人口160万人を擁する福岡市は「警固断層帯」の真上に位置する。政府の地震調査研究推進本部(通称:地震本部)によると、総延長は日本海側から福岡市の中心部を貫く約55キロ。20年近くこの断層を調べてきた研究者は危惧する。 産業技術総合研究所地質調査総合センター・宮下由香里室長「複数回の地震の時期が分かると何年おきに地震が繰り返されるのか分かります。警固断層帯は3400年~4000年の周期です」 今は活動周期の「満期」にあたり、いつマグニチュード7を超える大地震が起きてもおかしくないという。 この地域では2005年にそのマグニチュード7クラスの「福岡県西方沖地震」が起きている。主に3月20日の揺れによる被害は死者1人、負傷者1087人。全壊を含む約9000棟が損壊した。 福岡市中心部の歩道には、割れた高層ビルのガラスが降り注いだ。その地下深くで膨大なエネルギーを放出しながら動いていたのが先出の警