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世界禁煙デー
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■ 関連タグ インフルエンザ ワクチン不足 濱木珠恵 ナビタスクリニック新宿 濱木珠恵 2017年11月15日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp なぜ今年のワクチン流通量が不足しているかというと、6月にワクチン製造につかうウイルス株を変更したため、生産が遅れているからだ。しかし、この変更はワクチンの生産量の低下を避けるためにやむをえない選択だった。 インフルエンザには大きくA型とB型があるのはご存知だと思うが、現在のインフルエンザワクチンがカバーしているのはA型(A/H3N2, A/H1N1pdm2009)とB型(ビクトリア系統、山形系統)の4種類のウイルスに対してである。それぞれにさらにいくつかのウイルス株があり、どのウイルス株を用いてワクチンを製造するかについては、毎年「インフルエンザワクチン株選定のための検討会議」という国立感染所研修所の諮問機
記者会見「22報論文の研究不正の申立てに関する調査報告」の実施について http://www.u-tokyo.ac.jp/public/public01_290801_j.html それによれば、分子細胞学研究所の研究者2名の論文5報(16図)に捏造、改ざんが認められた一方、医学部の教授5名が関わった論文には研究不正がなかったという。 東大のウェブサイトでは、研究不正が認定された分子細胞学研究所の渡辺嘉典教授らの論文がどうして捏造、改ざんにあたるのかが説明されている。画像のコントラストを上げて、電気泳動のバンドを消したり、あるいは本来差がない研究結果を差があるように見せかけていた。 渡辺教授はこれらの行為が不適切であったことは認めているが、研究不正にはあたらないと反論している 東大教授の論文、大学が不正と認定 本人が反論「国際基準では不正にあたらぬ」 http://www.huffingt
■ 関連タグ ヒトパピローマウイルスワクチン 副反応 ペンネーム 二宮ゆい 2016年12月17日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp 娘は、接種半年後から下痢や便秘、強い倦怠感、睡眠障害、抑うつ症状、不安、いきなり暴れだす、心臓周辺の痛みといった症状が出始めました。多岐にわたる症状に、どの科の診療を受けたら良いのか分からず狼狽えました。 最初に内科を受診し、過敏性大腸症候群と言われ、精神安定剤の処方を受けました。改善しないため次に心療内科を受診し、抗てんかん薬のランドセン、中枢神経刺激薬のコンサータが処方されました。薬は効かず、物が二重に見える、常に眠いなど新たな症状まで出現して苦しみました。首や足に痛みがでましたが、整形外科で受けたX線検査で異常なく、痛みの原因となるような異常は認められない、との診断でした。やがて手足の指が腫れる症状が出始めました
■ 関連タグ がん ワクチン 中面哲也 朝日新聞 中面哲也 国立がん研究センター東病院 臨床開発センターがん治療開発部機能再生室 室長 医学博士 中面哲也 2010年11月13日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp 事実誤認・歪曲やねつ造を問われている朝日新聞は、先端医療振興財団 臨床研究情報センター長 福島雅典氏に、東京本社科学医療エディター 大牟田透氏がインタビューする形で、臨床試験の安全性を問うと称してオピニオン面に記事を掲載した。 学会や患者団体から抗議を受け、臨床研究ネットワークからねつ造疑惑を指摘されているにもかかわらず、それに答えることなく、自社の主張を福島氏に代弁 させる形で掲載した。そこに述べられているコメントからは、残念ながら、がんワクチン治療に対する世界の動きや米国FDA(医薬食品局)から公表されてい る「治療用ワクチンガイダンス
■ 関連タグ 佐藤一樹 柳原病院 準強制わいせつ被告事件 いつき会ハートクリニック 佐藤一樹 2016年12月2日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp 2016年8月25日に準強制わいせつ罪の疑いで逮捕された柳原病院(東京都足立区)勤務の乳腺外科医師は、公訴提起(起訴)された後も身柄を拘束され、起訴後2か月以上 、逮捕から3か月近く経過した現在も東京拘置所の独房に勾留されています。 これまで弁護団は、4回にわたり保釈請求を行ってきました。しかし、勾留担当の刑事第14部(大野勝則部長)をはじめとして東京地方裁判所刑事部は、「具体的にその理由を附す」ことなく「罪証隠滅の虞(おそれ)」 を要件に勾留を継続し、保釈を認めません。 本件の資料や諸事情を充分に検討し勘案したところ、刑事訴訟法第60条第2項に定められた、起訴(公訴提起)後2箇月を経過した現時点におい
■ 関連タグ 低用量ピル 山本佳奈 この原稿はJBPRESSからの転載です。 http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/48182 南相馬市立病院 山本佳奈 リオオリンピックが終わってから、はや2か月。日本選手団の目覚ましい活躍は、記憶に新しい。 さて、女子競泳選手の400メートル個人メドレー後のインビューを皆さんは覚えておられるだろうか? 試合後倒れこんでしまった彼女は、「昨日、生理が始まりすごく疲れていた。でも、それは理由にならない。今日の自分の泳ぎが良くなかった」と述べた。 多くの選手はこのような発言をしない。いや、言い出しにくい。競技のコーチの多くが男性であるがゆえ、「生理中だ」と言えない女性選手は少なくないのだ。 ●飲み忘れないために机の上に置いたら・・・ 私事で恐縮だが、大学生になった頃から生理痛がひどくなってしまった。起き上がることができず、授
■ 関連タグ 保険制度 坂根みち子 つくば市 坂根Mクリニック 坂根 みち子 2012年6月1日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp 福島県が独自に18歳以下の子供の医療費を無料にするという。これについて全国保険医団体連合会や著名人たちが中心となって福島の子供たちの医療費をタダ にすべしと国にも訴えている。大変言いにくいが反対である。一見聞こえのいいスローガンだが、タダほど高い物はない。結局子供たちのためにならない。ただ には多くの無駄がもれなくセットで付いてくる。これから先、福島原発に関連してお金は果てしなく掛かる。貴重な財源は本当に必要な時に必要な人に届くよう な制度設計にしなくていけない。 医療に携わっている者なら、ただ(無料)の分野にいかに無駄が多いか知っているはずである。右肩上がりの社会ならば無駄も含めて許容することもあるだろ う。だが現実を
■ 関連タグ 医療事故調査制度 坂根みち子 群馬大学腹腔鏡事件 坂根Mクリニック 坂根みち子 2016年8月11日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp 日本の医療安全は世界から大きく遅れていると言われているが、今回の郡大の対応を見ると少なくとも20年遅れているのは間違いない。 そもそも、今回の問題は、群大内部の医療安全管理部長のチェックが端緒となっている(報告書(1)P47、P24)。 であるならば、当事者の秘匿性と非懲罰性が原則である(2)。これは、今回の医療事故調査制度を構築する上でもさんざん言い尽くされている医療安全のための報告制度のイロハのイである。 ところが、群大では当初何故かまずマスコミに漏れた。最初からガバナンスがなっていなかった。そして当時の院長は事もあろうか、報告書すべてに医師個人の過失ありと勝手に加筆し、個人の責任追及を始めてしまっ
■ 関連タグ HPVワクチン サリドマイド ベンデクチン 薬害と冤罪 衣笠 万里 尼崎医療生協病院 産婦人科 衣笠 万里(きぬがさ まさと) 2016年7月26日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp ●サリドマイド薬害 サリドマイドは1956年に当時の西ドイツで鎮静薬として開発され、日本を含めて世界各国で販売された。そして妊娠初期の悪心嘔吐(つわり)に対する治療薬としても使用されるようになった。ところがその後、新生児の四肢短縮・欠損(アザラシ肢症)、骨格異常、顔面奇形などの先天奇形が急増した。1961年にオーストラリアの産婦人科医師マクブライドと西ドイツの小児科医師レンツが相次いで、それらの奇形と妊娠初期に母親が服用したサリドマイドとの関連を示唆する症例報告をおこなった。サリドマイドは同年販売中止となり、その翌年以後、上記先天奇形の発生は激減してほとん
■ 関連タグ オプジーボ 川口恭 捏造疑惑 HPVワクチン ※この文章は、『ロハス・メディカル』7月20日号に掲載されたものです。 ロハス・メディカル編集発行人 川口恭 2016年7月25日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp 前回、「クリニカルトライアルズ・ガブ」で検索すると、オプジーボ(ニボルマブ)の臨床試験が全世界で200件ヒットする(5月25日現在)ことを、ご紹介しました。ちょうど1カ月後の6月25日に再検索したら207件ヒットしました。1カ月で7件増えたことになります。1件実施するのに何十億円単位で費用が必要なことを考えると、開発競争の激しさが、改めてよく分かると思います。 なお、地域別に見ると(重複あり)米国と欧州で5件、カナダ、中米、中東、ロシア東欧で1件増えている一方、日本では増えていません。世界との差は開く一方のわけです。そして、臨床
■ 関連タグ スポーツ選手 山本 佳奈 貧血 ~ただでさえ貧血になりやすいスポーツ選手の実態を知っているのか?~ 山本 佳奈 2016年5月25日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp 今回取り上げられたのは、陸上選手にとって重要な問題の1つである「貧血」だった。貧血であるアスリートは多い。貧血は、正真正銘の病気だ。 今回のセミナーでは、貧血に対する基礎的な知識や貧血の対処法から予防法や改善法に至るまで、様々な議論がなされたが、日本陸連がアスリートの貧血に対して警鐘を鳴らしていることは大切な指摘である。 だが今回、注意すべき点として「鉄の過剰摂取」が取り上げられた。安易な鉄の静脈内投与は体内の鉄過剰状態を引き起こして非常に危険なので、経口鉄剤を試すことなく体調が悪いという訴えだけで鉄剤を絶対に注射してはならない、という。 簡単に言えば、鉄が足りないのが「
■ 関連タグ オプジーボ 川口恭 ※この文章は、『ロハス・メディカル』5月20日号に掲載されたものです。 『ロハス・メディカル』編集発行人 川口恭 2016年5月17日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp オプジーボでは、その投与時にがんに対してメインで攻撃を加えるのは、リンパ球のキラーT細胞だ、と説明されています。 と、いきなり大問題に気づきます。非小細胞肺がんの診療ガイドラインでは、オプジーボを試す前に1次治療として白金併用療法を行うことが定められています。そこで用いられる殺細胞系の抗がん剤は、副作用として免疫抑制を起こします。簡単に言うと、リンパ球を含む血液系の細胞が大量に死んでしまうのです。 そのように免疫細胞を殺してから、オプジーボによって免疫のブレーキを外すというのは、何かおかしくないでしょうか? 腫瘍がブレーキ系の免疫細胞を周囲に呼び集め
■ 関連タグ 低用量ピル 江夏亜希子 HPVワクチン 四季レディースクリニック 江夏亜希子 2016年4月22日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp 産婦人科医としての研修を積みつつスポーツ医学を併行して学ぶ中、私のイメージしていたスポーツ医学はとても偏っていたと、すぐに気づきます。「一流アスリートの故障を治す」ことはもちろん大切ですが、それよりも、スポーツに関わる全ての人を対象に、故障を起こさせない「予防医学」が重要視されていたのです。医学界の中でも「治療」から「予防」にいち早くシフトしていた分野でした。 その視点を日々の産婦人科診療に持ち帰ってみると、特に婦人科では早期発見・早期治療が可能な疾患が多いにも関わらず、予防の取り組みが立ち遅れていることが気になりました。早期発見のための検診受診を推進しても、多くの女性たちが「産婦人科の敷居が高い」と感じ
Vol.089 薬害訴訟の濫発に「科学的思考」で立ち向かい、真の「患者の利益」を守ろう ~子宮頚がん(HPV)ワクチン被害者の集団提訴に思う~ この訴訟で重要だったのは、米国疾病管理センターCDCが発行する”MMWR”週間レポート等の原資料をいかに正確に読み解くかでした。私は京都府立医大の学生と二人で、その翻訳作業を手伝いました。モンタニエらのHIV発見(1983)以前から、非加熱凝固因子製剤と(原因不明の)後天性免疫不全症候群(AIDS)の関連が疑われていました。男性同性愛者と血友病患者に頻発する事実から疫学的に考えれば、後者において非加熱凝固因子製剤が怪しいのは明白でした。しかし、米国でウイルスを不活化する「加熱製剤」が販売され始めた後、この高価な輸入血液製剤の「在庫処理」役が日本市場に押しつけられました。旧ミドリ十字社を始め日本の製薬会社は「非加熱凝固因子製剤とAIDSの因果関係は確
Vol.081「科学的思考」と「人道的配慮」を ~直ちにHPVワクチン接種を再開し、子宮頚がん患者の増加を防ごう~ この問題に関して本来は「婦人科腫瘍専門医」の発言を待ちたいところですが、「HPVワクチン薬害訴訟全国弁護団」が結成され、12人の原告が集団提訴するにあたり、この問題を放置しておくことができず、MRICに寄稿させて頂くことにしました。 産科診療主体とはいえ、妊娠12週の初期健診時に全妊婦の子宮頚がんスクリーニング(細胞診)を行っており、一定数の子宮頚部異形成や子宮頚部上皮内腫瘍の患者を診ることになります。子宮頚がん合併妊婦に遭遇すると、妊娠を継続したまま並行して治療するか、治療を優先して妊娠継続を断念するか、大きな選択を迫られます。妊娠中に化学療法を併用しつつ、児が胎外生存可能な時期まで待ち、その時期が来たら帝王切開+広汎子宮全摘術を行う例もあります。性行為経験のある若年女性に
http://www.nature.com/news/nobel-official-resigns-over-karolinska-surgeon-controversy-1.19332 この問題となっている客員教授とはパオロ・マキアリニというイタリア人の胸部外科医であり、すでに数年前から研究不正以外にも金銭疑惑でイタリアにて在宅逮捕されるという事件があったこともあり個人的に何が起こっているのか注視していた。 遠くヨーロッパで起こった日本人が直接関与しない問題であり、おそらく”研究不正に絡みノーベル賞選考委員会の事務局長が辞任した”という以上の背景はあまり関心が持たれないことであろうと思うが、長く胸部外科、特に気管外科に心血を注いできた筆者にとっていろんな意味で衝撃的な出来事であった。この一件は単なる研究不正に留まらない多くの側面が絡む示唆に富む出来事であると感じたため、その背景について私
■ 関連タグ 福島県双葉郡広野町 高野己保 高野病院 高野病院事務長 高野己保 2016年1月19日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp 原子力発電所の近くの医療はどうなっているの?地域住民が避難して、人が住んでいないのだから、患者さんもいないのでは?それなのに病院は必要なの?そう思う方も多いと思います。福島第一原子力発電所から22キロ南、たった1つ残り、それも民間病院であるため、「大丈夫?」と声はかけられても、ほとんどの方の手は差し出されることはない…という状況に置かれている高野病院から、数回に分けて被災地の医療の現状をお伝えしたいと思います。 この2年で、広野町の人口は震災前の約5,400人から2,000人に激減しました。2015年9月に警戒区域が解除された隣の楢葉町は、約8,000人のうち400人しか戻っていません。しかし、広野町には推定3,00
医師・前参院議員・元厚生労働大臣政務官 梅村聡 (この文章は、『ロハス・メディカル』2016年2月号に掲載されるものです) 2015年12月30日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp まず大前提として、化血研を擁護するつもりは、毛頭ありません。彼らのしてきたことが、患者さんや国民に対する許されざる背信行為であることは疑いもない事実です。 ただ、その上で、この問題の原因を化血研だけに求めて厳しく処分したとしても、また同じようなことが繰り返されるに違いない、と思うのです。 化血研に不正を隠し続けるに至らせた監督官庁としての厚生労働省の体質が、何も変わらないままになりそうだからです。 厚労省に限らず行政全般に多かれ少なかれ言えることですが、あちら立てればこちらが立たぬというような規制があって、普段は守らなくても問題にされないのだけれど、それで良いのかと行政に
相馬中央病院内科医 越智小枝 2015年12月15日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp 先日、ある学会誌に「福島の子供たちの間で、甲状腺がんが他の地域の20-50倍上がっている」という論文が受理されたようです(注1)。最近になり、この論文が今でも世間で話題になっているという事を聞き、とても驚きました。なぜならこの論文は、多少なりとも甲状腺やスクリーニングの知識のある研究者の間ではほとんど問題にされないものだったからです。 しかし、このような研究者の態度がジャーナリストの反応とあまりにかい離しているために、むしろ 「福島の研究者が不当に真実を隠している」 という誤解も生んでいるようです。 なぜこのようなかい離が生まれたのでしょうか?ひとつには、統計や疫学、甲状腺がんやスクリーニングに関する知識の違いの差があります。もうひとつは、研究の妥当性と政府に対す
日本における精神性が、全体主義的傾向と平和主義・民主主義的傾向の二つに大ざっぱに分けられると仮定します。その二つが闘争して主導権を争っているとして、私が前者にもし属しているならば、後者が優勢な時に、じっとしのいで時間が経つのを待ちます。その上で、後者がやり過ぎたり言い過ぎたりしたところを抑えておきます。すこし後者の勢いが落ちて来たところで、上のようなやり方で抑えておいたポイントからチクチクと攻勢をかけます。そして、実務・実益の重要な場所からそういう勢力をできるだけ排除するようにコントロールします。口実はもちろん、狙い打ちしたい個人のできれば道徳的問題、それが難しい時には能力の不足です。何か醜聞をみつけることができればそれを派手に喧伝します。そうでなくとも、理屈を言って何かを変えようとして注目されたその人の言動が、一件理屈が通っているようでも、その陰で伝統的なコミュニティの利益を損ない、被害
■ 関連タグ 与論島 辰巳憲 たつみこどもクリニック 辰巳憲 2015年10月27日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp 多くの病院には、ひっそりとした目立たないところに霊安室が設置してある。亡くなった患者さんに遺族や病院のスタッフが別れを告げ、そして多くは寝台車によって斎場ないし自宅へ運ばれていく。 前回の記事で、与論徳洲会病院は、島の医療のかなりの部分を充足し、島の経済を潤し、雇用を創出していると述べた。そんな「なんでもある」与論徳洲会病院に欠けているもの、それが霊安室である。 もちろん、霊安室がないのは単なる設計ミスではなく、必要がないから設計されなかったのである。逆に言うとどうしても霊安室が必要な場合、例えば、島への観光客が不慮の事故で亡くなった場合には大変である。以前は病院の一室を用意し、ドライアイスを取り寄せ(島にはドライアイスを作る設備が
■ 関連タグ ウログラフィン誤投与事件 国立国際医療研究センター病院 坂根みち子 現場の医療を守る会 代表世話人 医法協 医療事故調運用GL作成委員会副委員長 坂根Mクリニック 坂根みち子 2015年8月8日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp 2014年4月、国立国際医療研究センター病院で研修中の整形外科医が脊髄造影には禁忌薬であるウログラフィンを誤投与し、78歳の女性が亡くなった。病院は事故直後に内規に従って警察に届け出、研修医は業務上過失致死罪で起訴された。2015年7月14日に東京地裁にて禁錮1年執行猶予3年の有罪判決が確定した。 この事件は、世界の医療安全の常識から大きく外れており、事件の経過も裁判の結果も医療現場にいるものとして見過ごすことが出来ない。最も責任を取らなければいけない人々、こういう時こそ活動して頂きたい方々がだんまりを決め込
■ 関連タグ その他 辰巳憲 たつみこどもクリニック 辰巳 憲 2015年4月15日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp 私は、月に一度与論島に小児科医として診療に出かけている。「生理のように来る男」と言われて、この島に通い始めて、すでに17年になる。もう第二の故郷といってもよいのかもしれない。 ただ、この文章をお読みの方で、与論島と聞いて、すぐに場所がイメージできる方はそれほど多くないのではと思われる。 与論島は、目の前に沖縄がある鹿児島県の奄美諸島の最南端に位置する島である。1972年の沖縄返還の前までは日本の最南端の島として観光で栄えた島でもある。 人口は5000人余り、昔盛んだった観光と、農業(主にサトウキビと牛を中心とした牧畜)が主な産業の島である。こういった島にありがちなことではあるが、残念なことに高齢化が進み少しずつ人口は減っているそうで
■ 関連タグ ワクチン 今野良 子宮頸がん 野田起一郎 HPVJAPAN hpvjapan@yahoo.co.jp 呼びかけ人 野田起一郎、今野良 2015年4月4日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp HPVワクチンの安全性・有効性は世界中で科学的に高い評価が得られています。しかし、国内では、噂、思い込み、紛れ込み、仮説などを大きく扇情的に取り上げる報道記事や番組によって、多くの国民(医療従事者さえも)が誤解をしています。このような非科学的な報道に対して、英国やカナダ等では適切に処理され、不適切な記事の取り下げ、訂正などが行われてきました。しかし、日本ではその傾向がなく、反対活動の記事のみが掲載される事態が見られます。私達は国内外の最高レベルの科学的根拠(1,2,3)をもとに、医学・医療の専門家として以下の声明を発表いたします。全国の有志の声です。
■ 関連タグ ダイエット 大西睦子 この原稿は日経トレンディネットより転載です。 (イラスト画像を含むオリジナル記事はこちら↓) http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20150115/1062167/?n_cid=nbptrn_top_osusume 内科医師 大西睦子 2015年1月30日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp ◆中性脂肪は「二酸化炭素、体液」になる!? みなさんに質問です。「ダイエットで減った脂肪はどこへ行くのでしょうか?」 この答えを、ニューサウスウェールズ大学(University of New South Wales)のアンドリュー・ブラウン教授と、ABCテレビの科学番組などで活躍の物理学者ルーベン・メアーマン氏が、世界五大医学雑誌の1つ、イギリス医師会雑誌(British M
■ 関連タグ 一ツ橋二ノ禄 終末期医療 エッセイスト 一ツ橋二ノ禄 2015年01月22日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp 新年早々縁起でもないが、多死社会だそうだ。人口が減り始めたということは、経済成長などできっこないことは誰だってわかる。資金の投入先を変え若い人にチャンスが平等にいきわり、その才能を存分に発揮できる社会を目指さないと、この国の勢いは益々衰える。 しかし、人間はなかなか死がない。いや、死ねない、死なせてくれないといった方がいい。なんとかならんのやろか・・。手っ取り早いのは、老人に早く安らかに死んで頂くしかない。つまり、早死のすすめである。 期せずして、昨年11月に20代の若い米国人女性が安楽死を求めて居住する州を変え、医師により処方された薬を飲んで安楽死したことが話題になった。欧州でも同じようなことがあったと聞く。しかし、日本では
■ 関連タグ 松井晴菜 看護 聖路加国際大学4年 松井晴菜 2014年10月9日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp 私は都内の看護学部の学生だ。縁あって様々な業種の方と話す機会があったが、自分が看護学部の学生であると名乗ると、看護師のイメージで話をされることが多々あった。そこで、看護師のイメージと実際に自分が学び目指している看護師像に大きなギャップが存在していることに危機感を感じ、この先の人生や人々の生活に強い不安を抱いた。看護師は、人々の健康的な生活を支え、高齢化社会を迎える上でも大きな役割を果たす重要な職業である。どの職業にもイメージと現実のギャップは存在するかもしれないが、私は看護師の役割についてもっと多くの人に知ってもらいたいと考えている。この現状を打破していくためにどうしたら良いのか、私なりに考察していきたい。 看護師について、皆さんの持っ
■ 関連タグ 番場さち子 研究不正 番場ゼミナール/ベテランママの会 すまいる工房(東京支部)/ Angel girls(女の子の相談室) 代表 番場さち子 2014年8月9日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp ・デジタル記事を目にして 私の出張中、このような報告書が取り上げられていたと知ったのは、2日経過してからのことだった。調査委員会の決着がなかなかでないので、調査結果を待つ時間の長さを困惑している様子も、「なんとなく落ち着かない」風な加藤先生のお姿を目撃したこともある。なぜなら、加藤先生は、毎週私の教室にいらしてくださっているからである。 「東大開学以来、最悪の不祥事」といわれる論文改ざん、捏造問題の責任者として、2012年3月に東京大学を辞職するということは、その数週間前に初めて出会った時に聞かされていた。研究者でも学者でもない私には、その
医療ガバナンス学会 (2013年7月26日 06:00) Tweet 福島県南相馬市 番場ゼミナール/ベテランママの会主宰 番場 さち子 2013年7月26日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp 和室の集会所の一番後ろを陣取り、壁に背中を預けて、ニコリともせずパソコンを開きながら坪倉先生のお話しを聴いていらっしゃるお姿は、少し近寄りがたいオーラを醸し出していらっしゃいました。 最初、どのようなお方なのか、さっぱりわからずにご挨拶だけさせていただきましたが、懊悩されたような厳しいまなざしだったことだけが印象に残りました。 ちょっと強面の先生にも、坪倉先生のお話し会終了後に自己紹介をいただきましたら、先生はみんなの前にお立ちになり、「僕の父は新地町の出身で、母は郡山 市の出身で、僕には福島のDNAが流れています。」とおっしゃいました。そのとき、会
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