病院や介護施設、保育所など、医療・福祉の職場で企業が障害者を雇う動きが増えている。厚生労働省が27日発表した6月1日現在の「障害者雇用状況」によると、この分野で働く障害者の数は前年より5864人(10・9%)増の5万9302人。全体の増加率5・1%を大きく上回った。 50人以上の民間企業の状況をまとめた。医療・福祉の職場での増加数は卸売業・小売業や製造業を上回り、産業別でトップ。働き手にしめる障害者の割合も同0・13ポイント増の2・30%で企業に義務づけられた法定の2・0%を上回った。 介護事業のツクイは15年3月末で319人を雇い、雇用率は2・62%。介護サービスで障害者と接する機会が多いことから採用も積極的にしており、マッサージや掃除などを担う。厚労省は、障害者と雇用契約を結んで就労を支援する「A型事業所」の増加も、医療・福祉での雇用者数を押しあげた一因とみている。 全体の雇用者数は前