書で紡ぐ言葉の魔法 『人生は単なる空騒ぎー言葉の魔法ー』 鈴木敏夫著 宮崎駿は絵を描き、ぼくは字を書く 「鈴木敏夫とジブリ展」展覧会公式読本 いつのころからか、人としゃべるとき、いたずら描きをするのが習い性になっていた著者は、宮崎駿という人と出会って困ってしまったという。 宮崎監督も同じ癖を持っていて、毎日のように話をしながら、お互い全然関係ないものを紙に描きながらしゃべっていたそうです。 いっしょに仕事をするようになってまもなく、これからはもう絵を描くわけにいかない、向こうはプロであり、その前で素人が絵を描くのはさすがに憚られるということで、著者のいたずら描きは、もっぱら字の方に向かうことになったそうです。(「はじめにーはじまりはいたずら描きー」より) 鈴木敏夫さんというとプロデューサー、宣伝のうまい人というイメージが先行しがちですが、本書を読むと、もともとクリエイティブで多才な方である