約1か月前、IMFのチーフエコノミストであったオリヴィエ・ブランシャール教授に対する取材記事がネット上で話題となった(注:原文は「Olivier Blanchard eyes ugly ‘end game’ for Japan on debt spiral」、邦訳は本コラムの下部参照)。 この取材記事で、ブランシャール教授は、以下のような指摘をしている。 ・「日銀に対し、国家予算に直接マネー投入を求める政治圧力が益々高まることとなり、そうなった時に、日本は突如としてデフレからインフレへと転換するリスクを冒すこととなる」 ・「ある日、財務省から日銀に、『我々のことを考えて欲しい。生きるか死ぬかの問題なのだ。ゼロ金利を維持してくれ。』という電話がかかってきたとしても決して不思議ではない」 ・「最終的に高インフレへとつながる財政的支配 (fiscal dominance) のリスクが存在すること