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自閉症の息子が中学の特別支援学級に通っていたころのことです。夏休みの宿題に2ケタや3ケタの掛け算の問題が出されました。 息子は小学2年生までは特別支援学校、3年生から6年生までは特別支援学級に在籍していました。進学した中学校の特別支援学級のクラスメートには、小学校時代の6年間、通常学級に在籍していた子もいました。 通常学級にいたクラスメートと息子では、今まで取り組んできた算数のレベルが大きく違います。特別支援学級の数学は習熟度別に4クラスにわかれていたものの、一番易しいレベルの息子のクラスでも3ケタの掛け算のような、難しい問題が出されることがありました。 私は、宿題を前に苦痛の表情をしているのを見て、「こんな問題やらせても、実生活の中で使うことないのになあ…」と思ってしまいました。自力で筆算することができない息子は「計算機!計算機!」と訴えるので、私は言われるままに計算機を手渡していたもの
私はこれまで、発達障害の当事者やそのご家族の方たちから、こんな質問をよく受けてきました。「発達障害と個性」はどう違うの?と。私はその違いについて、『発達障害 生きづらさを抱える少数派の「種族」たち』という本にまとめました。このコラムでは、発達障害と個性についての私の見解と、発達障害を「少数派の“種族”」とお伝えした理由について説明していきます。
娘は昔から食事に時間がかかる子でした。少しだけ食べては席を立ち、しばらく遊んだりトイレに行ってからまた少し食べるというのを繰り返し、ひどいときには3時間くらいかけて食べていたのです。 叱ってみたり、保育園の先生のアドバイスに従ってみたりと、いろいろ試してみたのですがどうしても治りませんでした。 16歳になった今では、ヘルパーさんがつくり置いてくれるおかずを、親子それぞれ自分のタイミングで食べるという生活に落ち着いています。娘は冷凍食品や自分で作ったものを食べることもあります。配膳を自分でするわけですから、自分が食べたいものを食べられる量だけよそっているはずですが、今でも食事を中断してパソコンに向かったり、トイレにこもったりする行動は変わりません。 どうしてなのか?ふとした会話の中で、その答えを本人の口から聞くことができ、私は自分の考えの至らなさを思い知らされることとなりました。 娘が3歳く
ここ数年、発達障害について取り上げるテレビや書籍、ネットニュースなどが増えました。LITALICO発達ナビのユーザーの中にも、認知度が上がってきたと感じている人もいるでしょう。ですが、当事者が身近にいない人にとっては、発達障害という言葉を聞いたことがあっても「発達障害とは実際のところどういうものか?」よくわからないのかもしれません。 NHKでは11月から「発達障害って何だろう」をテーマにしたキャンペーンを行っています。今まで関心のなかった人にも届くよう、さまざまな角度で発達障害について取り上げています。 約20の発達障害に関連する番組が集中的に放送される中で、24日(土)には「発達障害って何だろうスペシャル」が放送されます。 出演者は各界で活躍する発達障害の当事者の皆さん。 エッセイストの小島慶子さんは、今年、軽度のADHD(注意欠如・多動症)があると診断されました。 落語家の柳家花緑さん
ADHDは、外見からはその特徴が分かりにくかったり、「衝動的に行動する」「忘れっぽい」「落ち着きがない」などの行動面の問題は個人の努力不足と誤解されやすかったりと、理解されにくいことがあります。この記事ではイラスト図解で、ADHDの原因や症状・特性、チェックポイントなどを解説します!
自閉スペクトラム症のある人の「感じ方」を、工学技術とのタッグで解析し、支援に役立てていく「CREST認知ミラーリング」プロジェクト。9月某日、このプロジェクトの一環で行われているワークショップに、LITALICO発達ナビで連載するイラストレーターのひらたともみが参加。ワークショップの様子をルポします!
こんにちは。「発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て法」著者・楽々かあさんこと、大場美鈴です。今回は、いつもとは少し違った視点から、発達障害について考えてみたいと思います。 学校などでは、集団行動が苦手で何かと注意・叱責されたり、出る杭が打たれたり、時にトラブルを起こしては「問題児」のレッテルを貼られがちな発達障害のある子ども達。 もちろん、いずれは自立し社会の一員として、周りの人たちと助け合いながら共に生きていけるように、大人達が根気よく一つひとつ教えながら導いていく必要のあることは、他のお子さん達よりも多いと思います。 でも、毎日実際に子育てしていると、子ども達のユニークで斬新な発想に驚かされたり、予想だにしなかった出来事に出会うことも多く、それまでの私の常識や固定概念をひっくり返されることばかり。 これって、本当に「脳機能の障害・欠如」なのだ
2018年10月から、NHK Eテレで新番組「u&i」が始まります。番組のねらいは、困難のある友達の“ココロの声”に耳を傾けながら、その悩みや特性を知り、どうしていくのがいいか考える力を身につけていくこと。Hey! Say! JUMPの伊野尾慧さんときゃりーぱみゅぱみゅさんが声優を演じるサルの妖精と、悩みを抱えた子どもが対話を通じて解決のヒントを探ります。10月10日に放送される第1話のテーマは「感覚過敏」! 番組の内容や見どころをご紹介します!
言語能力に頼って生きている私は、目の前にあるものの形を捉えたり認識したりすることはできるのですが、脳内でそれを再生できません。それによって人の顔が覚えられない、道が分からずしょっちゅう迷子になる、服を着た自分を想像できないため服選びが困難といったことがあります。 長い間、それが当たり前だと思って生きました。なので、何もかも一生懸命にやらなければ人並みにこなすことができない自分をでき損ないだと思い続けてきました。 しかし、子どもを育てながら発達障害についての勉強をしていくうちに、私に当てはまるそれらは努力不足なのではなく“脳の構造の問題”なのだと気づいて心がかなり楽になりました。同じような特性がある私の子どもたちには、自分自身を卑下することなく生きていってほしいという願いが大きくなるばかりです。 そこで、私自身の苦手なことは子どもたちに折に触れて「ママ、こういう理由でこういうことが苦手なの」
トリプル発達障害があるという漫画家の沖田×華さん。明るさと、人の心に寄り添うやさしさが感じられる漫画で人気の彼女は、いったいどのような少女時代を過ごしていたのだろうか。 沖田さん(以下敬称略):「私、子どものころ、むちゃくちゃテンション高かったんですよ、ハイパーADHDで(笑)。『この子、いいかも!』と思ったら、弾丸のように突っ込んで行って、ものすごい勢いでしゃべりまくるという感じでした。」 気に入った友達にはとことん話しかけ、自分のペースに巻き込んでがっつり関わるのが好き。その半面、集団行動になるとその関わり方は一変したという。 沖田:「”みんなで遊ぼう”というときになると、周りから少し離れたところにポツンといるタイプ。そこの位置が一番楽っていうか、安心して全体図を見られるので。大人数で遊ぶゲームだったりすると、ルールが分からなくてつまらないから、他の人がやっているのを見て、自分もゲーム
発達障害がある小学生の特徴って?発達障害のチェックリストやグレーゾーンについて、起こりやすいトラブル、関わり方を分かりやすく紹介します!【専門家監修】 発達障害特性が目立ってくる時期は、障害のタイプによっても異なります。幼児期までは目立ちにくかった落ち着きのなさや忘れ物の多さ、対人関係のスキル、学習面での凸凹などは、小学生になると指摘されることが多くなります。また、集団生活になじめずトラブルにつながることも。ここでは、発達障害がある小学生に多く見られる特徴やグレーゾーンについて、起こりやすいトラブルから、子どもとの関わり方のポイントまで紹介します。
記憶障害は、物事を覚えられなくなったり、覚えていたことを忘れてしまったりする状態(=健忘)のことを言います。 この健忘には主に2種類あります。 ・前向性健忘:脳に障害を負った時点から後に新しい物事を覚えられなくなる状態。受傷から時間が経っていくと、受傷時に近い記憶ほど思い出せなくなる。 ・逆向性健忘:脳に障害を負った時点より前のことを思い出せなくなる状態。昔のことほど思い出すことができ、受傷時に近い日の記憶は思い出せない。 軽度であれば、部分的に記憶は維持されており、複雑な出来事でも思い出すことができます。中等度だと、古い記憶や学習したことは思い出せるものの、複雑な記憶や新しい出来事は思い出しにくくなります。 重度になると、前向性健忘と逆向性健忘のどちらも起こり、ほぼ全ての記憶に影響が出てしまいます。 人は、日常生活においてさまざまな情報を選択して注意を向けたり、同時に複数のことに注意をし
発達障害は外見からはわかりにくい障害です。定義や特徴も複雑で、イメージしにくいかもしれません。この記事ではイラスト図解で、発達障害にはどんな障害があるか、その原因や症状・特性、治療法、もし子どもが「発達障害かも?」と思ったらどうしたらいいのかなど、ポイントをおさえて解説します!
ADHD(注意欠如・多動性障害)は、不注意(集中力がない)・多動性(じっとしていられない)・衝動性(考えずに行動してしまう)の3つの症状が見られる発達障害のことです。 この3つの症状はADHDの特性がある人すべてに均等に表れるのではなく、個人差によるところが大きいと言えます。ADHDと一言でいっても不注意優勢型、多動性-衝動性優勢型、すべて表れる混合型などさまざまなタイプがあります。そのため、感じる悩みや困りごととその程度は一人ひとり異なります。 ADHDの特性がある人の多くは、幼少期から「だらしがない」「落ち着きがない」などと注意された経験があります。それゆえに自分に対する肯定感や人との関係性の構築にネガティブなイメージをもってしまったり、それらが過度になりうつ病や不安障害などの二次障害につながったりすることがあります。
この本をパラパラと読み始めてすぐに、私は「そうだったそうだった」と息子が小さいころを懐かしく思い返しました。 言葉の遅れはないのに、会話は一方的。独特の大人びた口調で、まるでニュースのキャスターのような話し方をしていたり、出かければすれ違う人に「あの人太っているね!!」と指を差して大声で言ってしまい、殴られかけたり…。泥水に足が浸かっただけで、「足が気持ち悪い」とパニックになり、大泣きして止まらなかったことも。 「なんで?どうしてなの?君は何を考えているの?何が辛いの?」 パニックになって大泣きする息子の側で、ぐったりと膝を抱えていた私。息子の行動の一つひとつに、ちゃんと理由があったのだなあと、この本を読みながら改めて気づいたのです。本を読むと、自閉症スペクトラム障害の子どもの行動の意味を、子どもの側に立って理解できるようになります。そして、特性は「治す」ものではなく「寄り添う」ものだとい
『どもる体』は医学書院のシリーズ「ケアをひらく」の新刊として2018年6月1日に刊行。「話しにくさ」という表面的なことで語られがちな吃音ですが、体の中では何が起きているのか。吃音当事者に丁寧にインタビューしながら「どもり」に迫る1冊です。 自らも「隠れ吃音」であるという、著者の伊藤亜紗さんに、ある時期に「話しにくさ」を感じていたという発達ナビ編集長が研究の裏側を聞きながら、「どもり」という現象について本音を語り合いました。 東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授。専門は美学、現代アート。生物学者を目指していたが、大学3年次より文転。東京大学大学院人文社会系研究科美学芸術学専門分野博士課程修了(文学博士)。研究のかたわらアート作品の制作にもたずさわる。主な著書『目の見えない人は世界をどうみているのか』(光文社)、『目の見えないアスリートの身体論』(潮出版社)など。 編集長: 伊藤さんは、
発達障害のひとつである、自閉スペクトラム症(ASD)。これまで、「コミュニケーションや対人関係の障害」などとその特徴が説明されることの多かった障害ですが、その背景に、自閉スペクトラム症のある人に特有の「世の中のとらえ方・感じ方」が影響しているかもしれないということは、今まであまり語られてきませんでした。 そうした、自閉スペクトラム症のある当事者の立場からコミュニケーションの困難さを解き明かし、より良い相互理解・発達障害支援につなげていこうとする学際融合研究プロジェクトがあります。 「CREST認知ミラーリング」プロジェクトと呼ばれるその研究プロジェクトでは、”コミュニケーション”というアウトプットの部分での困難さのみに注目するのではなく、自閉スペクトラム症のある人の”世の中のとらえ方・感じ方”というインプットの部分での特性について着目した研究を行い、当事者の知覚を疑似体験できる技術を開発し
この研究プロジェクトでは、4つの拠点が連携しています。 発達障害の当事者視点の提案を東京大学の熊谷晋一郎先生から、多様な認知過程についての神経回路の計算モデルの提案を国立精神・神経医療研究センターの山下祐一先生から。そして、認知ミラーリングシステムを用いたシミュレータ開発を情報通信研究機構の長井志江先生が、実際の社会実装として障害者支援の立場からLITALICOが。 さまざまな立場から、自閉スペクトラム症のある人たちの世界を研究し、伝え、社会の中にある障害をなくそうというプロジェクトです。 では、自閉スペクトラム症のある人が見ている世界を体験できるシミュレータとは、どういう役割を果たす技術なのでしょうか。長井志江先生とLITALICO発達ナビ編集長との対談で、紐解いていきましょう。 LITALICO発達ナビ編集長(以下、編集長) 長井先生、今日はよろしくお願いします。CRESTプロジェクト
こんにちは。『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て法』著者・楽々かあさんこと、大場美鈴です。 小学校時代、学校があんまり好きではなかった長男。小1の時に発達障害の診断を受けた彼なので、私は「うちの子は、そういう個性なんだから、まあ、しょうがない」と思っていました。 ところが、自分に合った私立中学で毎日楽しく学校に通う姿が見られるようになり、私はそこに「障害」をほとんど感じなくなりました。 そんな中、ある日彼がふと言った衝撃の言葉…! 「かあちゃん、おれ…なんか、今、生きてるってカンジがする」 …え!?一体どういうコト!? 私は今、長男がどんなに頑張っても小学校を好きになれなかった原因は、本当に「発達障害だから」だったのか、疑問を抱いています。 確かに、一斉授業や集団教育を受ける上で、長男の生まれながらの体質的に「ものすごく苦手なこと」が、クラスの
子どものころから化粧品や香水の人工的な香りが大嫌い。べったりとメイクした大人を見て「気持ち悪い」と思っていました。そんな私は周りの友達がメイクする年ごろになっても全くメイクに興味を持たず、口紅一本すら持っていない始末。 だけど、就活が始まってまもなく「面接にすっぴんで行ってはいけない」ということを知ったのです。メイクをすることが礼儀だなんて、知らなかった!…まさかの社会常識に直面です。 メイクの基礎すら知らなかった私は慌てました。「基礎化粧って何?」「ファンデーションって?」という初心者以下のレベルだったので、慌てて実家に帰り、母親に最低限の化粧の仕方を習い、ついでに化粧品をもらってきたのでした。 今では無香料の化粧品も増えましたが、嗅覚過敏だけでなく感覚過敏もある私は皮膚の上に何かを塗りつけるという感覚がとても不快です。マスクを貼りつけられて息がしにくいような感覚になるんですよね。だから
こんにちは。『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て』著者・楽々かあさんこと、大場美鈴です。今回は、グレーゾーンの娘のお話をしますね。 小学校入学を心待ちにしていた娘。勉強もやる気まんまんで、ひらがなの練習も自ら進んでしていました。ところが、入学してしばらく経ったころのこと。宿題の教科書の音読が、ひらがな文があやふやで、ひと文字ひと文字拾い読み。 「あれ?ひょっとして音読できない…?まあ、まだ小さいから、ひらがな読めない子も他にもいると思うケド…」 なんせ、うちには字が書けない・漢字が覚えられないことで、本当に学習面でしんどい想いをしてきた長男がいます。 もしかして、長女にもLD(学習障害/学習症)のうちの「ディスレクシア(読字障害/発達性読み書き障害)」の傾向があるのかもしれない…という不安が私の頭をよぎりました。 そこで、まずは、「いつもの小児
『わたし、ADHDガール。恋と仕事で困ってます。』の出版を記念して行われた、精神科医・司馬理英子先生と、ADHDの当事者であり、発達障害のある3人のお子さんを育てる笹森理絵さんのトークイベントへ。 ADHDとは?片付けられないだけでない、ADHDがある人が抱える悩みとは?がぎゅっとつまったイベントでした!お2人による軽快なトークも、参加者からの質問へのあたたかなアドバイスも、すべてに感動…。イラストレーターのひらたともみが、その様子をルポします。
栗原泉さん 通訳・音楽ジャーナリスト。モデル・俳優の栗原類の母。24歳で留学先のロンドンで息子・類さんの父親と知り合う。離別後、妊娠が分かり、シングルマザーに。生活のために音楽関連の通訳、翻訳をフリーランスで始める。息子が8歳の時に発達障害・ADDと診断され、自身もADHDと分かる。 ――今回、ご自身の子育てを8つのルールに整理して、子育ての本をまとめることになったきっかけはどんなことでしたか? 泉さん 息子、類の本(自叙伝『発達障害の僕が輝ける場所をみつけられた理由』KADOKAWA刊)に寄稿したことで、もっと子育ての話を聞きたいという声が多く届いたことがきっかけではありました。私自身、書き足りないと感じた部分もあって。 ただ、自分がしてきたことを本に書いて、それがほかの人の役に立つのかどうか、はじめはよく分からなかったんです。私がやってることは当たり前のことだと思っていたので。 たしか
現在高1の娘は小2から不登校でアスペルガー。ネットやゲームへの依存、1日25時間周期で睡眠時間が回転していく概日リズム睡眠障害があります。ところがつい最近、私も「ネット依存症と睡眠障害だね」と主治医に言われてしまいました。でも、ネットやゲームにのめりこむ時間は私の心を救ってくれてもいるのです。 健全な生活を目指さないといけないのではというあせりを抱える私と、医師や娘の言葉のやりとりを綴ります。 発達障害に詳しい病院に転院して約1年半が経ちました。先生のアドバイスは発達障害の特性を踏まえており、ときには痛いほど的をついてきます。 ある日の診察で「深夜になってもネットを止められないんです。1日の終わりに、ホッとリラックスしながら、満足するまでSNSをやったり、いろんなサイトを見て回ったり、ネットゲームを楽しまないと気が済まなくて」と言うと、「それなら時間を決めて無理やりパソコンをシャットダウン
障害がある人にはさまざまな税金の優遇措置がとられています。その目的として、国民一人ひとりの税負担をできるだけ平等にしていくことが挙げられます。 納税者の年齢や収入、家族構成などによって負担する税金の金額は異なりますが、日本では国民一人ひとりが税金を支払うことを義務づけられています。しかし納税者の置かれている状況によりそれぞれ税負担の感じ方は異なります。 そこで税金を負担できる能力の差をふまえた上で、税負担が平等になるように様々な制度が作られているのです。 障害がある人の税の優遇措置として代表的な例は障害者控除です。障害者控除とは納税者本人とその家族のうち誰かに障害がある場合、税控除を受けることができる制度です。 障害とは身体障害、知的障害、精神障害などすべての障害を対象としており、障害にあたるかどうかの基準は法律によって定められています。 障害者控除には主に所得税や住民税、そして相続税の税
まだ子どもが小さいうちは「年金なんて、遠い将来のこと」と思っていませんか?障害があると、20歳から年金を受給できます。でも、療育手帳を持っていれば自動的に受給できるわけではありません。 自閉症の息子は、現在17歳。「障害基礎年金が受給できるよう、準備しておくように」と特別支援学校の担任の先生に言われました。が、ある問題に気づいたのです…。
自閉症の長男が赤ちゃんの頃のことです。定型発達の双子の次男に比べ、長男は呼びかけに対する反応も薄く言葉も出ませんでした。 そのころは長男が自閉症だとは診断されていなかったので、表情の乏しい長男と接することに不安を覚える毎日でした。言葉もなかなか出ず、「この子は何か障害があるのではないだろうか」─そんな思いが頭をかすめ始めていました。 しかし、2歳を過ぎた時、長男が朝ごはんを食べている最中に大きな声で言ったのです。 発音は聞き取りにくかったけれどついに言葉を話してくれた!とても嬉しかったことを覚えています。 それからしばらくごはん前になると「いただきます」と言うようになりました。このままどんどん言葉が増えていくんだと思っていました。 けれどある日ふと気づいたんです。「あれ、最近『いただきます』って言わないな」─。私は長男に「いただきますは?」と聞いてみました。
アダルトチルドレン(AC)とは、子ども時代に親や養育者との関係の中で負ったトラウマ(心的外傷)が原因で、現在の生きづらさや人格形成への影響を感じている状態を指す概念です。親密な人間関係を築くことが難しい、他人からの肯定を常に求める、などの特徴があるといわれています。 ※アダルトチルドレン(AC)は医学的な診断名ではありません。 1970年代にアメリカで提唱されたのはAdult Children of Alcoholics(ACoA)で、元々はアルコール依存症のある親のもとで育った人という意味で使われていました。 現在では解釈は広がり、アルコール依存症だけでなく薬物依存症、セックス依存症、ギャンブル依存症、ワーカホリック(仕事依存)などといった依存症のある親や養育者元で育つことや、機能不全家族のもとで育つことなどによるトラウマが現在の生きづらさや人格形成に影響している状態として使われるように
8歳の誕生日を迎えた秋のとある日、自閉スペクトラム症(ASD)と注意欠如障害(ADD)のある息子が「もう学校には行かない」と宣言した。登校を泣くほど嫌がったり、「学校にいると心が辛い」と早退することを繰り返し、その頻度が高くなっていることを感じていた私には、さして意外な発言ではなかった。とはいえ、「学校に行きたくない」ではなく「もう行かない」と決意するまでに至った理由は知りたいので、私は質問した。 「いいけど、何で?」 「うまく言えない」 伏し目がちにそう呟いた息子の声色は、「今は説明する気力さえない」と聞こえるように澱んでいた。「いじめられたわけではないし、勉強が嫌いなわけでもない」と、私の質問に対し首を動かす形で答えたあと、小さく、しかしきっぱりと「とにかく今は言えない」。 「じゃあさ、気持ちの整理がついて、話したくなったら言ってよ」 最初のうちは毎日本人に欠席の意思を確認し、学校にも
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