愛知県の大村秀章知事のリコール(解職請求)運動を巡る署名偽造事件で、地方自治法違反(署名偽造)の疑いで再逮捕されたリコール活動団体事務局長の田中孝博容疑者(60)が、名古屋市の広告関連会社にアルバイトによる名簿の書き写し作業を依頼した後、周囲に「リコールの成立に必要な数に近い署名が集まったことにすれば、知事は自ら辞めるだろう」と話していたことが関係者への取材で分かった。署名を水増しして実績を誇示し、大村知事を辞職に追い込むことも念頭にあったとみられる。 本紙の取材では田中容疑者が広告関連会社に依頼し、昨年10月下旬、佐賀市内でアルバイトに名簿の書き写し作業をさせ、署名を大量に偽造した疑いがある。 関係者によると、田中容疑者は作業期間中に「知事は(リコールが成立して)引きずり下ろされるのは絶対に嫌だろう」と話し、解職の賛否を問う住民投票に必要な法定数(86万7000人)に近い署名が集まったと