今回の「目覚めるニッポン」は日本を代表するエコノミストの野口悠紀雄氏。野口氏はこのままでは2040年には中国が日本より豊かになり、日本市場は中国に支配されるとの危機感を持つ。再成長に向け、コンピューターサイエンス分野を軸にした教育改革の必要性を訴える。 野口 悠紀雄氏 早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター顧問、一橋大学名誉教授。1940年生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省。72年米エール大学で経済学博士号取得。東大教授、米スタンフォード大学客員教授などを経て2017年9月から現職。(写真=加藤 康) ──令和に入った日本は今、どのような状況に置かれているのでしょうか。 今の状態が続けば2040年には1人当たりGDP(国内総生産)で中国が日本を追い抜く。これは日本経済に重大な影響を与えるだろう。株価も金利も中国資本の動向いかんで決まるからだ。 日本人は平成の間眠り続け