ダンソンの要素やアフリカ音楽の要素を吸収しながら、「ソン」は発展していきました。ボンゴやギロなどの楽器が追加されていき、1910年代より、アメリカ全土へ広まっていきます。 「ソン」の特徴は「クラーベ」というリズムです。もともと西アフリカをルーツとする、鍬(くわ)を打ち付けて演奏されていた3連符のリズムが、カリブ海諸国で3連符でないものと合体し、「ルンバ・クラーベ」「ソン・クラーベ」が誕生しました。 ブラジルでは19世紀末ごろ、かつて黒人奴隷が多く投入されていたバイーア地方で、複数の打楽器によるバトゥカーダ(バトゥーキ)という音楽が形成されていました。その後リオに持ち込まれ、ポルカ、ハバネラや、19世紀後半に生まれていたショーロなどと融合していきます。ショーロは、ピシンギーニャ(1897~1973)によって近代的なハーモニーが当てられ、発展していきました。 ショーロは1910年代にサンバの誕