『週刊ダイヤモンド』4月17日号の第一特集は「地銀転落 メガ銀終焉 銀行『複合』危機」です。ユニゾホールディングスの危機、コロナ倒産の急増、手数料収益の減少――。銀行業界は今、収益を脅かす複数のリスクと直面しています。地方銀行が、一気に赤字転落する事態が現実味を帯び始めました。さらに、3度目の大規模なシステム障害を起こしたみずほの信用は失墜し、3メガバンク体制の終焉すら暗示させます。銀行業界に“天変地異”を招く複合危機を浮き彫りにしました。 金融庁と日銀も調査に乗り出していた! ユニゾの動向を金融関係者が注目する理由 「今年の1月か2月ごろだったかな。うちの審査担当のところに、金融庁と日本銀行が来たんです」。ある地方銀行幹部は、緊張感を持ってこう打ち明ける。 両者がこぞって調べに来たのは、中堅不動産会社であるユニゾホールディングス(HD)だ。調査対象はユニゾHD向けの融資残高、融資の保全率