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論文の紹介: シンプソンのパラドックスを理解する Comment: Understanding Simpson’s Paradox Judea Pearl The American Statistician, 68:1, 8-13 (2014) シンプソンのパラドックス シンプソンのパラドックスは古くからよく知られている“パラドックス”のひとつである。どのようなものかというと、たとえば 2×2 の分割表において、観察されたり、観察されなかったりした相関が、第三の変数によって層別化した場合に、観察されていた相関がなくなったり、逆になったり、あるいは新たに相関が観察されたりする現象である。たとえば、ある薬を施用した人(P1)としなかった人(P0)の疾病の治癒率 P を比較するとき、男性、女性それぞれで は P1<P0 だったのに、両方を合わせたら P1>P0 だったなどの場合が考えられる。 L
1. マルサス『人口論』の現在的評価 今から210年前の1798年に、イギリスの経済学者T・R・マルサスは有名な 『人口論』 を発表し、人口増加に食料生産が追いつかないことを警告して、ヨーロッパ社会に大きな衝撃を与えた。このマルサスの理論は、当初は多くの知識人から注目されたものの、そのうち強烈な批判を浴びることになる。 最初の批判者は 『資本論』 の著者K・マルクスである。マルクスは 「過剰人口よりも、資本主義社会における資本の作用と富分配の不平等こそ貧困の原因」 とし、さらに 「耕作されつくした土地はまだどこにもなく、食料生産も技術進歩により限界は遠い」 として社会主義の原理からマルサス人口論を批判した。一方、資本主義経済の理論的牽引(けんいん)者の一人であったJ・M・ケインズは、最初はマルサスを支持したものの、その後、「市場原理の導入や物質輸送技術の進歩により、人口と食料の問題は解決さ
イネにおいて、不要な配列を残さずに遺伝子を改変する技術を確立しました。 この技術は、昆虫由来の「動く遺伝子」を用いることで実現しました。この手法を植物に応用したのは、生物研が世界で初めてです。 この技術を、コムギ、オオムギ、トマト等でも使えるように取り組んでいます。 イネでは、細胞外から導入したい遺伝子を、標的とする遺伝子と置き換えるジーンターゲティングという手法が確立しています。この手法の適用範囲は広いものの、遺伝子が置き換えられたことが分かるような選抜の仕組み(選抜のための目印を一旦挿入すること)も必要でした。選抜後は、この目印は必要ないため取り除きますが、余分な塩基配列が残ってしまい、期待する効果が得られない可能性があることが課題でした。 今回、農業生物資源研究所(生物研)は、昆虫由来の「動く遺伝子」を利用することで、余分な塩基配列を残すことなく、目印をイネのゲノムから完全に除去する
「華麗舞」は寒冷地南部では中生の早に属する細長粒の粳種で、短稈、穂重型の品種である。炊飯米は、表面の粘りは少ないが、内部は「コシヒカリ」並に軟らかいという米飯物性を示す。日本で市販されているとろみのあるカレールウと良く合い、カレー用調理米飯としての用途が期待される。 主要特性 「華麗舞」は、カレーのルウになじみやすく、日本人の嗜好にあった調理米飯用品種の育成を目的とし、印度型品種「密陽23号」と日本型品種「アキヒカリ」の交配により育成された。米が軟らかく、表層の粘りの少ない系統を官能評価により選抜し、機器による米飯物性の評価を行い、さらに、カレールウへの適性を確認した。 カレールウを白飯にかけた際、「コシヒカリ」および「サリークィーン」よりも食味の評価が高く、カレールウに良く合う。 テンシプレッサーでの低圧および高圧による物性測定では、「コシヒカリ」より、表層の硬さは硬く、粘りおよび付着性
ツマグロヨコバイの共生細菌の1種が、精子の中に入って子に伝わる現象を発見 精子の細胞核に細菌が感染しても、精子機能は損なわれず受精が可能 独立行政法人農業生物資源研究所(生物研)は、独立行政法人産業技術総合研究所と共同で、イネの主要な害虫のひとつであるツマグロヨコバイの全身に感染する共生リケッチアが精子に運ばれて子に伝わることを発見しました。共生細菌の子への伝播様式としては、宿主である昆虫雌成虫の卵の細胞質とともに、雌親から子に伝わるのが一般的です。雄成虫が作る精子は核と鞭毛とからなり、細胞質がほとんど無いため、雄親から子へ共生細菌が伝わることはないと考えられてきました。この共生リケッチアもやはり雌親から子孫に伝わります。ところが、共生リケッチアは細胞の細胞質で増殖するだけでなく、細胞核のなかでも増えていました。そして、精子の核にも細菌が存在していました。細菌を持たない雌成虫と細菌を持つ雄
人工DNA切断酵素と生物が持つDNA修復機構の一つを利用して、染色体上の狙った位置に外来遺伝子を挿入する技術を開発 ヒト培養細胞や両生類(カエル)において、目的タンパク質の可視化に成功 昆虫(カイコ)においても、染色体上の狙った位置に蛍光タンパク質遺伝子を挿入することに成功 広島大学大学院理学研究科山本卓教授のグループ(本研究の代表は鈴木賢一特任講師および佐久間哲史特任助教)は、広島大学大学院理学研究科小原政信教授および独立行政法人農業生物資源研究所遺伝子組換え研究センター瀬筒秀樹ユニット長らのグループとの共同研究により、人工DNA切断酵素(※1)を用いた、簡便、正確かつ高効率な遺伝子挿入技術の開発に成功しました。 本研究では、マイクロホモロジー媒介末端結合(MMEJ(※2))修復機構を利用して外来遺伝子を挿入する新たな手法を用いた結果、ヒト培養細胞やカエルの受精卵において効率よく標的タン
「温室効果ガスによって地球が温暖化している」という話題は、もう多くの方がご存じでしょう。 ただし、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素などの温室効果ガスは人間が出しているだけでなく、自然界からもたくさん発生しています。大気中の水蒸気も実は大きな温室効果をもっています。もし温室効果ガスがなければ、地球は平均温度がマイナス20度ぐらいの極寒の世界になるだろうといわれています。温室効果ガスは地球上の生物にとって大事な存在なのです。ところが、人間が余分に温室効果ガスを出したために、地球が温暖化していると考えられています。 さて、その温室効果ガスが水田からも出ていることはご存じでしょうか。 人間活動によって発生する温室効果ガスの70%以上が二酸化炭素ですが、約14%はメタンです。そしてメタンのうちの約1割が水田から発生していると考えられています。水田の土壌の中には酸素が少ない(嫌気的な)条件でメタンを作
コクゾウムシは、コメ1粒から1匹の成虫が羽化するのが普通です。卵はコメの内部に産みつけられ、孵化した幼虫は、内部を食べて蛹になり、成虫になってコメの外部に出てきます。幼虫はコメの家に守られてぬくぬくと生活しているように見えます。しかし、それは私達の思い違いなのです。今回のコラムでは新垣・高橋(1982)の論文から、コメ粒という密室で本当は何が起こっているのかを紹介したいと思います。 コクゾウムシはコメ1粒に何個の卵を産むのでしょうか。30粒の玄米に1匹の雌成虫を2日間産卵させて調べてみました。その結果、産卵された粒とされていない粒を区別することなく、ランダムに産卵することが分かりました。成虫の密度が高ければ1粒に複数の卵が産卵されることになります。この実験では、1粒に最高3個の卵が見つかりました。 コメ1粒に複数の卵が産みつけられても、1匹しか成虫になれないのはなぜでしょうか。これから、以
-生物がカラカラに乾いても死なないメカニズムの解明へ- このたび、日本、ロシア、米国の国際研究チームは、アフリカ中央部の半乾燥地帯の岩盤地域に生息し、極度の乾燥条件に耐えうる能力を持つネムリユスリカ※1のゲノム塩基配列を解読し、その概要配列を明らかにするとともに、干からびても死なないネムリユスリカに極限的な乾燥耐性をもたらす遺伝子多重化領域と乾燥時特有の遺伝子発現調節機構を発見することに成功しました。今後、極限乾燥耐性をもたらす遺伝子を利用することで、iPS細胞や受精卵、血液などの常温乾燥保存法の開発の促進が期待されます。本研究成果は英科学誌Nature Communications(ネイチャー・コミュニケーションズ)電子版に9月12日に掲載されます。 本研究は、農業生物資源研究所(生物研)が中心となって、カザン大学(ロシア)、沖縄科学技術大学院大学、基礎生物学研究所、金沢大学、モスクワ大
ポイント 被覆資材の展開と巻取りを乗用型茶摘採機を使って楽に行えるアタッチメント。 従来の手作業による展開と巻取り作業の投下労働時間を大幅に削減できます。 概要 農研機構生研センターとカワサキ機工株式会社は、農業機械等緊急開発事業(以下、緊プロ事業)において、茶の直掛け栽培用被覆資材の被覆・除去装置を開発しました。 開発した装置は、乗用型茶摘採機に装着するアタッチメントです。かぶせ茶などの栽培では、茶葉の品質を高めるため、収穫前の1~2週間程度、茶樹に遮光資材を直接被覆しますが、重い遮光資材の運搬や約2mおきに器具で資材を固定する作業、収穫繁忙期に資材を巻取り回収する作業は煩雑で重労働でした。 そこで、乗用型茶摘採機に搭載して被覆資材を展開しながら茶樹を被覆、加えて被覆資材を巻取りながら除去する装置をカワサキ機工株式会社と共同開発しています。 これまでは手作業で行われていた被覆作業や除去作
ポイント 玄米の外観品質1)が「ヒノヒカリ」より優れ、高温年でも品質が低下しにくい特長があります。 「ヒノヒカリ」と比べ約8%多収で、米飯食味は「ヒノヒカリ」並に良好です。 いもち病に対しては「ヒノヒカリ」より強く、縞葉枯病にも抵抗性です。 関東以西の暖地、温暖地向けの品種です。 概要 農研機構は、近畿中国四国地域向けに登熟期の高温による品質低下が生じにくい水稲新品種「恋の予感」を育成しました。 「恋の予感」は、現在の主力品種「ヒノヒカリ」とほぼ同じ時期に収穫できます。玄米品質は、登熟期の高温に強い「にこまる」と同程度で、「ヒノヒカリ」より優れています。 「ヒノヒカリ」よりも約8%多収で、米飯の食味は「ヒノヒカリ」と同様に良好です。 いもち病に対しては「ヒノヒカリ」より強く、縞葉枯病(しまはがれびょう)2)に抵抗性を有するため、栽培しやすいことも特長です。 9月13日(土)・14日(日)に
このたび,愛媛大学農学部分子生物資源学教育分野の西口正通(ニシグチ マサミチ)教授と独立行政法人農業生物資源研究所植物科学研究領域の市川裕章(イチカワ ヒロアキ)上級研究員の共同研究チームが,イネのヘムアクチベータータンパク質遺伝子(OsHAP2E)の過剰発現が,植物病原菌や細菌,塩害及び乾燥に対する抵抗性を付与し,光合成及び分げつ数を増大させるという機能をもつことを発見しました。たった1つの遺伝子が,このように多くの有用機能を付与することはこれまで知られていませんでした。今後,この遺伝子を利用することにより,植物病原菌や細菌による病害耐性を付与するだけでなく,塩害や乾燥地帯において作物の栽培を可能にし,人口増大に伴う食料不足に貢献すると期待されます。 なお,本研究成果は,英国科学誌『Plant Biotechnology Journal』に掲載され,オンライン版で公開されました(平成26
強くて切れにくいクモ糸の性質と、シルクの性質を合わせもつ新しいシルク(クモ糸シルク)を生産するカイコの作出に成功しました。 クモ糸シルクは通常のシルクの1.5倍の切れにくさを持ち、クモの縦糸に匹敵するほどでした。 クモ糸シルクを用いて、通常のシルクと同様の工程で織物に加工することに成功しました。 今後は、さらに強度や機能性を高めたクモ糸シルクを開発することにより、手術用縫合糸などの医療素材や防災ロープ、防護服などの特殊素材への応用が期待されます。 クモの糸は「強く」て「伸びる」性質を併せ持つ繊維として古くから知られていますが、クモは肉食で共食いをしてしまい、大量飼育によって糸をつくることができないため、人工的に生産しようとする試みが世界中で行われています。 これまで微生物でクモ糸タンパク質を大量に作らせることに成功していますが、産生されたものは繊維化されず、さらに繊維化させる操作が必要でし
ポイント ・ 独立行政法人農業環境技術研究所と独立行政法人海洋研究開発機構は、エルニーニョ/ラニーニャ 1 と世界の主要穀物の生産変動との関連を明らかにしました。エルニーニョ/ラニーニャの予測精度は高く、早期に情報を得られるため、穀物豊凶予測の大幅な改善につながると期待されます。 ・ この研究成果は、エルニーニョ/ラニーニャと世界の穀物生産との関係性を初めて解明するもので、5月15日にネイチャー・コミュニケーションズ誌のオンライン版に掲載されました。 概要 1. トウモロコシ、コメ、コムギの年ごとの収量は世界平均値で見るとエルニーニョ年とラニーニャ年のいずれでも平年収量を下回る傾向にあります。ダイズはエルニーニョ年に平年収量を上回る傾向にありますが、ラニーニャ年には平年並みとなる傾向があります。 2. エルニーニョ年に収量への有意な影響が見られた地域は、正と負の影響のいずれでも広範な地域に
―アジア諸国との二国間共同研究の実施により、新品種の開発に必要な 育種素材(植物遺伝資源)の導入環境を整備します― イネや野菜など植物遺伝資源の宝庫であるアジア諸国との二国間共同研究を通じて、高温耐性や病害虫耐性などに優れた育種素材(植物遺伝資源)を探索し、それらの遺伝的な特性情報を公開することによって、国内の公設試験場や種苗会社等が行う育種事業を支援し、「攻めの農林水産業」に資する画期的な新品種の開発を推進します。 (独)農業生物資源研究所(NIAS)は、農林水産省の委託プロジェクト研究「海外植物遺伝資源の収集・提供強化」を受託し、今年度から5年間にわたり、ベトナム、ラオス及びカンボジアと植物遺伝資源の特性解明等に関する二国間共同研究を開始することとしました。また、次年度以降、さらに対象国を追加し、アジア地域の植物遺伝資源を相互利用できる環境を整える「アジア植物遺伝資源(PGR Asia
若田宇宙飛行士が「きぼう」日本実験棟でネムリユスリカ乾燥幼虫の蘇生実験を行った。 微小重力下でも幼虫は吸水後に活発に動き出し、2週間後には蛹と羽化した成虫が観察された。 ネムリユスリカの宇宙生物学実験の生物材料としての有用性が再認識できた。 概要 2月19日に国際宇宙ステーション(ISS)の「きぼう」日本実験棟において若田宇宙飛行士によってネムリユスリカ蘇生実験が実施されました。これは独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)とロシア連邦宇宙局との水棲生物共同研究合意に基づき、JAXAとロシア科学アカデミー生物医学問題研究所(IBMP)の共同研究(研究プロジェクト名:Space Midge)として計画されたものです。本実験は、IBMPに独立行政法人農業生物資源研究所(生物研)が生物材料を供給し研究協力を行うことで実現しました。IBMPの研究協力機関は、生物研とカザン大学(ロシア)です。
趣旨 近畿中国四国農業研究センター四国研究センターでは、市民との交流のための新しい取り組みとして、その時々の「旬」な研究を題材に、その研究を担当している研究者と一般市民の方が「食」や「農」、そして「科学」について気軽に語り合う会「食と農のサイエンスカフェ」を開催しております。 今回は、「美味しいみかんが出来るまで」と題して、みかんについてわかりやすく説明しながら、プレミアムのみかんと普通のみかんの試食を交えて、参加者の皆様と一緒に意見の交流ができればと考えています。 開催日時 2014年(平成26年)4月5日(土曜日)10時~11時30分 (なお別途、パネル・模型等を展示した研究成果紹介を3月29日、30日および4月5日、6日の土曜日、日曜日10時~15時に開催します。) 開催場所 近畿中国四国農業研究センター四国研究センター生野地区会議室 (善通寺市生野町2575) 内容 「美味しいみか
新着情報過去の記事一覧 2020年5月26日 プロジェクト研究「温暖化2015」 の情報を更新 2020年5月26日 研究成果発表会2020 「温暖化の進行により増加する高温や豪雨に負けない農業をめざして」 の講演要旨集(ポスター発表を含む)を公開 2018年5月10日 研究成果発表会2018 「地球温暖化時代の日本の農業・水産業~その変化と適応策~」 の講演要旨集(ポスター発表を含む)を公開 2018年2月14日 農林水産省委託プロジェクト研究 「農林水産分野における気候変動対応のための研究開発」 平成29年度研究成果発表会、「地球温暖化時代の日本の農業・水産業~その変化と適応策~」 開催のお知らせ【農林水産省、農研機構、水研機構】 -【農研機構、森林研究・整備機構森林総合研究所】 2017年12月26日 日本全国の土壌有機態炭素地図を作成 - FAO作成の全世界地図の日本部分、気候変動
第6回農環研サイエンスカフェ: 歌でわかる「農業と外来生物」 独立行政法人農業環境技術研究所は、3月2日(日曜日)午後2時より、ウィズガーデンつくば (つくば市研究学園 イーアスつくば内) において、農環研サイエンスカフェ: 歌でわかる「農業と外来生物」 を実施します。 外来生物が広がる背景のひとつには、私たちの食生活を支える農業との関わりがあります。今回のサイエンスカフェでは、身近な外来生物がどのように持ち込まれて広がったのか、オリジナルソングの生演奏を交えて紹介します。 食卓と生きものの世界とのつながりについて、一緒に考えてみませんか? 話題提供: 伊藤健二・楠本良延・芝池博幸・西田智子 (農業環境技術研究所 生物多様性研究領域) 日時: 2014年3月2日(日曜日) 14:00~16:00 場所: ウィズガーデンつくば (イーアスつくば内) (茨城県つくば市研究学園) つくばエクスプ
ポイント ・ カドミウムをほとんど含まないコシヒカリ突然変異体を 「コシヒカリ環(かん)1号」 として品種登録出願しました。 ・ 「コシヒカリ環1号」 のコメ中にはカドミウムがほとんど含まれない上、その他の形質と栽培方法は 「コシヒカリ」 とほとんど変わりません。 ・ 「コシヒカリ環1号」 との交配で育種されたカドミウムをほとんど含まない品種が普及すれば、我が国でヒトが摂取するカドミウムがさらに減ることが期待できます。 ・ 現在、65の水稲品種及び系統に 「コシヒカリ環1号」 が交配されているところです。 概要 1. 独立行政法人農業環境技術研究所(農環研)は、イネにカドミウムをほとんど含まないコシヒカリの突然変異体 *1 を開発、その原因遺伝子を特定しました。 2. 今回、農環研は、独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構作物研究所と共同で、この変異体の重要な各形質 (生育、収量、食味
正常の生理状態で、液体窒素下(-196℃)で24 時間凍結しても死なない。 最大で32 ヶ月間、-90℃で冷凍保存しても生存することが確認。 凍結と解凍の反復に10 回以上耐えることが出来る。 一般に、0℃以下の低温になると生物の生命活動の維持が難しくなります。そして、さらに体内の水分が凍結することで、ほとんど全ての生物は死亡してしまいます。 東京海洋大学と農業生物資源研究所の研究チームは、爬虫類のカメ類に特異的に寄生するヒル類の1種であるヌマエラビルが高い耐凍性をもつことを発見しました。本種は、特別な処理なく、すなわち正常の生態状態において、液体窒素(-196℃)への浸漬や-90℃温度条件下での長期の保管(最大32 ヶ月)を行っても死亡せずに、生存することが確認されました。さらに、凍結(-100℃)と解凍の反復に対しても高い耐性を持つことも明らかになりました(最大12 回)。また、これら
ポイント ・ 農地の土壌の種類がわかるスマートフォンやタブレットコンピュータ用の無料アプリケーション “e-土壌図” を公開しました。 ・ 画面上で知りたい場所の農耕地土壌図を表示できるとともに、土壌の種類や特性に関する情報を入手できます。また、自分が集めたメモや画像を土壌図に保存することもできます。 ・ 営農指導や土壌調査の支援ツールとしての利用が期待されます。 概要 1. 独立行政法人農業環技術研究所(農環研)は、どこでも簡単に土壌情報を利活用できるスマートフォン用アプリケーション “e-土壌図” を開発しました。 2. “e-土壌図” は、農環研が公開している 「土壌情報閲覧システム( http://agrimesh.dc.affrc.go.jp/soil_db/ )」 に収録されている土壌情報をスマートフォンやタブレットコンピューターで検索・表示するアプリケーションです。 3. ま
農業環境技術研究所 > お知らせ > シンポジウム・研究会・ワークショップ 農業環境技術研究所公開セミナー 核酸から見えてきた農業に関わる微生物の生態と機能 (NIAES 30周年記念セミナー) (2014年3月7日 東京) 独立行政法人農業環境技術研究所は、2014年3月7日(金曜日)、秋葉原コンベンションホール (東京都千代田区外神田1丁目) において、公開セミナー 「核酸から見えてきた農業に関わる微生物の生態と機能」 を開催します。 近年、さまざまな技術革新による分子生物学の発展により、これまでベールにつつまれていた環境中に生息する微生物の生態や機能が、環境中から抽出した核酸を解析することで次々と明らかになってきています。 農業環境技術研究所では、土壌から効率よくDNAやRNAを抽出する技術を開発し、これらの技術を用いて具体的な自然現象の解明に役立てる取り組みを行っています。 本セミ
1 µ 2 σ 1 n i i x n = ∑ n µ 2 n σ x ( ) log x Shapiro-Wilk n 2 σ n σ2 n ( ) 2 1 n s − 2 σ n ( ) 2 1 n s − 2 σ 食品総合研究所 National Food Research Insitute, Japan 2 1) np nq 10 10 5 2)0.1 0.9 p ≤ ≤ 5 npq < 3) 25 npq < n p 1 q p = − (2003). , , , p.483. P ( ) 1 P P − n nP ( ) 1 P P n − n ( ) 1 P P n − Clopper&Pearson(1934) >> (141KB A4 3 ) (1981). 2 , , , pp.158-164. 2 2 2k n s CI ⎛ ⎞ ⎟ ⎜ ≈ ⎟ ⎜ ⎟ ⎟ ⎜ ⎝ ⎠
放射能モニタリング調査 農業環境技術研究所(農環研)では、大気圏内核実験や原子力施設事故による放射能汚染の状況を知るために、全国の農業関係試験研究機関の協力を得て、九州から北海道まで、米14地点と麦(主に小麦)7地点の定点ほ場を設け、収穫された作物とその栽培土壌に含まれる放射性物質濃度(セシウム137とストロンチウム90)を50年以上にわたって毎年調査しています。 図に1959年からの米と土壌のセシウム137濃度の全国平均値を示しました(2011年は玄米と土壌の値のみ)。東京電力福島第一原子力発電所事故 (東電原発事故) 後、玄米と土壌のセシウム137の濃度は著しく高くなり、土壌の濃度は1960年代の大気圏内核実験の時期よりも高い値を示しました。しかし、玄米の放射能濃度はその時期よりも低く、玄米は土壌ほどに汚染されなかったことがわかります。これは、大気圏内核実験の時期には放射性セシウムが年
「イネの高温耐性に関わる遺伝領域を解明」 - その利用した新規のDNAマーカーを開発 - 農業生物資源研究所(生物研)のイネゲノム育種研究ユニットは、福井県農業試験場ポストコシヒカリ開発部を中心とする研究グループと共同で、イネ品種「ハナエチゼン」において背白粒の発生を低下させる遺伝領域を明らかにしました。さらに、この遺伝子領域の近傍にあるDNAマーカーを見出しました。 一般にイネは登熟期に高温に遭遇すると、玄米が白く濁る白未熟粒が多くなり品質が低下します。 本研究で得られたDNAマーカーを用いることで、地球温暖化による一層の気温上昇にも対応できる、より強い高温耐性イネを育成できると期待されます。 【発表論文】Asako Kobayashi, Junya Sonoda, Kazuhiko Sugimoto, Motohiko Kondo, Norio Iwasawa, Takeshi Hay
あぜ道(畦畔)は、その上を歩いたり、所有権を明確にするためだけにあるのではありません。日本のような温暖多雨の環境では、雑草の生育が旺盛です。その中で農作物を生産する農業生態系を維持するために、外部から農地に雑草や病害虫が侵入するのを防ぐ防波堤の役目を果たしており、自然生態系との境界をなす砦(とりで)であるといえます。 ヒガンバナは、このようなあぜ道に、ご先祖がある「意図」を持って植えられた重要な植物なのですが、今ではその意味が忘れ去られています。 わが国のヒガンバナは3倍体で、花は咲いても種子ができません。今日各地に見られるのは、人間が広めたものです。古い時代に中国大陸から持ち込まれたものと考えられています。 ヒガンバナの全草、とくに球根(鱗茎)にはリコリンという猛毒アルカロイドが含まれています。このために、水田畦畔でネズミやモグラが穴を開けるのを防ぐために栽培されていたと思われます。これ
農業環境技術研究所 > お知らせ > シンポジウム・研究会・ワークショップ 農業環境技術研究所 30 周年記念ワークショップ 作物産地インテリジェンスへの空間情報技術の戦略的利用に向けて (2013年10月31日 東京) 独立行政法人農業環境技術研究所は、10月31日 (木曜日)、秋葉原コンベンションホール・カンファレンスフロア5A(秋葉原ダイビル5階)において、農業環境技術研究所30周年記念ワークショップ 「作物産地インテリジェンスへの空間情報技術の戦略的利用に向けて」 を開催します。 開催趣旨: 近年、作物産地では、高温障害による作物品質の劣化が進行しつつあり、その激化が懸念されています。また、農業従事者の高齢化と担い手の減少のなかで、軽労化・高付加価値化・強靭化への要請はますます高まっています。これらの問題に対応するためには、地域ごとに作物生育の実態に基づいた適確な診断や作業管理の適
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