台風19号の猛威には認知症の人も直面した。こうした災害の後は不安定になりやすく、家族の負担も増える。「認知症の人と家族の会」福島県支部郡山地区会代表で、東日本大震災後に当事者らの相談に乗った経験がある芦野正憲さん(52)の話を基に、注意点をまとめた。 そもそも認知症は「急激な環境の変化についていけない病気」だ。避難所で過ごす場合だけでなく、自宅にいるケースでも、泥水の流入などで日常風景が大きく変われば、状況が理解できず混乱につながることがある。使い慣れた家具や衣服がなくなったり、寝る部屋が変わったりすることへの対応も難しい。 こうした場合、認知症の人が示す反応はそれぞれだ。パニックになるほか、途方に暮れる人もいる。いま住ん… この記事は有料記事です。 残り376文字(全文692文字)