前回まで、我々は『ゼルダの伝説』シリーズの緻密な設計の「箱庭性」と、「イース」シリーズ【※】が切り開いた「やさしさの時代」――そして、それがプレイヤーの五感を刺激しストーリーのうねりに巻き込む「感動の時代」へと至る道のりを追ってきた。 我々は「感動の時代」を生きている。ゼルダ“以外”のアクションRPG史【ゲーム語りの基礎教養:第四回】 ※「イース」シリーズ……日本ファルコムが手がけるアクションRPGのシリーズ。第1作『イース』は1987年にリリースされた。当時まだメジャーではなかったアクションRPGの人気を一気に押し上げ、後のアクションRPGブームの先駆けとなった。本連載「ゲーム語りの基礎教養」の他の記事にも詳しい。画像は作中に登場する女性キャラクター、リリア。 そして、これらは2017年現在も、なおRPGの基底に流れているコンセプトであると同時に、「ゲームの進化」の延長線上にある動きでも