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  • 『イエスタデイをうたって』における「イエスタデイ」の意味合い: 極東ブログ

    アニメ『イエスタデイをうたって』の6話『ユズハラという女』がなかなかに、ずしーんと来るものだった。作品としてもこれはすごいなあと思ったが、どうすごいかを書いていいものか、微妙にためらう。きっと、すごいのは「そこじゃないだろ」ということになることはわかっているのだ。と、書いてみて、やっぱし、書こう。ネタバレは当然含まれるし、率直に言って、以下の内容はあんまりお子様向けではない。大人向けでもないが。 さて、たいていはブログ記事では手抜くのだが、物語のつなぎを簡単に書く。 時代設定は、1990年代あたりだろう。スマホはない。主人公・魚住陸生(リクオ)は、東京の大学(早大だろう)を卒業したが就職せず、コンビニのアルバイトをして、東京で生計を立てているフリーターである。25歳くらいの設定だろう。もう一人の主人公は、カラスを手なづけている少女・野中晴(ハル)。高校を中退している。19歳の設定だろう。彼

    • 書評『世界文学の古典を読む 』(村松真理子・横山安由美): 極東ブログ

      昨日のブログ記事で、大学院で学んでいた二年間は修論研究に没頭していた、と書いたが、コロナ禍で外出は減ったこともあり、オンラインのメディアはよく見ていた。アニメとかドラマとかである。なかでも修論研究に関連するメディアに関心がむいた。そのなかで、これが一番というのが、イギリスBBC制作の全6回のミニシリーズ・ドラマで、ヒラリー・マンテルの原作『ウルフ・ホール』である。修論関連でいうと、ティンダルは話題に登ったものの人物としては出てこなかったのは残念だったが、トマス・モアはかなり焦点が当てられていた。修論でティンダルとモアの論争を論じたが、そのおりはこのドラマの風景がしばしば思い浮かんだ。 そんなふうにこの二年間、修論研究の背景的に、英国の百年戦争から清教徒革命までの時代の関心を深めていた。シェイクスピア観も変わった。シェイクスピアの史劇はこの時代なのだという実感である。それまでは四大悲劇など、

      • [書評] 超訳ライフ・シフト―100年時代の人生戦略: 極東ブログ

        言うまでもなく、先月発売された本書『超訳ライフ・シフト―100年時代の人生戦略』は、4年前の『LIFE SHIFT(ライフ・シフト) ―100年時代の人生戦略』の「超訳」である。だから、基本、ベストセラーの前著を読めば十分と言えないでもないが、「超訳」が出てきた理由もわからないではない。一つには、出版側として、読みやすく編集することで、もっと広い層に届けたいというのがあるのだろう。その点ではすでに漫画版もあるのだが、こちらは啓蒙系の漫画にありがちでもあるが、基本エルザさんが原著を講義するということになっている。講義される側は、日本人の若い女性である美咲さん。この点ですでに読者モデルに重ねられている若い日本人となっている。この時点で、「ライフ・シフト」を日本と現代の日本人に重ねたらどうなるかという趣向が期待されることは理解しやすい。超訳が出てくる二番目の理由であろう。 で、どうか? つまり、

        • 緊急事態宣言下の日常でなんとなく疑問に思っていた3つのことと解決した1つのこと: 極東ブログ

          東京はまだ緊急事態宣言の状況が続くらしい。それはさておき、そうしたある意味特殊なとも言えるかもしれない(言えなくなるかもしれない)日常生活で、なんとなくではあるが、つまり、それほど真剣にということではないが、疑問に思っている3つのことと自分なりに解決した1つのことがある。ブログのネタっぽいので書いてみたい。 1 みなさん、どこでマスクを購入しているのだろうか? もう2か月ぐらい前になるだろうか、朝、ドラッグストアの前に人がぎしっと並んでいて、何かあるんですかと末尾の人になんとなく聞いたら、マスクを買うのですとのこと。花粉症の人もいるからなと思った。あのころすでにマスクが購入しづらかった。その後はさらに購入しづらい。ところが、街中どこに行ってもみなさんマスクをしている。備蓄があるのだろうか。それにしても使い捨てが基本のマスクなので備蓄が尽きないものだと疑問に思っていた。 自分としては、マスク

          • [書評] バンクシー 壊れかけた世界に愛を(吉荒夕記): 極東ブログ

            英国時間で3日、サザビーズで『Devolved Parliament(退化した議会)』と題されたバンクシーの絵画が約990万ポンド(約13億円)で落札されたことが国際的なニュースになった。一つには、ストリート・アーティスト作品としては過去最高額だったことだが、もう一つには、描かれている内容、つまり、チンパンジーが議員として出席している英議会のようすが、現在の英国議会の本質をよく表しているという、皮肉な批評にもなっている点だ。 ただ、この作品自体にそれほど芸術性があるのかというと、すでに芸術的な評価が安定しつつあるバンクシー作品だが、私にはあまりピンとはこない。浅薄な批評だなという思いが先立つ。だが、私は同時に、この作品が2009年のものであることを知っている。10年前である。この年に開催されたブリストル市立博物館・美術館で行われた展覧会に公開されものだ。その展覧会の様子は、本書、『バンクシ

            • 「ウイルス」について: 極東ブログ

              「ウイルス」について。というより、「ウイルス」という言葉について。つまり、ほとんどどうでもいい話題である。ブログ向きってやつ。先日「ウイルス(virus)をラテン語で何というか?」(参照)というつまんない話を書いたがそれ以上につまんない話である。 まず単純に「ウイルス」でググる。すると、「約 473,000,000 件」。次に「ウィルス」でググる。すると、「約 128,000,000 件」。つまり、Googleは、「ウイルス」と「ウィルス」を別の言葉とみなしているようだ。同一の言葉であれば、表記の差なので、日本語に厳密には正書法はないとしても、どっちが一般的かというと、「ウイルス」ではあるのだろうが、「ウィルス」もけっこう普及している。 と、言いたいところだが、検索結果を見ると区別されていない。では、検索数の差は何? よくわからない。そこで、「"ウィルス"」で検索しなおす。「約 119,0

              • 出生前検査についての情報提供はナッジ的に見るとどうなんだろうか?: 極東ブログ

                若い頃、障害児の問題に取り組んでいたこともあるし、自著のほうには書いたが自身4人の子供の父親でもあり、出生前検査については、それなりに知っていたつもりだったのだったのが、意外な盲点だった。というか我ながら、無知だった。NHKハートネット『【特集】出生前検査(1)求められる情報提供のあり方』を見ていたら、《日本産科婦人科学会の指針には「医師が積極的に知らせる必要はない」と書かれているのです》ということだった。え? と、驚いてしまったのである。 というのは、日本産婦人科学会は昨年、「出生前に行われる遺伝学的検査および診断に関する見解」を改定し、この改定でそうした情報提供も含まれているのだと思っていた。この機に改めて、改定を読み返してみると、こうある。 なお母体血を用いた新しい出生前遺伝学的検査の実施にあたっては「母体血を用いた新しい出生前遺伝学的検査に関する指針」日本産科婦人科学会[5]を遵守

                • 明日、緊急事態宣言が出るらしい: 極東ブログ

                  いろいろ噂はあったが、NHK『安倍首相「緊急事態宣言」あすにも出す方向で最終調整』(参照)を読むと、どうやら明日、緊急事態宣言が出るらしい。 安倍総理大臣は、6日午後、特別措置法を担当する西村経済再生担当大臣や、「諮問委員会」の尾身茂会長と会談し、今後の対応を協議したうえで、宣言の前提として「諮問委員会」に意見を求めるものと見られます。 それでどうなるか? NHK Plusで今朝の『あさイチ』を見てみると、一般向けの解説があり、こうまとめられていた。 しかし… ”心理的な効果” ⇨「一定の強制力はある」 と言える つまり、実質、心理的な効果しかない。 他国で実施されているような『ロックダウン』とはほど遠い、と言ってもよさそうだ。NHK『緊急事態宣言でロックダウンは』(参照)を読むと、こうある。 緊急事態宣言が出されると、小池都知事が述べていたロックダウン=都市の封鎖は、そもそもできるのでし

                  • [書評] オウム死刑囚 魂の遍歴 井上嘉浩 すべての罪はわが身にあり(門田隆将): 極東ブログ

                    先日とあることで、麻原彰晃の錯乱についてふと思うことがあり、そういえば、読もうと思っていたままにしていた本書『オウム死刑囚 魂の遍歴 井上嘉浩 すべての罪はわが身にあり』を思い出し、読んだ。2018年12月28日の刊だから実質、2019年の刊行と見てよいだろう。まだ令和ではない年だ。というか、オウム事件は令和のために精算されたのだろう。 本書に私が期待していたのは、死刑となった井上嘉浩の獄中の思想であった。こういうのも変かもしれないが、井上の「謝罪」や事件の証言、真相といったものはあまり期待していなかった。獄のなかで二十余年も過ごしたのだから、どのような宗教観・思想を持つようになったのだろうか。それと、決せられている死にどうそれが向き合っているのかも気になっていた。 本書読後の感想としては、そうした内容はほとんどなかった。著者・門田からはそうした側面が見えなかったというより、長期獄中生活の

                    • Duolingo イタリア語トロフィー獲得: 極東ブログ

                      4月ごろから社会人向け講座で始めたイタリア語に合わせて、Duolingoでもイタリア語の勉強をしていた(英語からイタリア語)。これでようやく、トロフィー獲得ができた。トロフィーというのは、一通りレッスンをすべてこなしたという証だ。 これまでフランス語とドイツ語のトロフィーは得た。だが、Duolingoはレッスン内容(コース)を増設すると、トロフィーは自動的に返却される。イタリア語を学んでいる間、フランス語がおろそかになっていたら、ぐっとコースが増えて、フランス語のトロフィーはなくなっていた。ので、急遽こっちも再獲得した。ドイツ語のほうもトロフィーは消えているが、こちらを再獲得するのは、ちょっと難しい。 Duolingoを初めて5年くらい経つだろうか。ドイツ語は一旦はトロフィーまで行ったが、その後の継続学習をしていなので、だいぶ劣化した。中国語とロシア語も手を出したが、手を出した程度で終わっ

                      • 『はたらく魔王さま』の時代 リーマンショック後の1年: 極東ブログ

                        『はたらく魔王さま』を全巻読み終えて、昨日のエントリ書いて、なんかとても大切なことを忘れているなと思った。一晩寝たら、思い出した。時代である。デフレが永遠に続くように思われ、そして東北震災が来ていない時代である。あの時代の、風景や人々の心情をよく描いている、と。 物語の時間は、一年ほどではないだろうか。ヒロインの一人、佐々木千穂(アニメでは声・東山奈央)は、物語の初めでは、東京都立笹幡北高校2年生、16歳。ウィキペディアを見ると、「8巻で17歳」とある。最終巻近くでも受験生なので、せいぜい18歳くらいか。もっとも物語では回想や未来的な部分もあるが。 リアルタイム時間では、2010年の第17回電撃小説大賞銀賞の『魔王城は六畳一間!』からなので、魔王が日本にやってきたのは、2009年としてよさそうだ。リーマン・ブラザーズ・ホールディングスが破綻したのが2008年9月15日。リーマンショックはそ

                        • 「おなかが空いた」という言葉を怖いと感じる感覚について: 極東ブログ

                          日本語の日常会話では「主語」が抜けることが多い。しかも、そのほうが自然な会話になるという話を聞いていて、「おなかが空いた」という例が挙げられていた。ぎょっとした、私は。 その話では、「私がおなかが空いた」というのは、「私」に重きを置いた表現で、自然な日本語の会話では出てこないというのだ。もちろん、それはそうかもしれないと私も思った。 ただ、私はぎょっとしたのだ。 私は、私の身近な他者から、「おなかが空いた」と言われると、冷水を浴びたような感覚になる。物心ついてからそうなので、訓練に訓練を重ね、その驚愕感を表出することはないので、私の身近な人も私のそうした内面は知らないだろう。 が、まず、怖いのである。そして、何が怖いのかと考えることもある。他者の気持ちや渇望が自分に、ぬるっと侵入してくるような気持ち悪さとそれを避けることができない怖さというものに近い。 だから私は、「おなかが空いた」と他者

                          • finalventさん著『考える生き方』を読みました。ブロガーの書いた濃厚エッセイ - simplelog.me

                            斬新な表紙のこの本。 文章を濃厚に読ませようとする気概を感じてなんだか読む前からたじろいでしまいます。 が、読んでみると非常におもしろかったです。 「極東ブログ」で人気なったfinalvent(ファイナルベント)さんの著書。 と言っても、ブログの話はほとんど登場せず、55歳までの半生を振り返る内容になっています。 わたしはこの本の副題「空しさを希望に変えるために」に惹かれました。 わたしはまだ30代半ばですが、少しづつ空しさというものに取りつかれてきている気がします。 結果的にこれを読んだからと言って「空しさ」が解消されることはありませんでした。 しかし同時に何かほっとするような想いも抱きます。 本書は「自分の人生はからっぽだった」と始まります。 多くの本は成功者が成功の方法を書いていますよね。 「何者」かになろうと努力し、そのための方法を探している人が世の中には多いし、わたしもそうである

                              finalventさん著『考える生き方』を読みました。ブロガーの書いた濃厚エッセイ - simplelog.me
                            • [書評] 新装版 タネはどこからきたか? (鷲谷いづみ・埴沙萠): 極東ブログ

                              ダーウィン『種の起源』 (1959)の12章に、実にダーウィンの人柄を感じさせるこういう話がある。 I took in February three table-spoonfuls of mud from three different points, beneath water, on the edge of a little pond; this mud when dry weighed only 6¾ ounces; I kept it covered up in my study for six months, pulling up and counting each plant as it grew; the plants were of many kinds, and were altogether 537 in number; and yet the viscid mud w

                              • スマホ見ながら電車に乗る人をいかに避けるか: 極東ブログ

                                電車待ちでホームに並びながら、スマホを見ているぶんには特に問題もないのだが、こういう人の大半が、電車が来てドアが開いても、そのまま、スマホを見たままで電車に乗り込んでくる。 危ないです。 でも、注意するとかいう問題でもない気がします。 というか、下手に注意して逆上されるのもいやだし。 でも、危ないです。 それに、当然だけど、スマホを見ていると周りへの注意が手薄になる。なにより動作がにぶくなる。 スマホ歩きも危ないといえば危ないが、電車に乗り込むときにスマホ見ながらというのは、それとは別にして危ない。せめて、電車が入ってきた時点で、スマホから目を離すことができないのだろうか。 まあ、たぶん、できないのだろうな。 というわけで、最近、ホームで電車待ちするときは、スマホ見て並んでいる列はできるだけ避けている。 スマホ見ながら電車に乗る人をいかに避けるかが日々の課題。 だが、ほとんど無理だよなあ。

                                • 2020年都知事選はネタ選挙と言うべきか: 極東ブログ

                                  東京都知事選挙が今日告示された。過去最多となる22人が立候補したという。さて、前回は、というと、21人だった。立候補者数に注目すると前回同ということかにも見えるが、実質、無所属現・小池百合子(67)、無所属・宇都宮健児(73)、それと、ネットの騒ぎで目立つのがれいわ新選組代表・山本太郎(45)の3名の争いで、他にダークホースもないだろう。 そして、いわゆるリベラル票が宇都宮氏と山本氏で割れる。リベラル票の全体は、前回のその全体であった鳥越俊太郎氏を指標にすれば、だいたい20%。もっとも、鳥越氏は選挙時にスキャンダル的な話題の影響を受けたので、それがなければもう10%は載せていたかもしれない。都民はけっこう美濃部都政に懲りても青島都政に振れたりするので、鳥越氏当選もあながち無理でもなかったかもしれない。上限30%くらいか。 もう一つの裏面で言うなら、前回自民党的な保守層の票を担った増田寛也氏

                                  • 9月5日の京急踏切事故のこと: 極東ブログ

                                    5日の京急踏切事故はツイッターなどはもう話題を見かけなくなったなと、Diplomatのその関連の英文記事を読みながら思った。NHKのニュースなどで取り上げられることも、もうなくなった。 事故は、神奈川新町1号踏切で発生した京急電車とトラックの衝突である。トラック運転手が死亡し、乗客30人以上が負傷した。大事故ではあったが、死者は67歳のトラック運転者のみであった。 事故の真相は未だによくわかっていないようだ。というか、そう単純に解明されるものでもなさそうだ。 当初ツイッターでは、ありがちな話題の展開ではあるが、誰が悪いかが焦点になった。真相がわからなければ、誰が悪いかなど、なんとも言えないが、それでも大雑把に言って、トラック運転者の運転に問題があったことは明らかだろう。 Diplomatの記事では、事故を背景から捉えていた。特に、大都市・東京が他の国の大都市と比べて格段に踏切が多いことを指

                                    • ドレミの歌の謎: 極東ブログ

                                      合唱やピアノを初めて、ソルフェージュのような練習も必要かなと思い、そういえば、『サウンド・オブ・ミュージック』の『ドレミの歌』というのも、一種のソルフェージュだったなと思い出し、譜面をあらためて見ると、なんとも奇妙な感じがした。謎、とでもいうのだろうか。いろいろ思うことがあった。まずもって、これは、けっこう変な歌なんじゃないだろうか? 最初に、ネットで拾った楽譜を貼っておく。実は、この楽譜はちょっと疑わしい。 いくつか疑問を書いていこう。 1 正しいメロディは何? 14小節目、"That will bring us"のところのメロディだが、この譜だと、ドシラファとなっている。日本で子供向けに使われている楽譜の多くもそうなっているようだが、ここは、オリジナル譜では、シシ♭ラファとなっているようだ。というか、純正のオリジナルが確認できないのだが、信頼できそうなピアノ譜で音を取ってみると、シシ♭

                                      • FaceAppで自分の顔を女性化してみた: 極東ブログ

                                        Twitterで、FaceAppというアプリが話題になっていた。特定の人間の顔をもとに、若返らせたり、異性化したりできるのである。みなさん、使ってみた結果をTwitterに挙げているので、さて、これ、自分でやったら何ができるのだろうか? それはごく単純な疑問から始まった。 素材は62歳の禿げたキモ爺さんである「俺」である。そのまま女性化すると、62歳の皺びたキモ婆さんになるのはあまりに予想可能なのでさして見るまでもないなと思い、試す気力もない。 さて、自分の顔を若くしてみると自分の若い頃になるのだろうか。やってみると、微妙にそうでもない。というか、若い頃の自分を今風にするとこうなるのかもしれないなあという、生意気そうな若者になった。まあ、そんなものかという代物。 さて、ここから女性化である。 適当に若くした男の顔から女の顔を作ってみた。こうなった。 誰? という思いと、誰じゃねえよ、こうい

                                        • 自粛のやーな感じ: 極東ブログ

                                          一般参賀が中止になったという話を小耳にしたときは、一瞬、はて?と思い、そういえばその前のことだが、2月のカレンダーで「今年は閏年だったな」と確認したおり、24日月曜日の祝日に、はて?と一瞬疑問に思ったことを思い出した。まあ、この手の行事が中止になるのは日本の国の形うんたらといったところかと思い、それ以上気にもとめなかった。それからほどなく、願望から聞き間違えたのだろうが、東京オリンピックが中止になると聞き間違えて、そりゃいいと思い、いやまさかそりゃ大事件だと気がつく。東京マラソンの、一般参加の中止らしい。それもいいと思ったが、そのあとで新型コロナウィルスかと気がついて自分のうかつさにあきれた。一般参賀もマラソン大会も、僕は嫌いなんで、基本世の中から消えちゃえば好ましいが、いやいや、世の中というのは、そして自由な市民というのは、他者の不快に苦虫を噛みつつ、気の利いた皮肉で笑い飛ばすものであっ

                                          • 新ミニマリストの時代か?: 極東ブログ

                                            「ミニマリスト」という言葉が少し前に流行っていたような気がする。音楽や芸術のそれではない。簡単にいえば、倹約生活といったものだ。貧乏暮らしを楽しくと言ってもいいのだろうが、それだと昭和っぽすぎるのだろう。新時代のミニマリストの御教組もいろいろいる。そうした御教組ニーズ、というのも変だが、あるのだろう。 確かに、身の回り、いろんなものが増えすぎた。そしてそれらは結局のところ、人の時間と関心を奪っている。カール・マルクスの時代は、人々から搾取するものは労働だったが、現代では時間と関心だろう。どんな金持ちでも、1日の時間は限られているし、一人の人が持ちうる関心対象にも限度がある。つまり、時間と関心こそが希少性でもある。そういうふうに思い至る人が増えているのも、新ミニマリストの背景かもしれない。 先日、スマホ・アプリを減らす話を書いたが、これらの機器は新しい搾取の道具でもある。実際少し減らしてみた

                                            • [書評] ほんとうの「哲学」の話をしよう - 哲学者と広告マンの対話(岡本裕一朗・深谷信介): 極東ブログ

                                              『ほんとうの「哲学」の話をしよう - 哲学者と広告マンの対話』は対談集なので、読みながら、そして読み終えても、本を読んだという感触は残らなかった。雑談を聞いている、あるいはテレビ番組を見ているという感覚に近い。 それで、面白かったのか、というと、おもしろかった。とても、おもしろかったと言っていい。 話題と対話の展開は刺激的だった。それでいいじゃないかと思うのだが、奇妙な、そして否定的と言えないこともないのだが、全体で何を言いたいのかは、私にはよくわからなかった。なんの対談なのか了解できない自分がいた。「雑談」に意味を求めるのがそもそも間違いだろと言われれば、そうなのだが、微妙な肩透かし感というか、おかしいな、いちご大福を食べたはずなのに、いちごはなかった……みたいな奇妙な感じが残った。 もちろん、というべきだが、かなり正確にこの対談書を評価して、「広告の今」として提起されている問題意識は広

                                              • ケネディ大統領暗殺事件の謎は解かれたか?: 極東ブログ

                                                先日、NHKスペシャルで『未解決事件File .08 JFK暗殺』を前編・後編に分けて放送していたのを見た。「大型シリーズ」としてNHKも、話題作とすべくけっこうお金を投じて作ったらしく(しかも4K)、いくどか再放送されてもいるようだ。 どうだったか。端的に、ケネディ大統領暗殺事件の謎は解かれたか? 最初からわかりきったことではあるが、この謎が解かれるわけもない。まだ前提として資料が出尽くしてもいないからだ。(以下、いわゆる「スポイラー」的な内容を含みます。) この資料の公開は、事実上、ドナルド・トランプ米大統領にとっては選挙戦時の公約とも言えるはずだったが、2017年10月26日では全公開は見送られた。複数の情報機関が一部の非公開を求めたとされている。まあ、さすがにトランプさんにしても、これを公開しちゃまずいだろうという文書がある、ということには間違いない。代わりというわけでもないが、こ

                                                • [魚拓] 山上徹也容疑者 Twitter 投稿全文 | 安倍晋三銃撃事件 - 山上全文

                                                  安倍晋三元首相が銃撃されて死亡した事件で逮捕された山上徹也容疑者のものと目される Twitter アカウント(@333_hill)によるツイート全文。 RT @fmn_fq: 人生、マイナスからのスタートをどうにか0に戻すのに必死になってるだけという感覚がある Jun 30, 2022 ロシアが核を撃てばNATOが何カ国増えようが何も変わらない。ルールを守るのはそのルールを守るメリットがあるから。プーチンにはない。 https://t.co/aOBDmZpZro Jun 29, 2022 <自民党憲法草案第十一条 国民は、全ての基本的人権を享有する。 この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利である。> 何故これは書かないのですか? 読んだ事がないからですか? https://t.co/dtVWI8XF5H Jun 29, 2022 @iminnhantai 自民党

                                                  • 幸せを思うことについて: 極東ブログ

                                                    76歳になって自分の子供を手にかける人がいた。その個別の事件についてはあまり考えないようにしている。というか、本来ならそうした個別のことを考えるべきなのだろう。だがあえて、その一般的な部分だけを考えてみる。いや、この一週間くらそのことを考えつづけていた。 自分は、61歳にもなった。余談めくが、このブログを始めたのは、45歳である。あなたがもし40代なら、60歳はそう遠い日ではない。そして自分も寿命があれば、76歳まで生きられるかもしれないが、それもそう遠い日ではない。もう人生は締めくくりの時期だ。そのとき、そうした悲劇が自分には起こらないだろうか。おそらく自分の場合はそんなことはないんじゃないかと楽観的に思うが、その人はどうだっただろうか。その人は、あのような人生の締めくくりを予期して生きてきたのだろうか。これを一般化してみる。 人が人生のあるとき幸せでも、その末期にとんでもない悲劇が訪れ

                                                    • レジに並ぶ人たちと「社会的距離」: 極東ブログ

                                                      ラジオ深夜便で聞いた話だ。聞き違いか記憶違いがあるかもしれない……ポーランドでは、スーパーマーケットでのショッピングで、老人だけが利用できるという時間帯の制限があるそうだ。なぜかというと、若者をその時間帯に排除することで、若者から老人への感染を防ぐためらしい。老人も安心してショッピングできるとも言っていた。 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)では、若者の感染が軽く、無症状の傾向もあるらしく、さらに若者と限らないが無症状でいても感染を広げる可能性もあるらしい。他方、老人は重症化しやすいということで、ポーランドでのような社会対応があるのだろう。 話を聞いていて日本はどうなるだろうかと思った。こうした社会的な対処はポーランドに特有なのか他国でも実施されているのか、私は知らない。 アメリカでは、ニュースだったか映像で見たのだが、店舗内での人数制限があり、入れない人は路上に並ぶのだが、それ

                                                      • もうすぐ冬、ほとんど誰もいない海: 極東ブログ

                                                        誰もいない海辺が好きだった。オフシーズンのさびれた感じいい。そして、茫漠たる砂浜をとぼぼとも歩くのである。 よくそうしていたが、もう何年もしていない。東京近郊だとそういう浜辺があまりないんじゃないか。 『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』14巻を読み終えて、そうだなあ、エンディング近くに、すべてが終わったような茫漠たる、工業地帯が見えるな寂れた砂浜のシーンがあったなと思った。そして、行ってみたくなった。 ラノベではウェディング式場などもあるところ。もしかすると、このところなんどか行った海浜幕張の美浜ではなかろうか。違うかもしれんが、ここは寂れていそうだ、もしかすると誰もいないかもしれないと期待して行ってみた。 寂れていた。美しくなかった。茫漠としていた。 人は、私以外、遠くにいた。二人。一人は犬の散歩。一人はスペイン語で電話していた。電話の男は浜辺の入り口にいるので、そこを過ごす。

                                                        • 最高の映画10: 極東ブログ

                                                          先日、これまで見た映画で最高の映画って何?という話題を見かけて、それで、そのとき思った10個。 紹介の補助にアフィリエイトをつけたが、大半は、原題ではストリーミングで見れるので、あくまで参考までに。 『風と共に去りぬ』 有名な映画なので、誰もが見ているかというと、意外に若い人は見てないんじゃないかと思う。おすすめするかというと、おすすめしたい。なぜと言われると、現代から見ると微妙に不思議な映画だからだ。ちなみに、この邦題は有名だが、誤訳。 話は、奴隷制が残る1860年代のジョージア州。南北戦争が巻き起こす、男女の恋の物語といったところか。南北戦争というものの、あるリアリティがこの映画の価値だが、普通に男女の物語として見ていても、現代のラノベあるある的なおもしろさはある。 作成されたのが1939年。『オズの魔法使』も同じ。第二次世界大戦が勃発した年。日本はノモンハン事件。で、太平洋戦争が始ま

                                                          • 7月24日のテグネル博士の見解: 極東ブログ

                                                            スウェーデン国家疫学官ニルス・アンデシュ・テグネル(Nils Anders Tegnell)の新しいインタビューが UnHerd に掲載されていて興味深かった (参照)。簡単に紹介しておきたい。 まず、スウェーデンの対応について、隣国との比較で失敗だったという論点については、こう語っていた。 Mortality is hardly an afterthought — so why is Sweden’s mortality rate so high? At around 550 per million of population, it sits just under the UK and Italy but far above neighbouring Norway and Denmark. Dr Tegnell offers a collection of reasons: with

                                                            • [書評] カール・シュミット ナチスと例外状況の政治学(蔭山宏): 極東ブログ

                                                              なぜ、カール・シュミットなのか? この問いは、自明な人にとっては自明すぎるが、他方、まったく問い自体が成立しない人もいる。 むしろ、この状況(カール・シュミットの意義が問われない)がなぜ、あるのか? 逆に言えば、なぜ、現在の日本でカール・シュミットが問われなくてはならないのか、という問題意識がそれほど生じていないかに見えるのか。もちろん、カール・シュミットの思想にアクチュアリティがないというのなら、それでいいだろう。ビザンチン帝国についての諸研究にアクチュアリティがないというのは、普通に納得できる。 つまり、カール・シュミットがアクチュアルな問題であるという前提が、現在の日本の知的状況ではほとんど成立していない。 そうした状況では、知は2つの路を取るしかない。①思想をコンテクスト化してアクチュアリティを問うこと、②いずれアクチュアリティが問われるときのために基礎を用意しておくこと。 本書は

                                                              • ATMは何の略語か?: 極東ブログ

                                                                ATMは何の略語か? Automatic Transaction Machineではありません。というか、こんなのググればすぐにわかること。実際べたに、「ATMは何の略語」で検索したら、トップにべたに次のように出てきた。『ATMって何の略?意外と知らないアルファベット略称まとめ』というサイトだ(参照)。 ATMはAutomatic Teller Machineの略です。 をつなげたもので、日本語訳としては、”現金自動預入れ支払い機”となります。 Teller が”話し手”ではなく、金銭出納係という意味を持つことが面白いですよね。2015/10/13 答えはあっている。しかも、《 Teller が”話し手”ではなく、金銭出納係という意味を持つことが面白いですよね。》というこのブログ記事のネタバレまできちんと書いてある。ので、読んでみたが、残念、それ以上の話はなかった。つまり、なぜ、《 Tel

                                                                • [アニメ] 僕だけがいない街: 極東ブログ

                                                                  アニメの『僕だけがいない街』という作品は、有名だったので知っていた。映画もNetflixのドラマもある。アニメを見たのは偶然である。面白かった。一気に見たと言いたいところだが、クライマックスの2話は、頭を冷やすために、日を分けた。 この物語については、多くの人が知っているだろう。メディアのバージョンによってけっこう違いもあるようだ。原作のコミックとノイタミナのアニメとの詳しい差については依然私は知らない。 物語の骨格は、シュタゲのように、時間と世界線の交錯であり、お約束通り、現在の悲劇を回避するために、主人公は過去にリープする。が、こうした設定はそれほどこの作品の本質とはいえないだろう。アニメ作品を優れたものにしているのは、私には2点あった。 一つは、昭和の最後の北海道の日常の描写と小学六年生という年代の心の描き方である。美しかった。どこまでがリアルなのかという感触は土地勘のない私にはわか

                                                                  • カルロス1世: 極東ブログ

                                                                    カルロス1世(Carlos I)というと、高校などで学ぶ世界史では、神聖ローマ帝国皇帝カール5世(Karl V)を指す。1500年ちょうどに生まれ、1558年、スペイン、ユステ修道院の離宮でマラリア熱で亡くなった。神聖ローマ帝国皇帝在位は1519年から1556年。退位時に痛風やマラリアがあったらしい。スペイン国王としては、在位1516年から1556年。つまり、当初、スペイン国王となり、1519年に、フランス王フランソワ1世との神聖ローマ皇帝皇位を争って勝利した。 カルロス1世の父は、神聖ローマ皇帝マクシミリアン1世の皇子、ブルゴーニュ公フェリペ、母はスペインの王女ファナである。フェリペは皇位には就かなかったが、カルロス1世の子はフェリペ2世を名乗り、1世がスペイン・ハプスブルク朝(アブスブルゴ朝)の始祖となった。つまり、ハプスブルク家が分裂した。 世界史のお話はさておき、現スペインの前国王

                                                                    • [書評] アフター・ビットコイン2  仮想通貨vs.中央銀行(中島真志): 極東ブログ

                                                                      書名の確認もあって、アマゾンの本書のページを開いたら、前著『アフター・ビットコイン―仮想通貨とブロックチェーンの次なる覇者』と一緒に購入しませんかという誘いが出てきて、そうだったなと思った。本書『アフター・ビットコイン2  仮想通貨vs.中央銀行』を読むには、この前書の知識はかなり前提になっている。特に、ブロックチェーンの技術面については、前著が体系的に詳しい。 そして、次作にあたる本書『アフター・ビットコイン2』も、仮想通貨の動向が中央銀行仮想通貨に、必然的に至る過程を、技術面からも体系的に描いている。こうした側面は、いずれ2冊を合本にしたような教科書すら編纂できるだろう。 教科書的な体系記述以外にも、仮想通貨の現状に至るまでの過程についても詳しく描かれている。大筋で言えば、ビットコインからアルトコイン、ステーブルコイン、そしてデジタル通貨という流れだが、必ずしも直線的に変化していくわけ

                                                                      • [書評] はたらく魔王さま(全26巻): 極東ブログ

                                                                        ようするに、『はたらく魔王さま』全26巻を読み終えた。25巻分は読み終えていていたが、最終巻がこの8月7日に出ていることを知らなかった。なにかとしつこく本をお勧めしてくるアマゾンだが、急いで読みたいラノベの次巻の情報などはないものだな。 今、「最終巻」と書いたが、21巻で終わるとは知らなかった。あと、少なくとも2巻はあるだろうと思っていた。が、20巻が出たのが、2019年1月。1年半ぶりくらい。その前の19巻が2018年10月。実は、打ち切りもあるかなとはなんとなう思っていたので、とりあえず、終わりまで書き上がったことを喜びたい。 最終巻だが、率直に言って、打ち切り感は拭えない。ただ、放り出した感はなかった。最後の決戦とエピローグが交互に書かれるという構成は、壮大な物語が終わることを考慮していのことだろう。おそらく本来は、メインストーリーとエピローグ巻で分かれるはずだったのではないか。 物

                                                                        • 令和2年3月28日土曜日: 極東ブログ

                                                                          暗がりのなかで時計を見たときは4時台だったが、もう6時は回っているだろうと思った。カーテンを少し開くと外は存外に明るい。が、昨日の天気予報どおり、曇りのようだ。外の気温は肌寒いくらいだろうかと気になり、軽装に着替えて家を出て、軽く体操をする。生暖かいとまではいえないが、十分春になったと思える空気だ。 3月下旬、それも土曜日。しかも、この週末は、「不要不急」の外出は自粛せよということもあり、家人は寝ている。私一人朝食を取るのに物音を立てるのもどうかと思い、モーニングのある喫茶店に向かう。いつもなら7時には開いていたはず。今朝は、休業であってもしかたあるまい。あるいは開店時間が変わっているかもしれない。はずれならそれはそれでいい。この朝、少し散歩してみたいのだ。少し遠回りに桜の見える道を選び、公園を回って出かける。 歩きつつ、さて、喫茶店のモーニングを食べに行くというのは、「不要不急」に反する

                                                                          • [書評] ULTRA LEARNING 超・自習法――どんなスキルでも最速で習得できる9つのメソッド(スコット・H・ヤング): 極東ブログ

                                                                            [書評] ULTRA LEARNING 超・自習法――どんなスキルでも最速で習得できる9つのメソッド(スコット・H・ヤング) 勉強ができるようになりたいという人は多い。そして、「こうすれば勉強ができるようになる」という本も多い。こうした本のなかにはけっこうベストセラーもある。だが、そのこと自体が、実は、こうした本はあまり意味ないんじゃないかと直感させるものがある。ということが直感されるだろうか? ひねくれた言い方になるが、この直感がある人にとって、本書『ULTRA LEARNING 超・自習法――どんなスキルでも最速で習得できる9つのメソッド』はけっこう面白い。納得できる箇所が多いというよりも、その直感の確信をうまく捉えている。 逆に言えば、勉強法なるもの書籍は、手法的にできる。①例証(とくに著者ひとり)でされているメソッド、②実証されているメッソド。 たいていはその2つの面の曖昧なアマル

                                                                            • [書評] ラテン語の世界―ローマが残した無限の遺産(小林標): 極東ブログ

                                                                              異言語を学ぶということは、必然的にその文化も学ぶことにもなるし、その文化を学ぶことはその言語を学ぶモチベーションにもなる。特に、文化的な歴史遺産の大きい言語の場合はあてはまるが、考えてみるまでもなく、ラテン語はその最たるものだ。 そんな気持ちで新書でもあるので気楽に中公新書『 ラテン語の世界―ローマが残した無限の遺産(小林標)』を読んでみた。読みながら、あれ、この先生、俗ラテン語に詳しいなあと思ったら、『ロマンスという言語 ―フランス語は、スペイン語は、イタリア語は、いかに生まれたか』の著者と同じだった。こちらの本もとても興味深いものでと、過去に書いた書評を検索したら、あれ、書いてなかったっけ。間抜けだ。 さて、中公新書『 ラテン語の世界―ローマが残した無限の遺産(小林標)』なのだが、基本的に新書らしい概論が書かれていて、かつ文章も読みやすい。さらにラテン語文学についての概論はかなりわかり

                                                                              • ボジョレー・ヌヴォー: 極東ブログ

                                                                                ワインが好きでよく飲んだものだが、病気で長く控えていた。が、それだとフランス料理がさみしい。今年辺りから、酔わない程度に少し食事に添える程度は飲むようになった。その程度なので、ボジョレー・ヌヴォー(le Beaujolais Primeur)とかは飲む気もなかった。以前、なんどか飲んだときも、それほどおいしいものでもないなと思っていた。コスパも悪いしとか。 が、そうでもなかった。 社会人になった息子がボジョレー・ヌヴォーをもってきた。あのなあ、と思ったが、口には出さず。嬉しいには嬉しい、親としてということか(とほほ)。 一口飲んでみた。う、うまい、んじゃないの? あれれ。自分も年取って状況に反応しているだけかと、もう一口飲むと、うまい。 はあ、これがボジョレー・ヌヴォーっていうやつか。昔飲んでたあれは何?と思ったが、よくわからない。当時も安酒でもなかったように思うが。まあ、これがうまいなら

                                                                                • 即位の礼―「東アジア中華圏最後の王権」についての雑感 - INVISIBLE D. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

                                                                                  表題について このツイート 中国や北朝鮮は共産圏だし韓国は王を失って、東アジアの中華圏の王権の伝統が残るのは日本くらいか。ある意味、珍しい国になってるんだなあ。— finalvent (@finalvent) October 22, 2019 まあ、うち2王権(李王朝、琉球王朝)を滅ぼしてそうなったわけなんだけど、そういえばそうではありますな。そうやって分けると、やはりマレーシアのスルタンやタイ王朝は中華の影は薄い。 うち、どのへんにいま中華の風が残っていて、どこから「日本の伝統を創作」したかも、調べれば興味深いものではあるだろう。「高御座」は美しいものではあるが、「作られたのは大正時代」だともいう。もっとも作り自体は古式にのっとっているとも言われ、そのへんはよくわからない。もっと過去の即位式は中華的なニュアンスもあったという。 あーこれこれ。 togetter.com たとえば神道式の結

                                                                                    即位の礼―「東アジア中華圏最後の王権」についての雑感 - INVISIBLE D. ーQUIET & COLORFUL PLACE-