村井嘉浩宮城県知事(中央左)と長沼ボート場を視察する小池百合子東京都知事(同右)=宮城県登米市で2016年10月15日午後1時20分ごろ(代表撮影) 小池劇場「東京オリンピック見直し」編は、チャチな政争ではない。 国際競技大会の名の下にゼネコンや広告代理店が暴利をむさぼる積年の悪習を断つのか、守るのか−−という攻防である。 小池百合子知事(64)を阻む壁は高く、厚い。 ◇ 小池が招集した外部識者による調査チームが、2020年東京五輪・パラリンピックの経費、運営体制を調べ、政府、都、大会組織委員会(会長・森喜朗元首相)の連携の悪さを指摘した(9月29日)。 東京都は組織委に職員270人を派遣している(組織委の総勢は現在、700人)。それでなぜチグハグか。就任七十余日の小池に聞くと、こう言った。「日本軍の『失敗の本質』と同じだと思いますよ」