ブックマーク / akouroushix.hatenablog.jp (59)

  • 石田配達営業マンは目にパンダマークの黒いふちが・・・ - 備後「あこう浪士」  釣り場の周辺

    春めいた頃より春が番ともなりますと、釣り師は、がぜん活発にうごめきだしますもので、これがあの体たらくをかこった同じ人物かと見まがうばかりの働きぶりですから、死に体だとばかり思って棒切れで無造作につつくと、がぜんかみつきますから注意が必要でございます。 春と言いますのは、釣り師のみならず生きとし生けるものみな活動的になり、なおかつ繁殖活動にも精を出すこととなってまいります。 人様というのは様々なところですが、どちらさんも恋の病で上の空、心ここにあらずということは経験するところでございます。 発情期とでも申しましょうか、心ここにあらずの石田配達営業マンというのも人生二度目の発情期を迎えて、今日も仕事は二の次、いい加減な仕事を楽しんでおるのです。 石田営業マンは半ば会社をい物にするといったほうがいいぐらいの、いわばブラック社員とでもいうべき人物で、社業には適当にしか力を入れませんし、あまり頼

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    sapic 2019/05/17
  • アイムソーリー・ヒゲソーリー - 備後「あこう浪士」  釣り場の周辺

    「アイムソーリー・ ヒゲソーリー・あべそーりー」 「あははは・・・・」 「まだ言えるんで、なんぼでも言えるんで」 「アーメン・ソーメン・・冷やソーメン」 よしゃあいいのに面白くもなんともない駄洒落を、爺さんは吐き続けた。 そんな安土桃山時代に流行ったような駄洒落を後生大事そうに抱え込んで、隙あらば吐いてやろうと待ち構えていたような吐き方するのは、点滴中に看護婦さんの歓心を買おうと必死になっている爺だ。 周りは悪い薬を飲み間違えた爺さんが駄洒落を吐き終わるのを、嵐が過ぎるのを待っている。   これは入院公害の新手の品種に違いない。 相手は年寄りのことで、いくばくかの尊敬の念を持たねばなるまいから、逃げようもないこちらにとっては性質の悪いことだ。 癌が見つかって入院する羽目に至ったのだが、抗癌剤と放射線治療で気力・体力を奪われて、もはや生ける屍状態になった時期、点滴中なので動くに動けずしょうも

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    sapic 2019/05/09
  • ココ壱番屋のカレーの食べ方 - 備後「あこう浪士」  釣り場の周辺

    いえいえ、この期に及んでべ物の報告に方針転換してやろうなどとは思っておりません。べ物の報告など数多くの人がなさっておいでの所でして、割り込もうなぞ大それたことは致しませぬ。 何しろ、しがない釣り師の出っ張ることではございません。 釣りを終えて数人で小腹がすいたところで、さてどうするか。 ここは手っ取り早く、腹を朽ちさせる、おまけにその日の釣りの反省を、釣果の良かった人は自慢したいだろうし、その上釣れなかった奴を肴に思い切りあざけりたいだろうし、会話の中で次の釣りのヒントの一つも探ろうなどと人さまざま算段の有るところです。 釣りは現実の生活とはかけ離れた浮世離れの所がございますもので、そのまま家に帰りますといきおい現実が待っております。 いい心持の所から離れがたいのは人情と言うものでございまして、しがない小市民釣り師どもにおきましては、もう少し群れていたい。もう少し釣れなかった奴をおもち

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    sapic 2019/05/08
    ココイチのカレー、つい最近久しぶりに食べましたが美味しかったです!
  • 「御船の織」さんは今二つのことで悩んでいる - 備後「あこう浪士」  釣り場の周辺

    「御船の織」さんといやあ、昔はその界隈では知らぬ者などいない、ちったあ知られた遊び人で、お城からすこしばかり離れた所にあった結構な屋敷が人出に渡るくらいは遊んだ人だ。 「御船の織」の御船は、在所が御船町だから 織は苗字の一文字から由来している。 遊び人といってもその筋の構成員などではなく、根っからの放蕩が生まれつき装備されていて、家業の建築業には目もくれずオートバイに凝りあげる、賭け事が続いて車に繋がる、ひとしきりランチュウに熱を上げる。それから御婦人に至ったところで無残にも大邸宅は鍵を渡すはめに。 普通の趣味人の域は片足も両の足もはみ出す遊び様ですから、賄は膨大なものになって 「なに、家が形を変えただけのことよ・・・」 と、まあこうだ。 織さんと顔なじみになったのは釣り場の事で、何度か顔を合わすうちに釣りのあれこれを話すこととなったからだ。 その頃の織さんはささやかながら家業を継いで、少

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    sapic 2019/04/25
  • こんな私に誰がした・・!   新福山百景  その3 - 備後「あこう浪士」  釣り場の周辺

    奇怪なるものこの世に様々存在するもので、自然のままに出来上がったものから、人様の手によるものまでこれはまた仰山のことだ。 今回は人の手にかかって奇怪な形にされた、世にも哀れな街路樹が存在するので世間様に、お目通り願うということでございます。 街路樹は様々あるのですが、この道路の両側に林立するするプラタナス、葉を付けている分にはどうということはなく潤いなのですが、葉が落ちるころになると人の手によって刈り取られる。 その挙句がおどろおどろしい形となって、これは疑獄の門に違いないと身構えるのです。 さぞかし地獄の門はこのようなものかと、日頃罰当たりに心当たりがある釣り師は身構えるのです。殺生を繰り返す釣り師は「血の池地獄」が必定なのですから。 次、 この写真は地獄門よりすこし離れた所にあって、その姿形が火炎太鼓とはこのようなものにちがいない形をしています。 実際、火炎太鼓なるものどの様な形であっ

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    sapic 2019/04/17
  • ハズキルーペを掛けた釣り師はかく語りき - 備後「あこう浪士」  釣り場の周辺

    わかりやすいお話ということでございます。 人間年を取りますと体のあちこち不都合が出てまいりまして、こんな筈ではなかったにと思ってはみるものの、如何せん世間様の見えぬところでその醜態を悟られまいと、悪あがきをするものでございます。 年取って目が悪くなったのでハズキルーペを使用したという単純なお話。これが悪あがきかどうかはさておいて、その周辺のことを少々。 全く分かりやすいところで、「目」など年齢を重ねるごとに、確実に衰えてメガネなどで修正を図ってまいるのですが、最近そこに現れ出でたる新兵器「ハズキルーペ」なるものが出てまいりました。 寄る年波にやせ我慢を重ねてメガネを着用するのを引き延ばしていた老人釣り師木下さんは、矢も楯もたまらず堰を切ったように、コンタクトからメガネへと修正を図ってきました。 急激な対応を迫られたのは、釣りをする場合 糸の結びや糸通しなど細かな作業を迫られるからなのですが

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    sapic 2019/04/14
  • 釣り場に「浪曲子守唄」と「みつばちハッチ」が流れるとき - 備後「あこう浪士」  釣り場の周辺

    「おめでとうございます」 「見事大物を釣り上げられた吉田屋さんの栄誉をたたえ家紋の掲揚と家歌の斉唱を行います」 一同起立! 吉田屋さん張り切ってどうぞ! 「有難う御座います、我が家の家紋は誤算の切ではなく、(伍三の桐)であります。家歌は(浪曲子守歌)です。お耳汚しのところ誠に僭越ながら心を込めて歌わせていただきます」 逃げた女房にゃ未練はないが お乳欲しがる この子が可愛い・・と・・ 「それにしても今日はしけとるのお、全体でこれ一匹かい・・!」 この地方、燧灘は海水が下関と大阪両面から流れ込む地とあって、水温が上がるのが遅いところです。 黒鯛の乗っ込みが始まる頃なのですがまだ姿が見えず、明石さんが今日ようやく待望の一匹を釣りあげました。 全体でもってこの一匹なので おして知るべし、他の連中は集中力が切れて腹立ちまぎれのところ、明石さんが一匹を釣り上げたのをいいことに、やっかみ半分が相まって

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    sapic 2019/04/14
  • 波止場の忠兵衛の死 - 備後「あこう浪士」  釣り場の周辺

    さて 釣春 と申しますが果たしてそんな言葉が有るのか無いのか、聞いたことが有るような無いような、誠にもって釣り師ごときのたわごと、お聞き流しの上、お笑いいただければ幸いです。 今年も誰が頼んだわけもなく春というのはやってまいりまして、一人 釣師だけではなくて世間様も浮かれ出してまいりました。 浮かれたのは世間が先だ、釣り師が先だというのはわきに置きまして、釣り師が先に決まっておりますが、そんなことはおくびにも出さず釣り場にやってまいりました。 なに一寸病んだりいたしましたところ、わずかの間にもその取扱いは変わってきておりまして、休んでおる間にその座をちゃっかりせしめる奴や、名人面をして何やらおかしげなご高説をのたまう者などで、それは賑やかで、さすが野盗の集まりでございます。 「その何だな・・あんた・・足がついとるのお、おいみんな浪士の野郎足がついとる ど」 「まだバケモンにはなっとらんわい

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    sapic 2019/04/06
  • 「さんかべえとお」の横山君のことだ 筍をめぐるイノシシとの闘い - 備後「あこう浪士」  釣り場の周辺

    さて季節の到来ということでございます。 何がと申されるところですが、地中より筍が恐る恐る顔を覗かせるんでございます。 筍にしてみれば顔を覗かせたが最後、いつ人間やらイノシシに襲い掛かられてわれてしまうかもしれません、顔を覗かせるのは命がけのこととなってまいります。 *これは文と関係ありません。 同居する犬です。 モカといいます。 この度はそんな筍に襲い掛かる「さんかべえとお」の横山君とイノシシが骨肉の争いを繰り広げてまいります。 「さんかべえとお」と皆様方にはあまり聞きなれない言葉だと思います。 この言葉を解説いたしますと、これは方言なのか通常用語で一般に知られているものかは定かではないのですが、われわれの地方では山河(さんか)において、浅ましく魚を獲ったり、、山においてはキノコや筍を漁りまくって、ほいと(物貰いや泥棒)のごとく立ち回る輩のことを言うのです。 横山青年ほど生まれてこのか

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    sapic 2019/03/26
    モカちゃんが可愛すぎますー(*≧∀≦*)
  • 新 福山百景  その1 - 備後「あこう浪士」  釣り場の周辺

    さて 「新福山百景」 ということで世間様に多く知られているところは他人さまで能力のある方に紹介いただくとして、釣り師から目に映る福山の日頃あまり日の当たらぬ情景をお知らせします。 さて早速に写真をご覧いただきたい。 自分にすれば日頃見ている風景で、これはと思うもの、いつも定点観測をしてたよりにしているもの、ある日「おっ・・!」と目に留まったところを切り取ったもの、どちら様にも僅かばかりの潤いになればと思うところですが・・さて写真だ・・ 何の変哲もない民家ということで、なんだくそ面白くもない、などと浪士の野郎これで「潤え」など、ついに焼きが回ったと思われてもしょうがないところですが ま もう一度写真をよ~く眺めていただきたい。 お分かりですかな、何かちょいとおかしいとは思われませんか? そうです木の中に民家があるのです。大木の中に民家を作ったのか、民家があって木が大きくなったのか定かではあり

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    sapic 2019/03/16
  • 将棋で浪士様に挑もうなんぞ100年早いわ !! - 備後「あこう浪士」  釣り場の周辺

    「近頃の若いもんは」 などという台詞をまきちらすのは、いい加減新しい才能を認めて収まるところに収まるべきなのに、枯れすすきになりそこねたじじいの台詞でございます。 何も心配せんでも新しい才能は湧き出てきているものでして・・、というわけで今脚光を浴びている藤井聡太君に触発されて、にわか将棋うつつを抜かす話ではございません。 森川君は隠しきれないほくそ笑みを必死に押し殺して、さも「将棋の勝負など眼中にございません」、釣りを覚えて酒の肴もほしいが釣りの教えを乞うには浪士の野郎の前で少しばかりは卑屈にならねばならん、つまり愛想の一つもせねばならんが、ここはひとつ我慢のしどころで釣りで卑屈になっても将棋でへこましてやるわい、興味はあくまで釣りでございますの顔つきでごまかすかと、階段を昇ってきやがるのです。 今回のお話は最近釣りを初めて面白くってしょうがない森川君ということで、釣りを覚えたての釣り師

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    sapic 2019/03/12
  • 三百代言と「あこう浪士偽弁護士事務所」 - 備後「あこう浪士」  釣り場の周辺

    世に様々仕事などあるところで、真っ当なのからかなり如何わしいのまでそれは多様に取り揃えてございます。 釣り師といいますのは職業ではございませんで、魚を獲る事で生業をなすのはこれは職漁師の領分、釣り師といいますと魚を釣る事に他人様よりよほど固執したところの蕩尽者のことですから、くれぐれも漁師の方とお間違いなきよう取り計らいをお願いするところです。 「師」と名の付くもの、詐欺師・山師・地面師などとあまり褒められた扱いは受けぬものでして、いずれもひと山当たるか当たらぬかの瀬戸際で成り立つものでございます。 これが同じ「し」でありましても「士」と成りますと、公的な資格となって権威がございますし、世間の扱いも雲泥の差、天地ほどにも違うのですからゆめゆめ間違いなど有っては成らぬ事なのです。 「士」がふらりと自転車を揺らしながらやって参ります。 この士は弁護士でこれから数時間は世間話と肝心の用向きに付き

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    sapic 2017/03/04
    お元気そうで良かったです!お忙しいときは無理をなさらずに!
  • 「勝馬」の爺さんの競馬予想 - 備後「あこう浪士」  釣り場の周辺

    同じ釣りをするにいたしましても、そこは上手と下手ということでございまして、衆目の納得するところで、容赦なく分けられるのです。 これは釣りに限った事ではありませんで、何事も上手、下手の仕分けが行き届いております。 上手と言いますと最初からそうであったかと言いますと、どうしようもない天才を除いて、どちらもやはり駆け出しと言うのはあるものでございまして、浪士の野朗がまだ釣りを始めて間が無いころのことでございました。 「土手の柳は風任せ、可愛あの子は口任せ」などと、いい加減なパチンコ屋さんの店内放送が二時間おき位にはまだ有った頃、ここ福山にはまだ福山競馬が存続しておりました。 馬主別当の君さんの手引きで勇躍競馬場にいきます。そこは博打場でありますからさぞかし殺伐としたとこだろうぐらいには思っております。荒くれ者に鉄火場の緊張感、森の石松に八尾の朝吉、我らが座頭市に唐獅子牡丹を背負った建さん、さぞや

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    sapic 2017/02/24
    最後はちょっとさみしいお話でした。北海道には未来の名馬がたくさんいますよ!
  • はみ出す漁師と細める横ちゃん - 備後「あこう浪士」  釣り場の周辺

    魚を獲る獲りたいというのは、大古から人間様々苦心に苦労を重ねたところで色々手段を編み出して参ります。 川を堰って水をかい出す、泳ぐ術無い魚を捕まえる、潮の干満を利用してくぼみから逃げ遅れたのを捕まえる、この辺りが魚を捕まえた最初の手段であったでしょうが、その後はこれでもかというぐらい編み出すものでして、硬軟取り混ぜ姑息なのから乱暴なものまで取り揃えるのでございます。 魚を獲る手段には大まかに分けて、網で獲る・罠を仕掛ける・釣ると言うのに分けられるでしょうか。今ではこれに育てるという養殖の手段まであるところで、養殖はいかに言いましても獲るとはかなりかけ離れたところの手段です。 これら正当な手段のほかには、電気で感電させるとか今では聞きませんがダイナマイトを投げ入れるなど、芸のひとつもないやり方もあったものです。 出来ます事なら知恵比べで勝利をもぎ取りたいところですが、何時の時代にも傍若無人で

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    sapic 2017/02/21
    浪士さんの急用のバリエーションが楽しすぎです(^-^;
  • お山は逃げんでのう、惑うのは人間ばかりじゃ - 備後「あこう浪士」  釣り場の周辺

    ここ福山は瀬戸内海の真ん中辺り、大阪と九州方面から満ちの潮がぶつかるところで、これが引きの潮とも成りますと正反対にそれぞれの方向に逆戻りするのですから、ここはまさに真ん中近辺なのでございます。 この真ん中近辺といいますのは案外厄介なもので、海水の循環が上手くありません。 つまり暖かな海水があまり入ってこないのですから、海水温が上がらない。それに連れて魚の活性も上がらないと成るのですから、釣り師は頭を抱えることとなるのです。 魚のいが悪い季節の釣り師はさぞかし陸に上がった河童だろうと思われるのでしょうが、これがどうしてこと釣りに関してはめげるものではございません。 ある者は道具の手入れや仕掛けの算段、ある者は不足のものなどの準備などと忙しく立ち回るものでございます。余った時間など不足の無いところで新しい着想で釣りを企てる者など、あらぬところに顔を出したり、怪しげな占いを読みふけったりと

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    sapic 2017/02/18
    腐りかけたものもある葡萄の房(;´Д`Aなんとも楽しそうです!
  • 木俣さんの釣場の弁当 - 備後「あこう浪士」  釣り場の周辺

    釣り師の朝は早いと言うのは相場が決まっております。 世の中ではそんなに役にも立たぬのが年甲斐も無いところで浮かれているんだろうと、お思いの向きもあるところ、確かに浮かれていないとははっきり言えない所が情けない有様なのですが・・・ 魚を釣ります時、「朝まずめ・夕まずめ」などと朝晩魚が良く釣れる時間帯が有るところで、釣り師はこれを狙うと言う事も有り、朝早くから朝駆けするのでもございます。 今は24時間営業の店などふんだんに有って不都合は無いのですが、昔は朝早く弁当などを売るところが御座いませんでした。 前の晩 昼に使う弁当と、なにぶん腹が減っては戦が出来ぬ、朝に腹に入れるものを段取りいたします。 どの釣り師も一緒で御座います、弁当を造ってもらえるのはほんの最初だけ、後はあきれ返られてどこかの弁当屋さんかお店でそれなりのものをそろえる、とまあこのように成るのです。 奥方様におかれましては「やっち

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    sapic 2017/02/15
    お弁当が人生のドラマを表すものになろうとは!何はともあれ、めでたしめでたしです。
  • スーパーカブと亀の子たわし 小母さんそれは幾らなんでも・・ - 備後「あこう浪士」  釣り場の周辺

    なんとも驚くと言うのはあちこち転がっておりますもので、己が体験しておりませんでも人様が見聞きした中にも大層驚くことがあるものです。 年明け、どうにも髪の毛を始末せんことには後ろ髪が五月蝿くてかなわない、髪の毛の始末ばかりのところに足を引っ張る爺は出る、竹の伐り出しから若い衆の面倒とめまぐるしい中、ようやくの事で飛び込んだのは安原さんの店です。 安原さんは親子2代の散髪屋さん、釣り好きの親父さんは散髪に行くたびにすぐには帰してくれません。 最初の頃は散髪の後、あそこが釣れる 何の餌で、だれそれは大物をなどと さして代わり栄のしない話で足止めを喰らいます。 そりゃあそうです、昔から散髪屋さんと言えば人だまりのするところで情報の集積場であって、その受け渡し場でも有るのですから親父さんが情報の収集に余念が無いのは正しい業務遂行だといわねばなりません。 親父さん、散髪の後で帰りたいそぶりの浪士に気を

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    sapic 2017/02/12
    カブヌシ!!!いいネーミングです(*^ω^*)
  • 牢名主と若頭、ふんどし担ぎで成り立つ釣場 - 備後「あこう浪士」  釣り場の周辺

    いま少しの辛抱をと言う季節になってまいりまして、魚も人間も活性が上がるまでにはあとわずかの日数を数えればと言う季節になってまいりました。 世の中そりゃぁ活気が有るに越したことは御座いませんで、しょぼくれた湿っぽいところではいかにも貧相でいけません。 賑やかで元気そうに繁盛するところにはそれは人も金も集まるものでして、その賑やかさにもちゃんとした裏づけが有るもので御座います。 結構賑やかな店など参りますと、番頭格の人が睨みを効かし、手代格が的確に指示を飛ばし、後は淀みなく仕事をこなすと、無駄なく一連の流れが出来ておるもので御座います。 釣場にも活性のある釣場と、貧乏神の寄り付かぬであろうと思われる大層貧相な釣場があるもので御座いまして、それぞれ釣り師の配置が上手く行っている所とそうでない所でその差が出て参ります。 釣場と言うのはどこも水を打ったように静かなものでして、息を凝らして魚と対峙して

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    sapic 2017/02/09
    てっきりあこう浪士さんのあこうは赤穂のことかと思っていましたよ(;´Д`A
  • 釣りをじゃま立てする「三匹の爺」 - 備後「あこう浪士」  釣り場の周辺

    日常と申しますのは、有る物が有るところに収まって波風が立たぬことをいうのでありまして、これに何かが無くなったとか突然何かが現れたりいたしますと、風雲急を告げたところで違和感に世間が騒ぐので御座います。 冬場の手慰みに竹竿を作ろうと手下共と伐り出した竹を乾燥させるために、束ねたところで林立させます。寒風に程よく晒すのが具合のいいところで、頭などはもうすっかり完成したところで回っておりますので、製作途中を省く誠に都合のいいところで心地よくなっております。 自分勝手に心持ちの良いところで油断の一つもしておりますと、この林立した竹が波風を立てることとなって参りますので用心しなければなりません。 日常の中に竹の束を立てられた町内の衆、ばあさんは背中を搔く孫の手を止め、野生のはあくびをやめ、あれは何ぞやとすぐに成るのですから余程暇なのか好奇心が旺盛なのか、竹の顛末を早速探りに参ります。 好奇心は有れ

    釣りをじゃま立てする「三匹の爺」 - 備後「あこう浪士」  釣り場の周辺
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    sapic 2017/02/06
    24時間365日休日の方々、なかなか手強そうな面子ですね(;´Д`A
  • 「侘助」の釣り師 - 備後「あこう浪士」  釣り場の周辺

    「寒椿」と言うのは白い雪の中で凛としたたたずまいが健気で、好きな花の一つだ。 どうした訳か子供の頃寒い中でも清楚というよりも存在感の有るその花の前まで行くと、がさつな身でも思わず足を止めて見入るぐらいの力は持ち合わせているので、それは不思議な気を引く花で御座いました。 年端の行かぬ時分でそうであったので、その頃刷り込まれた鮮やかな印象は大人になっても消えるものではなく、賢覧豪華な花や清楚な花など数あるところですが、何が好きかといわれれば、やはりおろそかにできない位置に寒椿を持ってくるのですから、明らかな根拠は無いのですがやはり好きな、人の気を引く花いうことになって参ります。 「ミタ」さんという人が有って五十と呼ぶにはちと可哀想なのですが、頭は白髪が容赦なく目立ってこちらは余り可哀想で無いところで足蹴く釣場に通う、これは釣り師で御座います。 ミタさんというのは親愛の情を込めた愛称で、名は御

    「侘助」の釣り師 - 備後「あこう浪士」  釣り場の周辺
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    sapic 2017/02/03
    なんとも切ないお話です。寒椿は見たことがないのですが、もし見る機会があったらきっと思い出してしまうことでしょう。