2.5次元ーー二次元と三次元の間に潜むものはなにか? そんな問いかけを続ける研究者がいる。このほど『2.5次元文化論 舞台・キャラクター・ファンダム』(青弓社/https://amzn.to/2Swa4ps)を上梓した、横浜国立大学 都市科学部/都市イノベーション研究院 教授の須川亜紀子氏だ。 ポピュラー文化研究、オーディエンス/ファン研究を専攻とする氏が今、なぜ、この題材を選んだのか? そこには、自身が愛してやまない日本のアニメやマンガ文化との密接な関係があった。(おーちようこ) 「楽しいものの先に潜むもの」が気になって 須川亜紀子氏 ーーなぜ「2.5次元」を題材に選んだのでしょう。 須川:そもそもの話をすると、ずっとアニメが好きでオタク活動を熱心にしていました。著書の「はじめに」にも書きましたが、幼いころにアニメーターの芦田豊雄さんが描かれた『サイボーグ009』(1979年)の島村ジョ
2.5次元舞台レビュー+インタビューをまとめた『2・5次元クロニクル2017-2020 合わせ鏡のプラネタリウム』(筑摩書房)を上梓した、文筆家の上田麻由子さん。なぜ彼女は2.5次元の世界に惹かれたのか、なぜ「推しごと」にし続けているのかーー。 その理由を、2.5次元の魅力とともに綴っていただいた。 生身の人間がキャラクターになる、ということ 「あなたのおしごとは何ですか」と問われたら、どう答えるだろうか。ここで聞かれているのは職業ではない。いま何に夢中になっているか――つまりは「推しごと」だ。 去年秋、宇佐見りん『推し、燃ゆ』が第164回芥川賞を受賞したこともあり、「推し」という言葉は以前にもまして市民権を得た。誰かの「ファン」というときに比べて、「推す」という言葉は相手を積極的に知り、ときにその魅力を大勢の人に広めようとする能動的な行為のほうに重きを置いている感じがする。 この言葉のも
『ミュージカルの歴史 なぜ突然歌いだすのか』(宮本直美 著)中公新書 なぜミュージカルは突然歌いだすのか。だから苦手だと思っている人も少なくないだろう。 「よく挙げられる疑問ですが、考えてみると不思議です。オペラや能など、歌と台詞が入り混じる演劇や舞台はほかにもたくさんあります。どうしてミュージカルにだけ、この問いが発せられるのでしょうか」 この最大の謎に迫ったのが、立命館大学教授の宮本直美さんの『ミュージカルの歴史』だ。古代ギリシャ悲劇を復興させようと17世紀のフィレンツェで誕生したオペラや、ヴェネツィアの劇場で始まった商業オペラにまで遡った。 「そのルーツからいって、ミュージカルは演劇でもあり、音楽の舞台でもあります。もちろん商業的な成功が欠かせません。しかし、近年盛んな研究のほとんどが、演劇学または文学的な視座によるものや、アメリカ地域研究としてのものがメインです。それに対して、私は
俳優の田村心さんが9月12日にブログで、舞台「『鬼滅の刃』其ノ参 無限夢列車」を11日に観賞したことを報告。作品の素晴らしさを熱くつづりながら、関係者の観劇マナーに苦言を呈しています。 SNSに投稿された観客からのクレーム 田村さんはミュージカル「刀剣乱舞」シリーズ、舞台「僕のヒーローアカデミア The "Ultra" Stage」といった作品に出演するいわば2.5次元俳優。舞台「鬼滅の刃」について「2.5次元の面白さが全て詰まっていました」「あんな演出初めて見ました」と制作側にこの上ない賛辞を贈る一方で、「こんな事普段やらないしやりたくもないんですけど最後に一言だけ愚痴を言わせてください」と観劇中に出くわしたマナー違反への苦言を呈しています。 「上演中に自分の斜め右後ろで体感10分に1回くらいのペースで4~5回アラームを鳴らし続けた恐らく関係者なにぃぃぃ????????????」「おかげ
マンガやアニメ、ゲームなどを原作・原案に舞台化する2.5次元ミュージカルが、また新たなフェーズに突入している。 2003年のミュージカル『テニスの王子様』(以降、テニミュ)に端を発する2.5次元ミュージカルは、「精度の高い原作キャラクターの再現」「舞台化困難とされた作品をエンタテインメント演出で魅せる」「シリーズ化」などを特徴に、新しい演劇方式として徐々に注目を集めるように。ぴあ総研の笹井裕子所長は、「テニミュは、通常公演の他にも横浜アリーナなどの大規模会場でライブ&イベント公演を定期的に行ったことが、市場規模の伸びを上げていく結果になったと思います」と分析する。 12年には舞台『弱虫ペダル』やミュージカル『薄桜鬼(はくおうき)』などのシリーズも誕生し、2.5次元という言葉も定着。市場規模もさらに伸び、14年には日本2.5次元ミュージカル協会が設立された。「いわゆるヒットタイトルがいくつも
※この記事は、CREA2019年11月号に掲載されたものです。CREA WEBで一部公開していたインタビュー記事を、特別再編集して、全文公開します! マニアなファンが増え続けている2.5次元ミュージカル。 美しいビジュアル、心揺さぶられるパフォーマンスで楽しませてくれる人気俳優陣のなかで、CREAが注目したのが20歳の若きスター、三浦宏規さん。 今回はCREA11月号に掲載されたインタビューのすべてをWEBで再編集し、全文を公開。 母から教えられたこと、『刀剣乱舞』で兄弟役を演じた高野 洸さん、親友であり良きライバルでもある、“イクミン”こと井阪郁巳さんのことなど語り尽くします。 (高野)洸とは、インドア派なところが似てる 撮影では黒のスーツに身を包み、愛らしい笑顔から大人っぽさをにじませる表情に変わる瞬間にはっとさせられる。 優雅で力強いダンス、のびやかな歌声……。 ミュージカル『テニス
筋トレ速報 筋トレ器具を中心に筋力トレーニング関連情報のまとめブログ。筋肉を鍛える人たちの筋肥大に役立ちそうな口コミや話題を集めています。ジムやホームジム、自重トレなど。 5/10(水) 18:10配信 マグミクス 完成度高いコスプレを支える筋肉美! 『ジョジョの奇妙な冒険』ナランチャに扮する桃戸ももさん(Twitter:@tmmt_san)/写真提供:桃戸ももさん 身長172cm、股下84cmという抜群のスタイルから“奇跡の2.5次元ボディ”で知られるコスプレイヤーの桃戸ももさん。筋肉美も素晴らしく、プロテインブランド「ザバス」のアンバサダーにも選出されるほどの逸材です。『ジョジョの奇妙な冒険』ナランチャから『チェンソーマン』姫野先輩まで振り幅の大きいコスプレを披露するご本人に、制作秘話とこだわりを聞きました。 【画像】スタイル抜群! “奇跡の2.5次元ボディ”のコスプレ姿を見る(8枚)
写真=オノツトム イケメン俳優たちが演じる、アニメ・マンガやゲームを原作にした舞台やミュージカルが隆盛を極めている。「2.5次元コンテンツ」と呼ばれるそれらは、2003年からスタートした『ミュージカル「テニスの王子様」』(通称「テニミュ」)の人気をきっかけに、いまやジャニーズやK-POPなどの人気コンテンツと肩を並べる存在になった。 そんな「2.5次元」なる世界に魅了され、至って真剣にパロディーする男たちがいる。お笑い芸人のきつねとDDTプロレスリングの面々だ。 きつねは、バラエティ番組『有吉の壁』(日本テレビ)でネタとして披露した「2.7次元ミュージカル KOUGU維新」がSNS上でも大反響を呼び、番組を飛び出してオンラインでのミュージカル(「最初で最後のミュージカル KOUGU維新±0~聖夜ヲ廻ル大工陣~」)を開催するまでに至った。 一方、DDTでは、プロレスに2.5次元ミュージカルの
ぷらすです。 今回ご紹介するのは、前回の「最強殺し屋伝説国岡 完全版」でご紹介した阪元裕吾監督2021年の作品『ベイビーわるきゅーれ』ですよー! 「国岡」と同系列の殺し屋が主人公の日常系アクション映画ですが、全てが進歩した大傑作でしたねー。 画像出展元URL:http://eiga.com 概要 女子高生の殺し屋コンビの青春を描いたバイオレンスアクション。人殺しの方法しか知らない二人が、高校卒業を機に一般社会になじもうと悪戦苦闘する。監督・脚本・編集を『ハングマンズ・ノット』などの阪元裕吾、アクション監督を『THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦』などの園村健介が担当。阪元監督作『ある用務員』に出演した高石あかりとスタントパフォーマーの伊澤彩織が主演を務めるほか、三元雅芸、秋谷百音、うえきやサトシらが出演する。(シネマトゥデイより印象) 感想 2.5次元 前回ご紹介
本日6/6(土)と6/7(日)の正午から、Aqoursの東京ドームライブ「Aqours 4th LoveLive! ~Sailing to the Sunshine~」が無料配信されます。 sauce3.hatenablog.com ちょっと前にこういうエントリーを書いたので、今回もまだ観たことない新規の人に勧めたいな~と思ったけど、4thライブって逆に超新規の人に勧めにくいの。 自分に4thライブチケットが余分にあったとして、たぶん普通のアイドルオタクは誘わなくて、2.5次元コンテンツに興味があったり、親和性が高そうな人に声かけると思う。あれは、とってもAqoursが好きで、大舞台でその輝きを見届けたい人向けのライブだったから。 なんで自分がそう思ったのかを考えてみると、逆に2.5次元コンテンツの真髄は詰まってるなと感じたので書き出してみます。 ※以下、ライブ演出のネタバレも含まれます。
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く