教育長が「来年度の学力テストで全国平均を目指す」と掲げれば、総務部長は「黒字決算の継続」−。大阪府の幹部が府民と橋下徹知事にこんな約束をした。 名付けて「部局長マニフェスト」。重点的に取り組む課題に数値目標を設定し、組織強化に役立てようと導入した。 橋下知事は「達成できないと批判を受ける恐怖感を持ってほしい」と、府のホームページに幹部15人の氏名と写真入りで公開。「監視が重要」と府民に点検を呼び掛けるが、橋下知事肝いりの政策がずらりと並び、その意向とは裏腹に「知事向け」の色合いが濃いといえそうだ。 橋下知事は将来的にはマニフェストを人事考課にも反映させたい考え。だが肝心の府民生活の改善については「満足度を向上させる」と抽象的な表現が目立ち、数値化した部局長はほとんどいなかった。