できるということです。 宮本武蔵が随一の剣客と言われるにいたったのも、佐々木小次郎という強い相手がいたか