2019年上半期に出版されたファッション関連書籍から10冊を選んで紹介する。「ファッション」を多角的に捉えるために、ビジネスにおけるファッション、デザイナーから見たファッション、学問対象としてのファッションなど、あらゆる視座から書かれた書籍を分野を問わず取り上げる。 それぞれの書籍ごとに、上半期に話題となったニュースやインタビューなどを中心に関連性のある記事を添えた。最新動向を追うことはもちろん大切だが、同時に大局を見渡すための知見も欠かしてはいけない。関連記事とあわせて、下記の10冊をお薦めしたい。 「アパレル・サバイバル」 (齊藤孝浩、日本経済新聞出版社) 「ユニクロ対ZARA」(日本経済新聞出版社、2018)の筆者である流通コンサルタントの齊藤孝浩氏が、10年後のファッション業界を描き出す。本書を最も特徴付けているのは、消費者のクローゼットが持つ可能性に注目した点。メルカリをはじめと