名古屋大病院(名古屋市昭和区)は11日、同市の80代男性患者のCTの画像診断報告書に肺がんの指摘があるのを、40代の男性主治医が見落とし、診断が2年10カ月遅れる医療ミスがあったと発表した。男性は肺がんの進行により、2022年3月に死亡した。 病院によると、男性は前立腺がんの治療で泌尿器科を受診しており、16年3月に腹部痛のためCT検査を受けた。放射線科の医師が画像診断報告書で肺がんの疑いを指摘し「3カ月後の再検査を推奨する」と記した。泌尿器科の主治医は報告書の内容を患者の電子カルテに転記したが、肺がんの指摘を見落とした。