プラスチックごみによる海洋汚染が、世界的な問題になっている。今回は、各国の対策動向や日本の取り組みを紹介する。 世界では、少なくとも年間800万トンのプラスチックごみが海洋に流入しています。このままの状態が続くと、2050年には、海洋のプラごみの量が重量ベースで魚の量を超えると予測されています(Neufeld, L., et al. 2016)。また、海鳥などがプラごみを食べて死亡するケースもあり、生態系にも悪影響を与えています。 国際廃棄物協会(ISWA)は「海洋プラスチック汚染の75%は中国などにおける不法投棄によるもので、海外から中国に輸出され、処理できないものが河川、海洋に流れている」と指摘しています。海洋などに流れたプラスチックは分解されず、紫外線や波の力などでもろくなり、小さな破片の「マイクロプラスチック」になります。それを取り入れた魚などを食べ、人体に入ってくるリスクも指摘さ