高度は約300メートル。自宅付近の上空を飛ぶ航空機は、333メートルの東京タワーよりも低い。東京都品川区南大井に住む橋本悦夫さん(69)は、低空飛行による騒音が国の基準に収まっていることに納得できずにいる。 羽田空港の発着便を増やすため、都心上空を低空で飛ぶ新ルートの利用が3月末から始まった。南風の時の午後3時から午後7時まで、着陸機が都心を飛べるようになった。 「近所の工事用の騒音計では、工事がない時でも飛行機が飛ぶと86デシベルなんて数値がどんどん出る。70デシベルはざらに超える。気になるというレベルではない。こんな騒音を国が良しとしていることが、住民として全く理解できない」